Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

初代ゴジラ ダークブラウンのこだわり その2

2018年03月15日 | 新作商品情報




2●ダークグレーの配色にブラウンの塗装

 「撮影途中の現場の時の初代ゴジラをイメージした色」にすることにした「初代ゴジラ レトロブラウン」ですが、配色そのものは前述したように当然推測になります。
 汚れや変色をイメージしたとしてもデフォルメソフビですから、リアルな塗装はできません。Gメモリーズセレクションのテーマである「カッコかわいく」の範疇で塗装することになります。
 ついでにぶっちゃけると、ほぼ間違いなくインパクトのない地味な色になりますから、売り上げは大いに心配です(笑)。

 メインとなる塗装色は茶系を考えました。ややセピア風をも印象付けられれば当時の古さは少しは表現できるかもと思ったからです。
 地となる成型色によっても印象はガラリと変わります。成型色と塗装色の組み合わせを考えることは、難しくも楽しい作業でもあります。 
 成型色はいつものダークグレーをしていますが、最初は黒を考えていました。黒から変色していく過程の色がテーマですから。
 が、それだとどんな色を乗せたとしても、リアルな塗装をするわけではないので、他社さんで見られるマルブル系のレトロタイプソフビのような印象になってしまいます。地の色を抑えることと塗装の際のスプレーワークで目的のテーマの配色ができると考えると、いつものダークグレーがいいわけです。
 一案として、茶系のイメージなので成型色を濃いめの焦げ茶色というのもあったのですが、以前ブラウンバージョンで茶色の成型色を使用していますし、これに茶系のスプレーをしても単純な「茶色の初代ゴジラ」になってしまいます。なのでこれも避けることにしました。
 ちなみにこの使用しているダークグレーの成型色は(長年いくつもの商品で使用しています)、Gメモリーズセレクションのために作っていただいている色で「ハザワグミダークグリーン」という名称の色です。

 最終的にこのダークグレーの地に茶系をスプレーしてボディのカラーリングを表現することにしましたが、いつもより塗装の仕方を変え、ブラウン(やや焦げ茶色に近い茶色)を薄めに軽く吹き付ける作業を繰り返して塗装しています。うっすらとスプレーした部分と、重ねて濃いめになっている部分と、ゴジラのボディの凹凸に合わせてメリハリを若干つけています。凝りすぎるとリアルになりますので、その辺はほどほどに。
 ガレージキットのようなリアルでいいのであればエアブラシではなく、複数の茶系の色を用意して筆でこするような塗装のドライブラシがいいんです。それをしてはGメモリーズではなくなりますしね。エアブラシの作業にも「カッコかわいく」は忘れてはなりません。

 ベターっとブラウンを塗ってはいませんし、成型色もダークグレーですので、暗い場所で見ると茶色も少ししか塗っていないように見えますし、明るいところで見てもはっきりと「何色のゴジラ」と言えないような感じになったかと思います。
 写真をご覧いただいてもわかるように、影になるところは黒っぽく見えるかと思いますし、光が当たっているところは古臭い感じが出ている雰囲気は多少は出せたかと。
 我ながら「なんて地味なんだ」と思ってしまいますが(笑)、こういう色の初代ゴジラが欲しかったのです。

(つづく)



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