jurgen's Heurige Blog (ゆるげんのブログ)

I will, I will いっぱい足りないの切なくて
I feel, I feel いっぱい会いたいのボクだって

からいはうまい/椎名誠

2008年03月04日 | 読書
「からいはうまい、うまいはえらい」を合言葉に、
椎名さん率いる極辛追跡探検隊が本場の辛味を求めて韓国、チベット、日本の岩手県、長野県を旅する。
椎名さんの旺盛な好奇心によって生まれたとても薀蓄に富んだ奥の深い1冊であります。

個人的に意外だったのは、
韓国キムチの歴史が予想以上に浅いこと。
トウガラシを使ったキムチが文献に登場するのに、
17世紀まで待たなくてはならない。
日本を経由して韓国にトウガラシが伝わったことも意外であった。
五千年以上の悠久の歴史を誇る韓国の伝統料理にしては、、(以下略)。

とても勉強になりました。
ちなみに日本の漬物が記録に現れるのは、天平年間(8世紀前半)の木簡らしい。

巻末の小泉武夫・東京農業大学教授による「辛味食文化初級入門塾」も必見。
韓国ほどトウガラシが広まらなかった日本の事情として、
オールマイティな醤油の存在が一因にあるらしい。
からいはえらいがしょうゆもえらい。
しょうゆにあうワサビもえらい。

地元のうめいトンカツ屋に辛味大根を使ったメニューがあります。
トンカツと辛味大根の組み合わせにピンとこなかったのだけど、
この本のおかげで俄然興味がわいてきました。
未体験なので、近いうちにチャレンジするつもりです。


からいはうまい
アジア突撃極辛紀行 韓国・チベット・遠野・信州編
椎名誠
出版社: 小学館 (2001/06)
ISBN-10: 4093940444
ISBN-13: 978-4093940443
発売日: 2001/06