記述は嘘をつかない。記述は裏切らない。

中学受験の国語と社会の塾講師&家庭教師です。

読みにくい文章

2010年05月29日 | 日記
時々,明治時代の文章が出題されます。芥川龍之介,国木田独歩などです。

子供たちは,読みにくい,意味不明などといい,じっくり落ち着けば点がとれるのに,と思うことも度々です。

確かに,「三等車の切符を握りしめた,田舎者の小娘が乗り込んできた。 … 合点がいかぬことであった。 … 闇を吹く風に銀杏返しの鬢の毛を … 」などという文は,「?」となるかもしれません。


ですが,明治時代の文章を,10題もやれば,勘どころがつかめます。





なぜ読みにくいのか,どうすれば克服できるか,生徒一人一人に応じた対応が必要だと思います。



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非日常的文章

2010年05月28日 | 日記
お母さんが犬になってしまったとお父さんは信じた。犬のお母さんを探すために,お父さんと僕は町中を探した。そこに,僕に好意を持つ女の子がバレンタインのチョコレートをくれた。加えて,お父さんをバカにするクラスメートがいたずら電話をかけ,その電話をお父さんは信じてしまい。。。。。




あり得ない内容ですが,物語文1題しか出ない難関中学の入試問題です。それでも,この文章を前提に,文章から離れずに正解に達することを要求します。


事前の典型的な物語文の準備では,対応するのは難しいです。理数系の強い中学ですが,与えられた前提からの理論的な思考力をみるのには良い問題だと思います。






ですが,一度出されれば,それに対する適応力をつける勉強も可能となってしまうのが,悲しいところです。




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「乗っかり」について

2010年05月27日 | 日記
某塾で,文章を踏まえた記述を「乗っかり」と否定し,そんなものを書くな,と指導しています。私の教えた子も,その教えに影響され,第一希望に落ちました。


本文を踏まえた記述が要求されているのは,私には当然のことだと思います。でなければ,文章を読ませた後で,記述の問題を出すのはムダでしょう。


文章を踏まえた後で,道徳的に正しいと思う記述へと進みます。国語の150字以上の記述は,私は,道徳を聞いていると思います。






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なぜ泣かないんでしょう?

2010年05月22日 | 日記
入試問題を読んだあるお母さんの感想です。物語文を読んでいく途中で,泣いてしまって,問題が解けないといわれました。



それは,東京のおばさんの家に,妹がもらわれていく時の,お兄さんの心情をつづった話です。麻布の昔の問題です。他に,おじいさんの葬式にまつわる話も,泣けるものがあります。



ですが,子供たちの反応は違います。問題を解くことに集中しているせいか,泣くことはありません。解き方・解答に気持ちが行ってます。頼もしいというか,文章を味わって欲しいというべきか,ちょっと複雑な気持ちです。







私が以前,大手塾で教えていたときに,私が作った問題を解いてもらったことがあります。御三家レベルの生徒ばかり集めた教室で,その中で一番の出来の生徒の解答を,毎回,ワープロにして生徒に配りました。自分の名前と答案が載ることが,生徒の励みになりました。ホントに,1番の答案は素晴らしい出来でした。名前と答案が載った子は,恥ずかしそうにしながらも,誇らしげでした。今では,個人情報保護で,名前を載せることはいけないのでしょうか。




ちょっと,寂しい気がします。





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比較の重要性

2010年05月21日 | 日記
文章読解には,文書の構成を意識しながら読んでいくのが大事です。
これは,作者の主張に「合致している」か,「反している」か。
それぞれの主張の「根拠」となるか,単なる「問題提起」にすぎないか。
その各々を,ビジュアル化すると,生徒の理解が深まり,客観性が担保されます。



私の生徒で,説明文・論説文が得意な子がいますが,上に書いたことができています。








比較は,社会にも使えます。

地理では,「ぶどう」と「桃」は,山梨が両方とも1位だけど,
なぜ2位が違うの?
歴史では,「三内丸山遺跡」と「吉野ヶ里遺跡」の類似点と相違点
(これはよく出ます。見取り図からの推理もあります。)
「朝倉義景」と「武田勝頼」に対する信長の対応の違いとその理由
(これはマニア → 信長の戦術眼も説明します)
公民では,「請求権」と「社会権」の違いと(これは基本)
「教育を受ける権利」の位置づけ(応用)。




生徒は,雑談・マニアの話は,よく覚えます





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