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有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その111

2009年04月08日 | 制作裏話
制作裏話「キングギドラ ブルーバージョン」編 Part.3

■実は大変だった翼の色

 昨年春に発売した「キングギドラ ブルーバージョン」の彩色作業は外注にお願いしました。
 この「ブルーバージョン」の発売後にはすぐに次の商品(GMKゴジラ横浜激戦バージョン)が控えていましたし、さらに夏発売予定の新規造形商品(大戦争ゴジラ)の原型作りを始めなければならなかったため、スケジュールの都合でお願いする事になったのです。

 以前書いた「こだわり」にもあったようにこの「ブルーバージョン」の各所の色は、とことんこだわりました。塗料の元の色のままではほとんど使用していません。そのまま使用したのは目の黒目ぐらいで、ほとんどは複数の色を比率を変えて調合してもらいました。
 しかし、微妙な調合比で色は変わってしまいます。最初に弊社の用意した彩色サンプルを見てもらい、「こういう色にしたい」と説明はしてはいるものの、人間の作業ですから、微妙なニュアンスもあってなかなかこちらの思う色を出していただくのは難しいのです。
 申し訳ないぐらいに一番何度もやり直していただいたのが、翼の色です。

 ブルーのキングギドラと言えば、青い翼に白と赤の塗装がされているのは定番です。
 ギドラの翼は、決して厚いとは言えない布で作られているようで、塗られたその色はライティングによって透けて見えるためと、地色の青が若干残って見えるので、きれいな白と赤にはなっていません。
 昨日お見せした画像にもあったように商品の最初のカラーはきれいな白と赤で塗っていますが、違和感を強く感じていました。ですからきれいな白と赤にならないその曖昧な色をどうしても出したかったのです。
 心苦しかったのですが、お願いした業者さんに出していただいた色に何度かリテイクをお願いしました。

 白い部分は白にほんの少しだけ青を混ぜてもらい、さらにもっと少なく黒が混じっています。元の地が青であるようにあえて表現したかったためです。
 赤の部分はダークレッド(赤に少し黒を混ぜた感じの色)と赤紫(赤に少しだけ青を混ぜた色)の中間を目指してもらいました。これがなかなか難しいもので、赤が強かったり、紫に近くなってしまったり……。時間もなかったのですが、どうしても妥協したくなく、何度かやり直してもらったのです。
 ほぼ思った色になって、本当に感謝しております。

(2009.4.27更新)
「キングギドラ ブルーバージョン」は完売致しました。ありがとうございました。
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