Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

倉田浜出現バージョンのこだわり その3

2010年09月23日 | 新作商品情報


Part.3 塗装のこだわり



■強弱をつけた茶色と黄土色の塗装
 この「モスゴジ 倉田浜出現バージョン」の成型色はタークブラウン(濃いめの焦げ茶色)。弊社商品では以前にも「ビオゴジ 三原山出現バーション」「GMKゴジラ 箱根激戦バーション」などで使用したものと同じです。
 全体的に土や泥の汚れを表現すべく薄めの茶色をスプレーしています。あえてムラになるようにスプレーワークで強弱をつけてそれが濃く見える部分と薄く見える部分を作っています。
 物語上では干拓地の泥の中から出現するという事になっていますが、劇中映像ではゴジラの上に覆いかぶさっていた泥は、泥というよりは黄土色の土か砂のように見えます。出現時にはそれがゴジラから振り降ろされている表現がなされ、例の頭を振る「ぷるぷる」のシーンでもそれはわかります。
 その黄土色の表現も部分的に強弱をつけてスプレーしています。
 実際に映像ではかなりこの黄土色の土で汚れているのですが、「カッコかわいく」の弊社の造形ではそれに忠実にスプレーしすぎると、かわいさが半減してしまい、なおかつパッと見でブラウンのゴジラというよりそのまま黄土色のゴジラに見えてしまいます。ディフォルメタイプとしては、黄土色ベースになるとゴジラらしくありません。そのため、極力最低箇所のみこの黄土色の塗装をしています。
 薄めの茶色も黄土色も部分的に強弱をつけてスプレーし、自然に見えるように、なおかつリアルすぎず「カッコかわいく」から外れないイメージになるように塗装しました。今回一番見ていただきたい部分でもあります。

 爪と背びれの先端は、黄土色とライトブラウンの中間、やや肌色よりの色で塗装しています。
 せっかくボディで凝った塗装をして地面から出てきたばかりの表現をしているので、いつもの白やアイボリーでは、それを台無しにしてしまうためです。
 実際の映像でもその後の工場を襲うシーンや名古屋城を破壊するシーンでは爪や背びれの先端はこのような色に見えます。(ちなみにその次のシーンではクリーニング、もしくは改修した形跡があり、アイボリーか薄いクリーム色になってややきれいになっています。)

 牙と白目部分だけはアイボリーにしました。爪や背びれの先端と同じ色の方が自然に見えるのですが、「カッコかわいく」から離れて単純に黄ばんだゴジラに見えてしまうからです。逆にアイボリーにした事で全体も引き締まり、かわいさもキープできている事がわかっていただけると思います。

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