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有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その316

2013年06月15日 | 制作裏話


2.劇中スーツの配色について

 今日も「ビオゴジ スタンダードカラー」の製作裏話の続きです。一番こだわったのは全体の配色。塗装についてです。



よくある「ビオゴジ商品」のカラーを避けた配色
 全体の配色についての詳細は「こだわり」に書きましたので省きますが、色については「ギドゴジ スタンダードカラー」同様に何度もDVDを見て考えました。
 この『ゴジラVSビオランテ』に登場したゴジラ、ビオゴジは、限りなく黒に近い色であった事は知られていますが、劇中ではとにかくどのシーンも微妙に見え方が違います。
 どれをチョイスして「スタンダードカラー」とするのか。その判断で悩みました。
 単純に“劇中スーツのイメージ”と称しても、スチールなどで見られる「きれいな状態のスーツ」なのか「激闘を繰り広げている撮影中の汚れや傷がある状態のスーツ」なのかで違いがあります。さらに後者を選べば、どのシーンでのものかでもまた違ってくる訳です。
 特に『ゴジラVSビオランテ』でのゴジラは、ほとんど夜か、濡れているシーンばかりに登場しています。その各シーンでもライティングや戦いの展開で、映像で見られる色は微妙に違うのです。

 どれを選ぶかとなった時に思ったのは他のメーカーさんの商品。他社さんのレトロタイプソフビは劇中スーツイメージのカラーで発売されている所は(私の知る限り)ないようですので、この場合参考にしたのはガレージキット(作例)をはじめとするリアルタイプのフィギュア達です。
 ほとんどが汚れなどの表現のない、言わばきれいな状態のスーツカラーと言える塗装をされています。黒ベースにモンスターブルー塗装といった各ゴジラでよく見られるカラーリングのものも少なくはありません。
 たまに見られる汚れの感じも、足回りの土埃のような表現がほとんど。夜をイメージしたものはなかなか見つかりません。
 逆に言えば、劇中映像で見られる汚れの表現をされているものや、暗いシチュエーションで見られるスーツの色のものとして発売されている商品がほとんどない事がわかります。
 だったらへそ曲がりな羽沢組(笑)としては後者を選ぼうということになったのです。
 黒木特佐風に言えば「誰もやらない方が我々の商品になるだけです」!

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