精神機能と能力開発:心理学―教育学―社会学

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発達障害である自閉症の全例が、幼児期に気づかれるとは限らないことの理由

2014年12月27日 | 発達障害(自閉症)


(1)自閉症と自閉症傾向
自閉症とは、診断基準の三つ組(対人関係・言語コミュニケーション・こだわり)をすべて満たすもの。
自閉的傾向とは、診断基準を満たさないものの、自閉症の行動特徴がみられるもの。

自閉症は、生後1年で気づかれる。しかし自閉症傾向は、全例が幼児期に気づかれるとは限らない。


(2)障害=個体×環境
国際生活機能分類(ICF)の考え方では、障害=個体×環境。
環境内で不適応となることが、障害。

対人関係について、環境に適応するために要求されるスキルが、年齢を追うごとに高くなっていく。
要求されるスキルが高くなるにつれて、その要求に応えきれず、次第に不適応が生じて、障害の状態となる。
(例)
人の身体的特徴(太っているなど)を、子どもが面と向かって口にしても、「子どもは正直だから」として、笑って許される。
しかし、同じことを大人が面と向かって口にすると、社会的に不適切な言動となり、その人の良識が疑われる。
本当のことであっても、相手が気にしていることは、口にしてはいけないのが、大人のルール。

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