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ブログ de 姫リンゴ

ひめまの戯言、次女の雄叫び、

一言多い長男、長女、父の日常です。

怖い間取り

2019-08-26 | 

基本的に本は購入する派です。
図書館で借りるとか電子書籍派ではありません。

こちらの本、本屋さんで面白そうだなと手にとっては見たものの、こういうオカルト系の本を家に置いておくと呪われそうな気がして、
読みたいけど購入を躊躇っていたら、長女が図書館で予約してくれて27人待ちで約1年待ってようやく順番が回ってきたので読んでみました。

「怖い間取り」
事故物件住みます芸人の松原タニシさんの体験談をまとめた本です。
事故物件とは自殺や他殺、孤独死など何らかの理由で人が亡くなった物件のこと。
不動産屋では部屋を契約するときにこれらの情報を開示しなくてはいけないそうですが、事故が起きてから一人住人を挟めばそれ以降事故物件と開示する必要はないそうです。ロンダリングですかね。事故物件には変わりないんですが。

そんな事故物件を敢えて選んで住んでいるのがこの芸人さん。
良く住めるなというのが正直なところ。私は無理だ。

この本では住んだ家の各間取りが載っているのだが、こんな広さ、利便性でこんな格安?!と思う物件が結構出てくる。
要するに格安には理由があると言うことです。
各部屋で起きたエピソードが語られていますが、予想通り霊的なものが多いが、中にはリアルな人間の恐怖もあります。
犯人が戻ってきたとか・・・。
むしろ生きてる人間の方が怖いのかもしれない。

怖さのレベルで言うと夜中のトイレは行きたくなります。
所々写真も載っているが、なんか薄気味悪くて嫌な感じがします。

前半は事故物件を紹介してるが後半はこの芸人さん以外の人の体験談と土地の事故物件の紹介です。
土地の事故物件は心霊スポットですね。
このあたりはこの本で紹介しなくてもよかったんじゃないかと思う。
ネタ切れ感が感じられてちょっと冷めた部分もありました。

借りられる期間は二週間。
このくらいの手持ち期間で丁度いいと思った。
やはり家には置いておきたくない類いの本です。

ホラー系とか心霊系苦手なんです。
興味はあるけど見ると怖くて気持ち悪くなるタイプ。
怖いなら見なきゃいいのに見て後悔する懲りないやつです。

しかし事故物件とはどういうものか、いろいろな内情があるんだなというのは分かりました。
賃貸契約するときはオートロック付きがいいとか、バス・トイレ別がいいとか、収納多くなくちゃとかの条件よりも、その部屋や建物で何か過去に起きていないかを知るのは重要だと思いました。
ロンダリングされて情報が分からない物件に関しては霊感強い人に部屋を見てもらうしかなのかな。
我が家にも見えちゃう人(長男)がいて、「ここヤバイ」と他所の家で怯えることがあるので、その感覚を頼りましょう。
本なんかよりもそっちの方がよほど怖いんですが。

64

2015-04-08 | 
2015年の本屋大賞が発表されました。
上橋菜穂子の『鹿の王』だそう。

売りたい本を選ぶのが本屋大賞なんだけど、いろんな人が言われてるように既に売れてるよね?
売れてない本の中から、これぞ!というのを発掘するのは至難の技だろうが、埋れてる名作をどうか掘り出していただきたい。
と、偉そうに言ってみた私は、既に売れてる本を読んでる途中です。

横山秀夫の『64』
売れすぎですが、ずっと文庫化を待ってたので手に取るのが遅いのです。本は借りる派ではなく、購入派なので。
これも昨年だかその前かの本屋大賞の候補作でした。確か大賞ではなく2位とか3位だったはず。

横山秀夫の本はほぼ全部読んでます。
ルパンの消息、半落ち、第三の時効、クライマーズ・ハイ、臨場…この辺りが有名ですかね。
ドラマ化、映画化されたものが多いので、見たことある人は多いと思う。
作者の前職である元新聞記者の色が濃く出てるのはクライマーズ・ハイ。
警察と新聞記者の内部や絡みの書き方が抜群に上手い人だと思う。

