1gの勇気

奥手な人の思考と試行

発達障害な大人たち

2011-02-19 16:56:33 | 1gの短歌
人を見て
なんであんなに
流暢に
話ができる
これうらやまし

発達障害に気づかない大人たち 星野 仁彦著 出版:祥伝社新書
を読んで。
ようやく自分が何者か気づく。

この本のP53 表1の大人のADHDの主な判断基準を見ると。
2.不注意
 →よくぼけーっと歩いててわずかな段差につまずく。
  へたすると、段差がない単なるカーペットでつまずくこともあり。
4.仕事の先延ばし
 →締め切りが目の前に来るまでやらない。
  けど、いつもの過集中で一気に片付けるので問題にはなっていない。
5.感情の不安定性
 →よく落ち込む。意味も分からず。
  けど、最近はその気分の落ち込みすら楽しんでます。
6.低いストレス耐性
 →おかげで不安障害(神経症)。
  けど、薬のおかげで平気になった。一生続くかの。この薬。
7.対人スキル・社会性の未熟
 →雑談不能。
  けど、最近少しずつ慣れてきた。
9.新奇追求傾向と独創性
 →常に新しいことをしていたい。
  逆に言うとルーチンワークは確実に神経を病む。
  さらにいうと、トラブル大好き。こんなときこそぼくの出番。
11.計画性がなく、管理が不得手
 →なのに、PM(プロジェクトマネージャー)やらされてる。
  何かが間違ってる。
12.事故を起こしやすい傾向
 →自転車ではよく自爆してた。
  さすがに車は気をつけてますが。なので、未だ無事故。
13.睡眠障害と居眠り
 →常に不眠。であったが、先の抗不安薬のおかげで最近は熟睡。
14.習癖
 →着ているシャツやズボンのたるんでる部分があると、折りたたみたくなる。
  というか、折りたたんでる。気づくと。
16.のめり込みとマニアックな傾向
 →さっき書いた過集中。
  気づいたら夜だった。見たいのはしょっちゅう。
  やる気になるとすごいけど、ならないと使い物にならない。

11/16当てはまってます。
まあ、大体AHDH(注意欠陥・多動性障害)のようです。
ついでにいうと、自閉症の気もあり。

ただ。
この手の障害は、日常生活を送れるかどうかが基準になっているので。
日常生活に支障がなければ、問題にはならない。

水神の場合、運良く、AHDHに向いている職業と書かれていたIT屋になれたので、
仕事では相応に能力は発揮できている。
AHDHの大人としては、社会的には成功している例かも知らん。

けど、人間関係はうまく結べないし、目上の人にも敬語がうまく使えないし、
雑談苦手だし、一人大好きだし。
昼休みまで会社の人(しかも隣の席)と一緒にご飯食べに行くひとの気が知れない。

会社だけをとっても、こんな感じ。
これでよう、仕事をしとるわな。
昔はそんな「他の人と同じことができない自分」に悩んでました。

なんでうまくできないんだろう。と。
ぼくはだめな人間なんではないか。
高校生辺りまではひたすら死にたい。思ってたし。

親は全く気づいてな方と思いますが。
死にたい。ゆうても、願望であって、実行する勇気はなかったし、
勇気なくしてそれをやるほどには病んではいなかった。のでしょう。きっと。

