Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

初代ゴジラ レトロブラウンのこだわり その3

2018年03月16日 | 新作商品情報




3●細部の塗装について

 Gメモリーズセレクションのソフビの配色を決める際には、一部例外を除き、ボディ全体のイメージカラーをある程度決めてから、そのあとにイメージテーマに合わせて細部を決めていくことが主です。
 今回の初代ゴジラも同様です。
 テーマに合わせて、ダークグレーの成型色にブラウン系の塗装をした状態から、細部の色を決めていきました。

 ホディ全体は前述したように、トータルとして完全に「この色」と言い切れない微妙な色になりました。
 なので、細部はできるだけシンプルに仕上げようと思いました。細部まで微妙なはっきりとしない色にすると、可愛さが半減しますし、インパクトもありません。ある程度メリハリがつくことで、デフォルメとしての配色が生きると思ったからです。

 目の白目部分や牙はノーマルなアイボリーです。映画の撮影過程でも比較的汚れがつきにくいところでしょうし、映像で見てもくっきりと見えるシーンは多々あります。なので、はっきりと見えるようにアイボリーにしました。

 爪は薄めのダークイエローにしています。汚れなどの雰囲気を少しだけ出したかったためです。おそらくは撮影時に傷や汚れは頻繁についたと思われる箇所だからです。白やアイボリーだと、くっきりしすぎて可愛すぎてテーマがぼやけてしまいます。
 原料などから推測すると、着ぐるみそのものの爪はおそらくは白で塗装されたと思っています。撮影時に歩いたり建物を壊したり、被弾したりと、ダメージは多々あったと思われ、何度かつけなおしたり、修復したりしたのではないかと。その都度当然微妙に色も変化していたかと思います。映像で確認しても、白っぽく見えたり、濃いめのグレーに見えたりしていますしね。
 それから考えれば、本来爪はグレーの方がそれらしくなるのかもしれません。が、試しに塗装してみたら、全体が地味さが増して面白みがなく、ダークイエローの方が存在感があるのです。なので後者にしました。

 背びれの突起部分の先端も、同様にある程度、汚れやダメージが撮影時にあったかと思います。こちらも着ぐるみはおそらくは白で塗装されたものかと思います。映像では白く見えるシーンはほとんどありません。夜のシーンやライティングの影響もあるでしょう。主にグレーです。
 が、ここではあえて背びれの先端は薄めの白を回数を重ねてスプレーしました。爪と同様にはっきり見せることで、存在感をはっきりさせたいがためです。ボディ全体が微妙な色ですし、白のスプレーワークもベターっと濃くしているわけではないので、充分テーマからは外れることはないと判断しました。

 尻尾の裏もつや消しを含ませてライトブラウンで薄くスプレーしています。
 歴代のゴジラの中でも特に尻尾を引きずって歩くゴジラです。かなり尻尾の裏は撮影所の床を擦ったかと思います。そんな汚れを表現しました。

(つづく)



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