ズッキーニの味噌煮込みBlog版

コンピュータのこと、食べ物のこと、なんでもないこと、とんでもないこと。

ふくちゃん登場

2009年10月25日 19時34分29秒 | Weblog
実は「もーりょん」というのが本名だそうだ。わからなかったので、「ふくちゃん」と呼んでいた。

政権交代があった9月16日のことだ。アタシは用があって朝早く長万部(「おしゃまんべ」と読む)に出かけた。昼過ぎに用が済んだので嫁さんにメールをしたが、いつもはすぐに来る返事がない。風呂にでも行ったかなと思って帰りの電車に乗ったら、間もなく「だーれだ」というタイトルの写真付きメールが来た。

保護された直後のふくちゃん

この10日ほど前から、子猫の鳴き声が聞こえるというので嫁さんが非常に気にしていた。その声がだんだん小さくなり、このままでは長くはもたない。16日は「どうしても見つけて保護してやる」と腹を決めて近所を探していたそうだ。

ご近所のお宅のコンクリートの床下に潜り込んでいるのを見つけて、助け出そうとしたが奥に入っている上に、手前にコンクリートのかたまりが埋まっていて手が届かない。まずはそのコンクリートのかたまりを掘り起こし、それでも手が届かないのでなんと、掃除機で吸い付けて引きずり出したそうだ。

…なにもそこまでせんでも。(⌒_⌒;)

なんとか保護して少し落ち着いたところをケータイで送ってきたのがこの「保護された直後のふくちゃん」だ。名前は、生まれて間もなく母親から離されてつらい目に遭っていたので、せめてこれからは福に恵まれるようにと思ってふたりで決めた。

これがいままでの中で一、二を争うほどに賢い猫で、トイレはすぐに覚えたし、状況判断が実に的確だ。ベランダに出て戻りたくなったとき、普通の猫は出たところでニャーニャー鳴いているものだ。しかしこのふくちゃんは、自分の姿が見える高いところの窓までよじ登り、そこで体を動かして注意を引く。

こうなるとかわいくて、もうふたりしてメロメロだ。嫁さんなんかひどいことに、「あんたが抱くと加齢臭が移る」などと言う。親ばかではなく、単なるバカな親だ。

なぜか絶対に布団の中には入らないのだが、明け方はさすがに寒いし人恋しくなるらしい。いつもアタシの布団に飛び乗ってこっちを起こす。いつものように夜明け前の薄暗がりの中で遊ばせていたら、ふと目と目が合った。そのときだ、ふくちゃんからテレパシーが飛んできた。

「もーりょん」。たしかにそう言った。「言った」といってもふくちゃんが言葉をしゃべったわけではないので、厳密には言ったとは言えない。だから「聞こえた」とも言えない。感じたというのともちょっと違う。こっちの心を震わせて「伝えた」というのが一番近いかも知れない。

とにかくそう言ったのだ。それが名前だということは、はっきりと伝わってきた。お母さんが産んだときに付けた名前なのかも知れないが、もしかしたら猫の場合は天地開闢の時から名前を与えられていて、生まれ変わるたびにおなじ名前を名乗るのかも知れない。

それからは、普通は「ふくちゃん」と呼び、特別なにかを言い聞かせるようなときは「もーりょん」と呼ぶことにした。

大きくなれよ、もーりょん。幸せになるんだよ。

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