今読み途中の『64』、上下巻なのだが時間気にしなければ一気に読めます。
それほど引き込まれる。
面白いのにそうしないのは、面白いが故にじっくり味わいたいから。

佐藤浩市主演でドラマ化が決まっています。
どう映像化するのか、楽しみでもあり、怖くもあり。

永遠のディーバ

2014-11-24 | 
垣根涼介『君たちに明日はない』の第4弾。やっと文庫化したので読みました。

企業に依頼されリストラを推奨する会社に勤める村上。
その面談での個々のやりとりを書いた話。
勤めてるところが違えば面談のやり方も変わる、人が違えば手法も変わる。
人の人生の転換期、一筋縄ではいかないのが当たり前。

いろんなエピソードがあるが、今回の表題作『永遠のディーバ』はかなりグッときた。
ネタバレになるので詳しくは書かないが、プロを目指して夢破れた元バンドマンの人生の行方。それでも夢を捨てきれず、音楽に携わって生きてきた男性。そして同じく夢破れた人たちとの再開、転機。

「才能と実力は似て非なるもの」
この言葉にハッとした。

今回の作品、他にも名言が有りました。『ノー・エクスキューズ』の中で
リストラさせられた(正確には自ら退いた)人の言葉。

「人間、もう必要とされなくなった場所に居てはいけないんだよ。だったら、そんな場所はとっとと捨てて、新たに必要とされる場所を探した方がいいい」

リストラだけのことではなく、誰にでも当てはまる言葉ではないだろうか。
悲しいけれど、正しいと思う。
潔さというプライド。

こういう人間でありたい。




ゆれる

2012-09-01 | 


書店で山積みされていたこの本の表紙を見て、ああ、こんな橋だったとフラッシュバック。

映画は5年前に見てます。
衝撃を受けました。
ゆれるというタイトルしかつけようがない、兄弟の心理。

読んでみて、兄・稔はやはり香川照之で正解でした。
この人しか当てはまらない。
それは弟・猛役のオダギリジョーも同じ。
その当時のオダギリジョーのスタイリッシュ面ピークな感じが香川照之と対比していて、やはりこの人で正解だったのだなと思う。

求められているとおりに生きてきた兄の壊れていく様。
壊れていくように見えるけど、それが見せていなかっただけの本来の自分。
演じてきた押さえつけた自分。

短い小説だが、響いた。
原作を映像化するとイメージが崩れるが、これは映像化してこそ生きる。
小説でもゆれは充分分かるが、川のせせらぎの音、山の色、光などがあるからこそ、
生きる。

小説も映画もいいのは監督自らが原作・脚本を担当しているからでしょう。
映画、見直してみたくなりました。

銀の匙 4巻

2012-07-23 | 


先週18日、銀の匙4巻が発売されました。勿論発売日買いです。
今回も特別版には特製・銀のスプーンがつきます。

51kgの精肉となった豚丼(仔豚)を買い取った八軒。
さあて、これをどうするか・・・と思案しますが、
常盤の「豚丼だから豚丼でしょ」の一言で、「いやいやいや、それはねえ・・・」と
言ってる間に炊きたてご飯が用意され、あれよあれよとスカイツリー盛りの豚丼の完成。はい、みんなでがっつり完食。

それでもたっぷり残る豚丼@精肉。
このままだと腐るってことで、先輩に指南してもらい、ベーコンに。
八軒、1人で作り上げました。

ベーコンを燻す際、香りにつられて集まってきた駒場達。
煙突から出る煙を見て「親父の葬式思い出した」と一瞬しんみり。
シリアスムードの中、「美味しく食べることが供養だ」と駒場。確かにそうだ。
どうもしんみりが続かないね、この漫画はw

その後もベーコンを売ってくれと告白まがいの期待をさせつつ女の子が来たり、
金がないから物々交換だと先輩に強引に凄まれたり、
順調に(?)ベーコンは無くなっていく。

