映画のフィルムに、後でどうやって色を付けるのかはわかりませんが、撮影後、加色が行われることが多い。
加色は、色だけでなく、俳優名等のクレジット、吹き出しを加えたりと色々とできる。
今回、ある映画で、加色が行われていた。
虹は、太陽光と霧と見ている人(観察者)の関係では、太陽光が見ている人の背中側に当たった状態で、観察者の目の前に霧の上に虹が発生しているのが見える。
太陽光が目の前にあったら、虹は見えない。
あくまで、虹が見える関係は、太陽、観察者、虹の順である。
今日、見た映画では、日影が手前にきている(太陽光が目の前に見える状態)で、ホースから霧を作って、その霧の上に虹を映していた。
つまり、観察者、虹、太陽という関係である。
現実には、ありえない状態。
映画では、加色で、見せていた。
現実では、ホースから霧を作っている観察者[主人公)を映しながら、霧の上に虹を見せる場面は、撮影できない。
嫌味な性質と思っていますが、私は、こういう場面を見逃さない。
主役と虹を撮りたいのが、優先してしまったのだと考えます。
現実ではできない場面ですが、映画的には、これも有りと考えています。
言いたいのは、現実には、その状態では虹は見えないということです。
この年になると、素直に映画を見ていない自分が、恥ずかしくなります。