生きてるのがおもしろくなったのは、高校を卒業して
コンピュータの専門学校に入った頃から。
ようやくぼくの時代だ。というか、世界だ。ゆう感じで。

ただ。
やっぱり人間関係はうまく作れなかった。
これは今も変わらない。

今思えば、よう就職できたな。と。
で、ここまでちゃんと働いて、それなりの評価を得て。
そう、昔は何でぼくはこんなに評価が低いんだ。

と、上を見上げて睨んでましたが。
今思えば。
いくら頭がよくても、協調性に欠けてればそれだけで評価は低くなるもんだ。

上司はどーせそんなところしか見ていない。
と。
ぼくが認められ始めたのは、技術が分かる上司に出会ってから。

やっぱり上司との相性ってのは重要だな。と思う。
そう。運がいい。
一歩道を間違えてれば、今頃ニートかもしらん。あり得る。十分。

さて。
発達障害の原因ですが、これは二つあるそうです。
「脳機能障害」と「心理社会的要因」

前者は遺伝的なものもあるし、乳幼児時の病気の可能性もある。
後者は家庭環境が主因。
もちろん、その両方が原因となることもある。

水神は。
前者。+α的に後者。
子供の頃、ぼくはてんかんっぽい何かな病気だった。

突然暴れたり倒れたりしてたらしい。
でも親はてんかんではない。とゆうてたのも覚えてる。
では何なのか。

中学1年か2年まで毎日薬を飲み、毎月脳波を計りに行っていた。
意味も分からず。
中学にもなって小児科に入るのが恥ずかしいと思ってた記憶がある。

てんかんっぽく、脳波を計り、薬を飲む。
それもこの本に書いてあった。
P205-206 内容を引用します。

--------------------
2.バルプロ酸(デパゲン)
昔からてんかんに使われ、近年は躁うつ病の治療に用いられている薬剤です。
発達障害にも有効なことがあり、特に脳波の異常が明らかで、周期的に不機嫌、興奮、パニック状態になる場合は治療効果が期待できます。
--------------------

なるほど。
これを読んだ瞬間に、発達障害だったのだ。と知る。
どうも親もよく分かってなかった感じです。

高校生の頃、上記治療について話をしてもらった気がするが。
如何せん、注意散漫。
あんまり興味もなかったのでしょう。覚えてない。

けど、説明自体も曖昧だったので、親も脳波に異常があり、異常な行動を取ることがあった。
くらいしか意識はなかったのではないかと。
そういえば。もう一ヶ思い出した。

なんかね。たまに子供たちが数人いるところへ連れて行かれてた気がする。
そこで、遊んでなさい。と。
親の話では、知恵遅れな子供たち。だったそうです。

んー。まったく意識がなかった。
知らない子供たちと一緒に遊んだ。くらいの記憶しかない。
なるほど。ぼくもそーゆーグループの子供だったんだ。と。

でもふつーに幼稚園行って、小学校入って。
多少の問題行動はあったかも知らんが、どちらかと言えばおとなしい子供だったかと。
学校の成績は大体中の上くらい。成績のよい科目と悪い科目の差は際だってましたが。

そんな子供が大人になり。
未だ人付き合いが苦手。
けれど、それなりに収入も得て、一人暮らしを堪能してる。

結婚?
これが。
人付き合いが苦手なひとが、女の子に声かけられるとでも?

いや、かけたけど。
二桁はふられてますよ。ちゃんと。
なんかしらんが、こっちから好くと逃げられて、こっちが興味ないと好かれたり。

んー。
で、今もひとりお尻を追いかけているひとがいますが。
不思議な人です。正直謎です。は、おいといて。そんな話はまた別の機会に。

さて。では、発達障害なひとはどのくらいいるのか。
この本によると、子供の1/10はADHDだそうです。
そう、子供の10人に一人はADHD。ってことです。

40人学級なら4人はADHDな子供がいるってことです。
確かに。肌感覚としてそのくらいは、なんか変なやつ(ぼくもその一人)がいた気がする。
そして、そのうちの三割程度が大人になって治っていない。

3/100だの。
従業員100人の会社なら三人はADHDをもった大人がいるってことです。
でもこの数字は、子供の頃ADHDと判定された子供の内。です。

ADHDなどの発達障害は、明らかな問題行動の多発や勉強について行けないなどの
「学校的な」問題が発現しない限りそうとは認められないものです。
つまり、気づいてもらえない。

気づいてもらえないまま大人になった人は、先の3/100には入っていません。
アメリカでの調査の結果では1/10の大人がADHDとのこと。
この数字がどの程度日本に当てはまるのかはわかりませんが。

精神を病んでいるひとの数からみて、そうかけ離れた数字ではないと思います。
ただ、これについては、判定が難しいのと、日常生活に支障がなければ、
本人も周囲も気づかない。という問題もあり、正しい数字は未だ分からない。とのこと。

でも、1/10って、そんなもんだと思いません?
40人もいれば4人くらいはなんか変なやつがいるものです。
そんなひとでもちゃんと日常生活はおくれてる。ぼくのように。