次の仔豚に懲りずにベーコンと名前を付ける八軒に呆れつつも温かく見守る仲間達。
結局、豚丼が精肉になり、家畜は食物という意識が八軒の中でどう受け止められたのかの正解は出なかったが、それでいいんじゃないかなと思う。
そう簡単に割り切れるものでもないだろうし、悶々としてる生産者がいてもいいのかも。甘いかな。

夏の思い出前後編「エリア51」を挟んで秋の巻へ。
このエリア51、笑った。
農高ならではのマニアックと北海道ならではのスケールのでかさの融合。
男子生徒のおバカな必死さが笑える。
そしてそれをドカンとひっくり返す多摩子。
あーあw

秋の巻は八軒が馬術部の副部長になったり、アキと駒場がなにやらコソコソやってるが、聞き出そうとしても「関係ない」の一点張り。これは八軒悶々。読者も悶々。

5巻に続くんですが、既に待ち遠しい。
次は10月発売予定。
3ヶ月毎の楽しみです。

もう400万部突破だそうです、凄いね。
でも納得、面白いもの。

ススキノ探偵シリーズ

2012-06-26 | 

ここから始まったススキノ探偵シリーズ、大泉洋主演で映画にもなりました。

刊行されているもので11作品。番外編入れるともう少し増えます。
あと2作で今出ているススキノ探偵シリーズは読破です。

1作目は確か30代だったはずの「俺」が最新作付近になると50目前になってます。
体や記憶力などはそれなりに年老いてきているようだが、生き方は相変わらず。
携帯なんてない時代からとうとう現代に舞台が移りました。
でも「俺」は携帯持ちません。いらないから。なくても連絡手段はあるのよね。
それでもPCメールは使うようになってます。

ここまでシリーズが続いてるのは惰性ではないでしょう。
北海道に、ススキノに行くと、「俺」がいるんじゃないかって錯覚する。
北海道じゃないとダメなのね、成り立たないの。
それくらい作品の中でリアルが見えるから、ついのめり込む。
「俺」と知り合いになりたいような、なりたくないような・・・。

この感じなにかに似てるなあとずっと読んでて思っていたが、最近分かりました。
「IWGP(池袋ウエストゲートパーク)」に似てるんです。
マコトが「俺」、キングは誰だろ?高田かな?イケメンじゃないが役所は似てる。
探偵シリーズとは言っているが、「俺」の肩書きは便利屋。
そんなところも同じ。
正式な依頼だったり、巻き込まれたり、きっかけはいろいろだが、それでも解決に向かおうとする姿勢は一緒。
グロさはこっちの方がきついかな。
そして人望が厚いというか、顔が広い。
浅すぎず深すぎずの付き合いでいろんなツテがあって、それを毎回遺憾なく活用する。

北海道・おっさん版のIWGPです。

シリーズの中でも、


この3作は特に好きです。
描写が深い。
特に一番最近読んだ「探偵、暁に走る」は大人ならではの作品。人の情けに触れた作品。
決して中学生の朝の10分読書にはお薦めしません。
読めなくはないですが、大人の世界に首突っ込むんじゃないと言いたくなる。
IWGP読みなさい。段階踏んだ方が絶対面白くなるはず。

