壁屋の十勝情報

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屋根について

2006-02-26 14:28:26 | 住宅知識・仕事
 本日の天気  時々  日差しがないので、随分と寒い・・・ 気分的にも


 今回は屋根について・・・


 「スガモリ」という言葉を知っているでしょうか?

 北海道では結構普通に使われている言葉ですが、他の地域でも使われているのでしょうか・・・ 私が関東方面にいたときは聞いたことがないので・・・

 「スガモレ」、「スガモリ」というのは、屋根の上に積もった雪が解け出して、屋根の隙間から中に入ってきてしまい、雨漏りのようになってしまう現象です。

簡単なフローで紹介
1. 屋根の上に雪が積もる。
2. 暖かい日、寒い日を繰り返すうち、雪と屋根の間に、氷の層が出来る。
3. 暖かい日が続くようになり、雪が解け出す。
4. 屋根づたいに水が落ちないで、屋根の上に水がのった形になる。
5. 屋根の尾根や、板金の隙間から水がしみこむ。
6. 雨漏りのようになる。

理解してもらえたでしょうか~

4.の補足で書けば、氷の層がちょうどダムのような役割をしてしまい、水が溜まってしまうのです。


 この「スガモリ」は防げます。
 一番簡単な方法は、屋根に載った雪を落とすという、当たり前のようなやり方ですが、これは、実は大変な作業になります。
 雪下ろしは、なれている人間にとっても重労働ですし、雪と一緒に屋根からの転落事故も例年何件も報告されています。


 そこで、屋根の形状を工夫することで、「スガモリ」を防ぎます。


(北海道モデルショールームより)

写真のように、現在の屋根板金は、横葺き屋根が主流です。これは、落雪を防ぐ効果があります。。。 ありゃ?? 落雪の話では・・・

 少々説明を・・・ 確かに、落雪させたいのですが、いきなり落雪させると、もしかすると、壁にぶつかってしまい、壁を壊す可能性があります。また、歩道に近い場所であったり、屋根の下に、何かあった場合は、重大な事故につながる可能性があるので、この様な形にしています。

 話を戻しまして、写真の屋根で重要な点があります。それは、上の屋根と下の屋根のつなぎ目で、この部分が屋根としては弱くなります。
 そこで、本写真の住宅では、その部分に雪を溜めないように、大屋根の尾根から、上の屋根を作っています。 こうする事により、その部分に雪を溜めないようにしているのです。

 また、屋根の角度をつけていますので、人力での雪下ろしも不要になります。


 それでは、屋根に天窓を付けたい。。。この様な場合はどうするのか。

(北海道モデルショールームより)

 これが一番分かりやすいと思ったので、これで説明すると、天窓の上の方に、一枚板金が貼ってあります。
 これにより、天窓の上に、雪がたまらないようにしています。


 元来、設計屋がこの様なことを考えて設計するのですが、あくまで、知識の一つとして持っていると、家を建てたい、又は、リフォームしたいと思った際、参考になるのではないでしょうか。。




 たいして知識も持っていないのに、変なこと書いてないよな~(汗)