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有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その126

2009年06月27日 | 制作裏話
制作裏話「キングギドラ 出現バージョン」編 Part.3

■白目だけのキングギドラ

 この「キングギドラ 出現バージョン」の塗装ですが、白目にあたる部分はシルバーで、黒目にあたる部分はオレンジゴールドで塗っています。
 実は最初の企画では黒目部分の塗装はなく、目はシルバー一色で考えていました。
 キングギドラの出現シーンの爆発から発光してのイメージを考えた時に、実体化する過程ですから、黒目がない方がイメージに近いのではないかと思ったのです。

 しかし、東宝さんからはNG。
 理由を大まかに言うと「劇中の実物には黒目が常にあるから」と言う事です。
 この商品が「配色のモチーフとなったのはキングギドラの出現シーン」である事と、バージョン名にしっかりと「出現バージョン」と命名してあるからこそのNGだと考えられます。
 あくまで推測ですが、同じ塗装をしていても、他社さんのようなレトロタイプソフビのように配色のテーマを「公式」には定めずに、さらにはバージョン名もつけないか差し障りのない「オレンジバージョン」等というネーミングにすればOKは出たでしょう。
 しかし「出現バージョン」という名称は変えたくないし、それをイメージした商品ですからちゃんとお求めいただく皆様にも「ギドラの出現をイメージした商品ですよ」と言いたいわけです。(前回言えなかったのでどうしても今回は言いたかった所もあります)
 その辺も東宝さんにも許可をいただきたいと言う事です。

 それでサンプルに、試しに黒目にあたる部分を塗ってみました。
 全体の配色のバランスを考えて、色は黒ではなくオレンジゴールドをチョイスしました。
 正直「おおおっ!、こっちの方がいい!!」。
 オレンジゴールドの目にした方が「カッコかわいく」によりぴったりですし、出現シーンのイメージも損なう事はないと思ったのです。画像を比較して見ていただけるとわかると思いますが、シルバーだけだと実に物足りない顔になっている事がわかると思います。
 目を入れて早速再申請、すぐにOKでした。
 これが皆様にお求めいただいている商品版となりました。

 と言う事で、結果的に最初のがNGになって実はよかったというエピソードなのでした。


▲こちらがシルバーだけの目のNG版。実際の商品ではありません。

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