30~50代の「俺」と同世代組にはかなり嵌ると思います。
ススキノ探偵、お薦めです。
※文庫本はかなりの厚みがあるので、持ち歩くには重いです。

鉄の骨

2012-06-19 | 
池井戸潤の『鉄の骨』読んでます。

ドラマ見てなかったんだけど、面白かったらしい。
期待大で読み始めたが、まあ面白い。
面白いって言い方は安直だな、のめり込むだな。

文庫本はかなりの厚みがあって持って読むと腕が疲れるが、それでも読む。
寝る前に読むので、途中で寝落ちするまで止まらず、毎晩寝不足+進まない。

池井戸潤の得意芸(?)の銀行ネタも入るが、
どっぷり銀行道ではなく、今回は建設会社の談合。

早く続きを読まなくては。



RDG レッドデータガール

2011-11-03 | 
荻原規子著。


姫の療育待ちとかに常に本は読んでるんですが、久々にヒットしました。
レッドデータガール。

現代版ファンタジーと銘打ったこの本。
現代版ファンタジーって苦手分野じゃないの?と一瞬躊躇しましたが、
挿絵が酒井駒子さん。
前に展覧会見に行った作家さん。


独特の世界観が好きなので読んでみた。
まあ、絵は関係ないんですが。

期待しなかったが、これが面白かった。
一気に読んじゃった。

内容は、

山伏の修験場として世界遺産に認定される、玉倉神社に生まれ育った鈴原泉水子(いずみこ)は、宮司を務める祖父と静かな二人暮らしを送っていたが、中学三年になった春、突然東京の高校進学を薦められる。しかも、父の友人で後見人の相楽雪政が、山伏として修業を積んできた自分の息子深行(みゆき)を、(下僕として)泉水子に一生付き添わせるという。しかし、それは泉水子も知らない、自分の生い立ちや家系に関わる大きな理由があった。

現代版ファンタジーだが、山伏って全然現代っぽくない。
というか、私の「現代」の解釈が違っていて、異次元じゃないとかそういう意味だったのね。
現代って言うより現世かな。

すぐ隣で起きそうな話もリアルで好きだが、ちょっと浮世離れした話もありだなと。
むしろ自分の世界観で括れないので、壁を作りようがない。
山伏とか姫神とか神霊とか馴染みがなさ過ぎて、先入観の持ちようがない。
なのでそのままが入ってくる。
こういう本はそのまま読んで、その世界に入った方が良いと思う。

秋冬はそんな世界観に浸ってみようかと思います。

真夜中のパン屋さん

2011-09-06 | 


今読んでいる本です。

軽めの軽めの~と本屋で探して見つけた本。
軽く読めそうでしょ、見るからに。

この装丁に騙されたというか、これ損してますよ。
この絵で躊躇する人多いはず。
いい大人が手に取りにくいもん。

内容はまだ途中なんですが、不覚にもグッときてしまった。
軽いどころかダークであり重いんだけど、それを登場人物がそれぞれに救ってくれる。
こんな対応、対処あり得ないし、許せない!
って部分もあるから、そこを抑えて読むことが必要かも。

ただのイケメン・パン屋さんの甘ったるい話ではないです。
とは言ってもその装丁だもんなあ、損だよなあ。もったいない。

まだ途中だけど、続編が出たら読みたいです。
パン屋になりたいです。

探偵はバーにいる

2011-09-06 | 
東直己のススキノ探偵シリーズにはまってます。


はまったところで、映画化されるそうで。
ギリギリセーフ、タイミング。

映画化されるのは1作目ではなく2作目の『探偵はBARにいる』
小説のタイトルはバーで映画はBAR表記、まあどうでもいいですね。

なんで1作目じゃないかというと、なんとなく分かる気がする。
後味悪すぎるからでしょうね、きっと。
展開も地味と言ったら地味、2作目のバー・・・の方が映画映えするだろうな。

キャストは主人公「俺」に大泉洋。
主人公、名前ないんです、明かされてない。
ずっと「俺」なの。

俺=大泉洋。
合ってるとは言い難いが北海道舞台だし、北海道出身俳優だし、
地元密着という点で及第点。

映画では相棒となっているが、高田役の松田龍平は絶対違う。
謎の美女・沙織役は小雪らしい。

ふ・・・笑わせんな。
違うわ。

北海道=寒い=雪=小雪みたいな図か?(←絶対違う)
もっと、美女なの、イメージはっ!!
あんなあっさり般若顔じゃないの!
素人の銀座のママあたり連れてきた方が合ってるわ。

小雪には当たりが強いですよ、私。
松山ケンイチと結婚したときから個人的に気に入らない。
ええ、ええ、例の上から物言いが決定打です。
「ひよっこが」ってやつ。

どうも小雪には高岡早紀姉妹と同じニオイを感じる。
松ケンが本田に保坂になりませんように。

原作はとてもいいので、映画化後も読み進めたいと思います。