Part.3 内蔵モールのチョイス
今日は成型に内蔵したモールについて。
■一番イメージに合う色
深い氷の中で眠っているゴジラのイメージなので、ゴジラそのものにも深みや重みが必要です。それでいて冷たさも感じさせなくてはなりません。
そのためのラメやモールの内蔵についての理由や詳細は「こだわり」(2010年4月19～21日掲載)に書いた通りです。
特にいくつか試してみたのがモールでの色です。
モールの色は、実際に内蔵してみると光の反射や使用しているクリアの成型色によって、時には意外な色に見えたり、存在感が強調されたりその逆にほとんど効果がない場合があったりします。ゴジラそのものも凹凸があるので、その影響もあるでしょう。ですからモールの色ごとに一度入れて組み立ててみなければわかりません。インクの色を足して想像できるような色には必ずしもならないのです。
例えばこのクリアブルーの成型色にシルバーを入れてもほとんど効果はありません。完全に成型色にとけ込んでしまっている感じで深みが全く感じられません。同様にブルー系もそうです。逆に赤系等はモール部分だけが黒っぽく見えて反射が鈍く、冷たさを感じさせません。
いくつか試してみて一番イメージにあったのがゴールドでした。実際にお求めいただいた方々には気がついてもらえたと思いますが、光の加減でうっすらと深緑のように見える時すらあります。それがちょうどいい具合に深みになっているのです。
ここでの画像や雑誌等で紹介した写真でもこの深みはなかなか伝わらないのがちょっと残念なのですが、まだご覧になった事のない方にはぜひ実物を見ていただきたい所です。
細部の塗装についても、これらのモールやラメ、成型色を生かせるように、それでいてイメージに合う色をと心がけて配色しました。
