アールグレイ日和

春畑 茜(短歌人+里俳句会)のつれづれ。
降っても晴れても、そこにサッカーはある。

W杯・日本代表メンバー決まる

2006年05月15日 14時41分47秒 | サッカー関連
本日14時より、2006年W杯ドイツ大会の日本代表メンバーが発表されました。

GK:川口、土肥、楢崎

DF:加地、駒野、中澤、宮本、坪井、
   田中(誠)、三都主(アレックス)、中田(浩二)

MF:福西、稲本、中田(英寿)小野、小笠原、
   遠藤、中村

FW:高原、大黒、柳沢、玉田、巻



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巻(ジェフ千葉)、入りましたあああっ!



しかし、阿部勇樹(MF)が入っていないのがとても残念です。
私としてはイナよりアベだと思っていましたが・・・。うーん。


そして、あの「タマチャン」もさりげなく入っている模様です。
これで「アンチ・タマチャン」の私の、ひそかな楽しみが増え・・・(以下自粛)。




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(けふの即詠/W杯日本代表メンバー決定に)

・選ばれて独逸の芝の青に立つその渾身のかがやきてあれ  (春畑 茜)




今日はスコットランド戦

2006年05月13日 09時27分17秒 | サッカー関連
今日はキリン杯2006(<ま、親善試合みたいなもん)のスコットランド戦。
場所は埼スタ。19時から日テレ系で生中継がある。
9日のブルガリア戦といい、W杯ドイツ大会に出場しないチーム相手にみっともない試合をしないでほしい。
そんな試合で村井が全治6ヶ月の大ケガをしたのかなんて思うと、余計に気が滅入るではないか(泣)。


ここ数試合、W杯メンバー入りを積極的にアピールし、ゴールも決めている巻(ジェフ千葉)が
そのメンバーに入るかどうか、かなり微妙な雰囲気ではある。
それは選ぶ人がジーコであるからにほかならないのだが、
しかし同じく代表入りをアピールしているタマチャンよりは、そのプレーに可能性を感じさせてくれる選手だ。
実際今季のJリーグでも活躍中だ。
が、しかし、
今日のスコットランド戦でタマチャンのゴールが1つでもあれば、タマチャンにほぼ当確が出てしまうだろう。
・・・・・。
それでも巻をW杯へ、と願う。


なぜこんなにもアンチ・タマチャンなのかと言えば、
今季の名古屋G8で「動かない、点がとれない」タマチャンしか見たことがないからだ。
このタマチャン、代表の試合になると「動くタマチャン」に変貌する。
ギアがLOW(名古屋モード)からいきなりトップ(日本代表モード)へ、ぐらいの違いを感じる。
単なる「サッカー人生におけるモチベーションの違い(の、ようなもの?)」なのだろうか。



・・・とまらなくなりそうなので、本日はここまで。
(座布団は「大相撲夏場所」で投げてくださいねっ)





『青い猫』(川本千栄歌集)を読む

2006年05月12日 20時21分43秒 | 歌集・句集を読む
『青い猫』は川本千栄さん(塔短歌会)の第一歌集。2005年12月10日砂子屋書房発行。

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タイトルの青い猫とは何だろうかと思って読んでいくと、歌集の終り近くに青い猫が登場する一首がある。

・青い猫振ってお前が放つ声 腹這いのままわれを見つめて

青い猫は、まだ乳児であるわが子の玩具(ぬいぐるみかもしれない)らしい。腹這いの子は、その青い猫を振っては喜びの声を上げ、母を見上げているのだろう。母にも自分の喜びを共有して欲しいのかもしれない。そして母である川本さんのまなざしは、そのような子供の欲求をしっかりと捉えているのだ。この歌は実景描写がしっかりとしているので、母と子の情景がくっきりと目に浮かんでくる。


実は川本さんと私は同学年であり、同じ年齢の子供がいる。そういう共通点があるせいか、この歌集にはまるで自分の気持ちを代弁されたかのようなドキリとさせられる歌もある。

・来ないでよ母さんだけが若くない お前に言われる日がきっと来る

時に子供は、それほど悪意があるわけでもないのに、相手にとってひどく酷なことを言ってしまう。教師である川本さんにはそれがよくわかっているのだろう。



歌集はほぼ編年順に作品が配列されているせいか、五年間の歳月の流れが無理なく読めるようになっている。Ⅱではご主人との出会いと結婚・妊娠生活の歳月が描かれ、Ⅲでは出産と育児の日々が歌われている。Ⅱの冒頭にはこのような歌がある。

・夏に会いし君は夏の人あおあおと朝顔のような耳開きいる

「夏の人」と歌われる青年は、青々とした朝顔のような耳を持っているのだという。朝顔のような耳という直喩が面白い。朝顔は、意外に奥行きが深いところがあるのだ。そしてその耳は次のようにも歌われている。

・初めての担任をした生徒よりあなたは若い わがままな耳


また、歌集のところどころに観察眼が鋭く、描写のゆきとどいた歌があり、印象的だった。川本さんの歌にはさまざまな魅力があるが、私は次にあげるような歌たちに特に味わい深さを覚えた。

・西洋の時計のみ置く骨董屋寺町通りのガラスの向こう

・胎児らはいつまで眠る米兵のその子が孫が眺めたあとも

・ペット屋の裏手のドブに捨てられる熱帯魚たち 日本で乾く

・髪を切る女と今日は饒舌なわれとが上下に顔置く鏡

・君のシャツ拾い上げてはたたみゆく今はひとりの妻である指



そして最後に少しさびしく、しかし美しく、一番印象にのこった一首をひく。

・みごもりの日は遠くなり黄金(きん)の雨身に降るような時も過ぎたり



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多くの方々にこの『青い猫』を味わっていただけたらと思う。