Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その117

2009年05月20日 | 制作裏話
制作裏話「GMKゴジラ 横浜激戦バージョン」編 Part.3

■ソフビにラメを入れる事(1)

 この「横浜激戦バージョン」には金色のラメが入っています。
 今日は成型の中に入っているラメの話をしましょう。

 最初にソフビ成型にラメが入っている(もしくは表面に塗っている)商品は、いつのどのメーカーさんから発売されたものなのかは私にはわかりません。が、ゴジラソフビではおそらくバンダイから発売されたデスゴジで、黒成型と金ラメの組み合わせだったと思います(違っていたらごめんなさい)。それ以降今に至るまでいくつかのメーカーさんからラメ入りのゴジラソフビが発売されてきました。
 弊社でもこの「横浜激戦バージョン」をはじめ、いくつかラメ入りソフビを発売してきましたし、その後も作ってきました。
 弊社の場合はカラーバリエーションの配色に毎回テーマを設けて企画していますが、ラメを入れた方がそのイメージやテーマに合う場合にそれを行なっています。「きれいだから」とか「売れるから」という理由だけではむやみにラメを入れないようにしています。
 弊社ソフビ商品のように少数販売の場合、ラメを入れるという事は簡単には決めにくいものがあります。ぶっちゃけますと理由は2つ。

 ひとつはコストです。成型代とは別にラメも実費ですからそれだけ経費がかかります。より安く買える所がないかいつも気になっています。
 一つの商品に入れるラメの量は毎回違うのですが、配色のテーマに合わせてどれだけ入れればイメージに合うかどうかある意味勘です。商品の生産の前にサンプルを成型屋さんに作っていただくのですが、成型原料何グラムに対してラメを何グラムの調合というような正確に計っているわけではないので、サンプルの時点でラメが少なく感じたら生産の際は多めに入れていただき、サンプルで多く感じたら生産の際は予定していた量より少なめにという感じで作っているわけです。
 今まで弊社で発売してきたラメ入りソフビも、そのバリエーション毎に入っているラメの量は全然違います。と言う事は、ラメが多ければ多いほど経費がかかるのです。
 基本的に同一名のゴジラはできる限り同じ価格で統一したいので、ラメが入ると収益額にも影響はあるのです(さらにモールが入っていたりするともっと……です)。
 また、先日お世話になっている業界の大先輩の某ソフビメーカーさんとラメの話をさせていただいて聞いたのですが、多めにラメを入れてしまうとラメの塊ができてしまい、成型不良を起してしまい、製品にならないものが多くできてしまうそうです。場合によっては金型を破損させてしまう可能性もあるとの事。
 幸い弊社ではまだそういった大きなアクシデントに遭遇していないのですが、ラメを入れると言う事はこれらのリスクも背負わなければならないと言う事ですね。

(2009.6.5更新)
「GMKゴジラ 横浜激戦バージョン」は完売致しました。ありがとうございました。