Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その50

2008年03月08日 | 制作裏話
「ミレゴジ ブルーバージョン」編 Part.2


?左が商品版。右が没カラー。

●こだわりと塗装の手間
 生産直前で全体の配色(成型色+彩色)を変更する事になった「ミレゴジ ブルーバージョン」ですが、最初のものよりも結果的にかなり塗装の手間のかかった物になりました。彩色の手間がかかった分、スケジュール的にはかなりハードになりましたが、やはりこの変更をしなかったら後悔していた事は間違いありません。
 以前ここで比較して変更部分を詳しく書いたので、今日は簡単に書きますと、大まかにボディ全体と背びれと目が大きく違います。
 ボディについてですが、全体の色(成型色)を紺から明るめの青にしました。そしてボディには薄らと薄めの青を吹き付け、凹凸を強調しています。
 特に時間がかかったのは背びれです。ライトブルーとライトシルバーのグラデーションにしました。モチーフになったイラストポスターに近くするためです。
 丸っきり変えたのは目の塗装です。瞳の部分をゴールドからツヤ多めのオレンジゴールドに変え、黒目の部分はマスク塗装をやめて、実際の着ぐるみスーツのように黒でぼかすように入れています。
 たぶんこの背びれや目の塗装は、外注塗装をされている他社さんではきっと面倒だろうし、やらないだろうなぁ…と思いながら塗装作業をしていたのを覚えています。外注塗装ですと、こちらの希望通りにどこまでしてくれるか不安ですし、微妙なニュアンスを伝えるだけでも大変です。この「ブルーバージョン」は弊社での塗装でしたので、その分どこもやらない羽沢組らしい「ウチだけの塗装」を意識していたのは言う間でもありません。
 やはりどこかがやりそうな色、誰でもできそうな塗装をするよりは、手間がかかってもこだわってオリジナリティの感じられるカラーリングの方が作っていて充実感があるのは確かです。
 そしてこの「ブルーバージョン」の塗装パターンは、お求めいただいた方にはご承知の通り、後の「ファイアーバージョン」でも生かされています。
 結果として没カラーと商品を比較していただければ一目瞭然ですが、これでかなり『ゴジラ×メガギラス』のイラストポスター版のカラーリングに近くなりました。全体の雰囲気としては、前の2つのバージョンと比べてもだいぶライトな感じのかわいいミレゴジになったと思います。

(2008.4.7更新)
「ミレゴジ ブルーバージョン」は完売しました。ありがとうございました。

最新の画像もっと見る