緑の街の水先案内人

都城市で緑の街の水先案内人として移る日々を写真と日記で綴ります。

のぼりましの舞

2009年01月26日 19時48分23秒 | 民俗芸能
1月26日(月) 

二日間不在しますと拙宅の野鳥も食糧事情が深刻な状態で、輪切りのミカンはほぼ食べ尽くされており、新たなミカンを与えますとメジロ二羽がどこからともなく飛来してミカンにへばりついて離れません。その時間の早いこと!警戒心も薄れてひたすらミカンの蜜を吸っています。その様子はどこか大麻覚せい剤撲滅運動標語「ダメ!ゼッタイ!!」にあります様に似ていると勝手な想像を巡らします。






人目のつかない場所のミカンはヒヨドリが瞬く間にミカンを食べ尽くして内側の白い皮だけが残っています。朝の散歩路にはイカルの群れがまるでさ迷うように葉の落ちた桜の上を飛び回っています。そろそろ街路樹クロガネモチの赤い実も無くなる頃かな。樹木に新芽が顔を出すにはまだ日数があります。いつもの水辺にはコガモが帰ってきており水流の下には生えた水藻をあさっています。人間の足音に気づく様子はありません。今の時期、野鳥と距離を狭めるに最も良い季節かもしれません。






さて、師走祭りの写真を二百枚ほど撮影して、これも師走祭りの各場面が焼き付いてしまい、そのままサーバーと言うお蔵に仕舞い込むには勿体なくて、どのように活用しようかと考えますが、とりあえず我流で表現してみましょう。





日向灘の荒波が打ち寄せる日向市金ヶ浜でミソギを済ませた比木社御神体福智王御一行、まず最初に訪問される先は日向市東郷町山陰中瀬にあります塚「だごみや」です。時間は午前十時半前後でしょうか、ここはその昔に王族一行が入村のおりに一行の女性が赤ん坊を生んだ地と言われております。その折に王族一行が地元民にお世話になったことが神事と神楽奉納から伺えます。




地元の世話役は甲斐善重郎氏でこまめな迎え役をこなされて神事と神楽が終わりますと見物客まで酒肴やおにぎりや豚汁や甘酒が振る舞われます。大鍋の豚汁、おにぎりも一軒一軒味が異なり人々の素朴な心情が伝わってきます。おそらく年月はこの素朴な人々を変えることは無かったのだなと独り合点します。







一行が到着前に迎え火の野火が放たれて、その中を一行はしずしずと塚へと進むなか、多くのアマカメラマンに混じってシャッターを押すに夢中になり、それとたいまつの竹が弾く音や白いけむりや炎が青空の下ページェントを否応でも盛りあげて、いつしかカメラマンから観客へと古代ロマンの世界に吸い込まれて行きます。この場面を堪能しますと洗い清められる心境になり、どこか一段落します。神事と神楽奉納と地元民と団らんのひととき、一時間ほどか、全てが滞りなく終えますと一行は再び送り火の野火のもと次の訪問先坪谷社へと向かいます。







こうして何故かしら心なごむ場面を体験しますと、何にわが心が和んだのか?小さな事か!最初は男が舞など舞うものか?神楽との出逢いは疑問符とやや一歩引いた心から始まりましたが、しかし、年月を越えて塚の前で舞われる神楽舞を拝見しますとわが心境も段々に変化して行きます。若い神職の舞が優雅な古代王朝人の舞にも思えてきます。人間の生きる様は手間ヒマかけて自分なりに納得して解決するしかないな!と思うようになります。芯から幸福な心境です。



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