なんかこの世は生きにくい。
と、思っている人は、もしかしたら発達障害かもしれません。
これはれっきとした脳の病気。今は薬で改善もするそうです。

そう、何かこの世は生きにくい。結果、心を病んでしまうひとも多いそうです。
二次障害として。
だから、いくら薬で鬱等を治しても、またなる。

なぜならば、根本原因である発達障害が治ってないから。
んー。深刻だの。我ながら。
人ごとではないのだが。ぼくも不安障害で薬飲んでます。

ずいぶん長いこと。
治らないの。
でも、原因は脳の発達障害ということが分かった。

これを治すには専門医に診てもらう必要があるらしいが...
ぼくの場合、そこまで深刻ではない。
し、今のぼくも悪くないと思ってる。発達障害なぼくを。

ベートーベン、アインシュタイン、ピカソも発達障害だったそうです。
織田信長も、平賀源内も、そして坂本龍馬もまた。
そう思うと、発達障害も悪くないでしょ。

一芸に秀でる。
下手に空気を読まない。
自分の信じた道を行く。

結果として、世に認められることも少なくないし、
新しい世界は発達障害のひらめき、好奇心、集中力によって生まれる。
なので。今のところこれを治そうとは思ってません。

不安障害は治したいですが...
別にこれも深刻には考えていない。
月に半日の休みと2500円の治療費(薬代含む)でしかないですし。

薬飲まないと、普段の三倍くらいのスピードで仕事ができるのですが。
疲れるのです。
要するに、続かない。

なんか今日俺すげー仕事した。
と、思った日の夕方に。
あ。今日薬飲んでない。と気づくこともあります。

1/3のスピードでも人並み以上に仕事してるので、無理はしないことにしてます。
たまに飲み忘れて、あ。と思うことはありますが。
医者に言わせると、飲み忘れ結構。飲まずに済むなら飲まなくていい。

とのことです。
要は頭痛薬みたいなもので、症状を抑えるだけの薬。
症状が出ないなら薬も不要。と言うわけです。

不安障害は前から自覚はしていたが。
そうか、発達障害か。
なんか妙に納得。そして、満足。

子供の頃から、なんか自分は他の人と違う。
と感じてきました。
子供の頃に受けてた治療や体験、感じ方に学業。(理系は抜群、語学は最低。)

すべてが一本の線でつながった気がします。
そして。決して特別な存在ではない。ということも。
なにせ、世の1/10は発達障害(程度の差こそあれ)なのですから。

世に名高い、偉人すら。
いや、偉人こそ。
きっとね。必要なんですよ。こういう人間が。

ちょっと変だけど、際だってるやつ。
出すぎた杭は打たれない。
あるいは、打たれたことすら気づかない。そんな人間が。

そういう人たちによって、今の世に進歩してきたわけだし、
きっとこれからも。
なので。もしお子さんが発達障害であったとしても。

日常生活に「大きな」支障がないのなら。
のびのびと育ててあげて欲しいと、切に願います。
うまくできないこともあるでしょう。

でも、そこに当てはまるべき才能は、他の能力へ割り振られているはずです。
他の人には決してまねできないような、傑出した能力に。
運良く、それを見つけられたなら。

是非、その能力を褒めてあげてください。
できないことをしかるより、できることを褒めてあげて。
そうして、自己肯定ができるようになれば。

自然とできないことも、克服する勇気を持てるはずです。
少なくとも、そうやって少なくともコンピューターの分野では、
その才を発揮して、それなりに認められている人間がここにいます。

で、ここまで書いといて何だが。(この話の飛び方もADHDの症状の一つ)
母親もたぶん、発達障害。なんか変な人だもの。
妙に明るくおしゃべり&毒舌(本人に意識なし)。

不思議と人には好かれ、一芸に秀でてる。
洋裁ではかなりの腕。
勤めていた工場では工場長に認められ、パートなのに正社員並みの待遇だったようです。

子供には見せませんが、情緒不安定な部分や夜眠れないという部分も。
あ、発達障害の親の子供は発達障害になりやすいそうです。
遺伝もあるが、親の影響(環境)も。とのこと。

ま、できないことに悩まず、人との違いを受け入れて。
そして自分の病気のことも正面から向き合って。
あとは、周囲の理解かの。これは難儀な仕事だが。

それでも、内にこもるよりかはまだましで。
理解者は一人いれば十分。
そう、これを読んでいるあなたがいれば。


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