Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

日劇のゴジラの思い出

2018年03月22日 | 代表羽沢のG雑感
日劇のゴジラの思い出と
「さよなら日劇ラストショウ」




 2月4日、東京・有楽町にあったTOHOシネマズ日劇が閉館しました。
 映画とレビューによる娯楽の場として85年の歴史の幕がおりました。
 今年1月27日から閉館まで「さよなら日劇ラストショウ」と銘打ち、邦画・洋画問わず、名作・人気作の特別上映会を毎日開催し、その中でゴジラ映画も連日上映。多くのファンが日劇の大スクリーンで観られるゴジラを楽しみました。





 往年のゴジラファンの方々の中にはゴジラの聖地と呼ばれる方もおられます。
 第1作『ゴジラ』(1954年)に日劇が登場。1984年の『ゴジラ』でも有楽町マリオン(中に劇場名として日劇がある)が見られます。東宝本社もすぐ近くにあり、『ゴジラvsデストロイア』(1995年)公開時にはその前にゴジラ像が設置されたことでも知られています。そして公開初日に日劇で舞台挨拶があったゴジラ映画も多々ありました。
 日劇の長い歴史の中で、ゴジラにとっては深い関わりがある映画館であったのは言うまでもなく、私と同世代、それより上の先輩のみなさんにとっては思い入れが強いことでしょう。

 84ゴジラやvsシリーズの頃の私は20代。高校卒業後に秋田から上京してからなので、この頃から日劇にゴジラ映画を観に行くようになりました。ですので、幼少から日劇に行かれていた東京近郊の方々に比べれば、日劇に対しての思い入れは深くはないと思いますが、vsシリーズの頃はそんな私でも「ゴジラは日劇で観なきゃ」という不思議な暗示(?)がありました(笑)。
 この頃は比較的大きな規模でアニメの同人サークル活動をしていたこともあり、ファンとしても仕事としても『宇宙戦艦ヤマト』シリーズに関わっていたこともあって、私の周りにはアニメファンはたくさんいましたが、ゴジラファンはほとんどいなかったので、ひとりでは行きづらいのもありますし、仕事の関係もあってゴジラ映画は初日の第一回上映を徹夜で観ようというほどのことはしていませんでした。ほとんどひとりで初日の夜の回、もしくは2日目ぐらいで観ていたかと思います(当時、デートには誘いづらかったしね……)。
 久しぶりに見た新作ゴジラ映画である84ゴジラで「やっぱりゴジラはいいっっっ!」と当時興奮したゴジラ熱ですが、次作まで5年開いてしまったので、一旦またその熱は下がります。
 そして『vsビオランテ』(1989年)。「こんなゴジラが観たかった !!」とゴジラで同一作品を何度も観に行くようになったのはたぶんこの時からだったと思います。もちろん日劇です。
 今だから思うのですが、この『vsビオランテ』の時の感動が「ゴジラは日劇で」という暗示を生み出したのかな……とすら思います。









 旧日劇の建物は、子供の頃に東京に遊びに来た時に通りかかって見たらしいのですが、記憶にはありません。なので私にとっての日劇はマリオンの中の映画館です。2時間じっと座って鑑賞しているとお尻が痛くなる(笑)あの映画館です。
 今回の「さよなら日劇ラストショウ」で観るゴジラはこれが最後かと思うと寂しさを感じるとともに、vsシリーズの頃の自分も思い出しました。
 特に「日劇で4Kのキンゴジを観られる !」なんて幸せの時間でした。
 また、「さよなら日劇ラストショウ」の中で企画されたゴジラ関連の3回のトークショーを仕事として取材させていただいたのも嬉しかったです。こういった立場で日劇に来ることがあるなんて、20代の頃の自分に教えてあげたらびっくりするでしょうね。

●2月3日(夕方)
ゲスト/高嶋政宏さん、大河原孝夫監督、富山省吾プロデューサー
●2月3日(夜)
ゲスト/中野昭慶特技監督、大河原孝夫監督、手塚昌明監督、富山省吾プロデューサー
●2月4日
ゲスト/宝田明さん

 ゴジラ関連の書籍やイベントなどでお世話になっている方々ばかりで、お話し上手な方々なのは知っていたのでつい話に聞き入って、ついカメラのシャッターを押す手が止まりそうになります。
 各ネットニュースなどでトークの内容などは詳細にレポートされていますのでここでは割愛しますが、俳優さん、監督、プロデューサー問わず、ゴジラ映画の関係者の皆様にとっても「日劇」というのは特別な思いがあるのがよくわかりました。いずれの回ももっと時間があれば……というぐらいのあっという間の時間でした。


▲左「さよなら日劇ラストショウ」パンフレット。
右はトークショーの際のプレス証。プレス証は取っておいても再利用はないし、各取材の度にたまる一方なので普段は破棄するのですが、今回だけはなぜか手放せません。


 この閉館で「日劇」という名前はなくなるそうです。
 そして間もなくすぐ近くの日比谷に、新商業施設「東京ミッドタウン日比谷」が3月29日に誕生し、その中に都内最大級のシネマコンプレックス「TOHOシネマズ 日比谷」がオープンします。
 ゴジラ像が建っていた日比谷シャンテ前の「合歓の広場」はリニューアルされ、ゴジラスクエアと改名されます。新たな台座を含めて3メートルの大きさ(台座0.5メートル+像2.5メートル)になるゴジラ像もここに建てられ、旧ゴジラ像は「TOHOシネマズ 日比谷」に移行されるそうです。
 ゴジラスクエアも含めて「TOHOシネマズ 日比谷」もまた新たにゴジラファンにとっての名所になるのでしょう。
 ベテランのゴジラファンの方々にとって「日劇」がそうであったように、若いファンの方々、これからのゴジラファンになられる方々にとっていつか「聖地」と呼ばれる日が来るのかもしれませんね。
 ゴジラが新しく特撮ではなくアニメで登場した昨今。この「TOHOシネマズ 日比谷」で初めて公開される新作としてのゴジラ映画は5月のアニメになるんでしょう。そう言う意味でも新しい時代になったのだと思います。

 今はまず日劇と「さよなら日劇ラストショウ」を企画された皆様に感謝です。
 そして余談ですが、おじさんだからと言われれば返す言葉がありませんが、「東京ミッドタウン日比谷」の中に小さくてもいいからどこかに「日劇」の名がつく施設があればいいな、とちょっぴり思う今日この頃です。


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