この前行ってきたツーリングのレポートです。
8日目 - 8/19
朝食を食べ、歯磨きついでに散歩する。
雲が少しあるが、昨日に引き続き天気は良い(トップの写真)。
北側に見える、歌登の街を見ながら天気予報を聞く。

雨の心配が無いことを確認してラジオを切り、携帯電話を開いてみた。
すると、昨日圏外だったはずのアンテナマークは、3本立っていた。
街が完全に見えない南側では、街からの電波が届かない為に圏外だったようだ。
ゆっくりとテントを撤収。
他に3台いたオートバイを見送った後の出発となった。
気温は、20度ちょっと。
涼しくて走りやすい気温だ。
道道との分岐で、一時停止する。
道北スーパー林道に行きたい衝動にかられるが、今日は北上するのだ。
歌登方面に進み、番号が同じ道道を辿って中頓別を目指す。
歌登の街を過ぎると、完全な曇り空。
クルマがいない山の中の道を、スムーズに走り抜けた。
中頓別で右折し、国道を走る。
途中、右側に見つけた寿公園で休憩する。

地図を確認した。
寄り道を考えていたのだが、その入り口を通過してしまったようだ。
まだ先にも入り口があるから、そのまま進むことにした。
数分走った後、左側にその看板を確認したが右側にある道が細くて、つい
通過してしまった。
少し先でUターンし、その道へと進入する。
簡素な案内標識に従って進んでいく。
途中に、短い砂利道。
道の両脇はかなり整備されている。
すぐにでもアスファルトが敷かれてしまいそうだ。
短いダートを飛ばして走った。
分岐を曲がって進んでいくと、大きな案内図があった。
先へと進み、道路脇に目当てのものを見つけた。
「衣笠の滝」だ。

落差4mくらいの、かわいらしい滝。
マイナー度は抜群。
通りかかったクルマも一瞬だけ見て、すぐに立ち去ってしまうほどに。
滝の名前が書かれた看板は、滝の少し先にある。

この為、看板と滝をきちんと1枚の写真に入れることが出来ない。
(上の写真のように、一応小さく写すことが出来る程度。)
道路のすぐ脇に滝があるからなのだが、これがマイナー具合に拍車を掛けて
いるように見えて、面白かった。
更に先へと進み、日本最北の鍾乳洞「中頓別鍾乳洞」に到着。
規模が小さいとの前情報から、初めから入る気は無かったが、中の様子は
やはり気になる。
鍾乳洞から出てきた人に、話を聞いてみた。
グルっと回って約30分、中は涼しく、規模は小さいとのこと。
入場料は無料だ。
鍾乳洞と言えば、関東の日原鍾乳洞に入った記憶しか無い。
関東で最大級の鍾乳洞と比べたら、ここのはショボイのだろう。
話を聞いているうちに、そのショボイさ加減が見たくなってきた。
しかし、時間に余裕が無いので次回の楽しみに決め、出発した。
浜頓別で更に北へと国道を進み、少し先を右に曲がってみる。
海沿いのダートを走るつもりだったが、手前のアスファルトの直線道路を
走ってみると、気持ちが良い。

ダートはまた今度ということにして、先が見えない直線道路を国道を走る時より
もスピードを上げて走りぬけた。
海沿いに入ってから吹いている横風は、猿払を過ぎても相変わらず続いていた。
強めの風だが、このあたりで過去にもっともっと強い横風を体験しているので、
楽に走れる。
時々現れる、ペースの遅いクルマを抜きながら走った。
宗谷岬は雲が多いが薄く、青空が少し顔をのぞかせていた。
北の方角を見ると、うっすらとサハリンが見えた。

近くのオートバイの旅人と少しだけ話をしてからトイレを済ませ、すぐに
走り出す。
稚内のコンビニで簡単に食事を済ませ、稚内温泉「童夢」へ向かう。
利礼の丘に行きたかったが、雲が多いから、今日はパスだ。
のんびりと風呂に入りたいから、野寒布岬もパスした。
稚内カーリングホールを左側に確認しつつ、先へと進んで到着。
体を洗ったら、露天風呂に向かう。
利尻が全く見えない。
面白くないので、それなりに風呂を済ませ、風呂を出た後に喫煙コーナーで
ゆっくり過ごした。
充分にのんびり過ごした後、オートバイを走らせて、来た道を戻る。
稚内のフェリーターミナルで、オートバイを停めた。
最終便で礼文島に渡るのだ。
時間には、余裕がある。
礼文に住む友人Kに連絡し、受付が開始されるまでのんびりしてから手続きを
済ませた。
それでもまだ時間がある。
暇だ。
オートバイに乗ってやってくる人が何人も現れるが、みんな忙しそうにしている。
暇だ。
うろうろしたり、ぼーっとしたり。
そのうち乗船時刻になり、オートバイに乗って船の中へと進んだ。
フェリーの船室に入る。
あまり混んでいない。
花の多い時期と比べると、座る場所をゆっくり選べる。
さて、どこに座ろうか。
オートバイに乗る格好をしたソロライダーが、目に留まった。
彼らに挨拶して、隣に座る。
1人は、400cc単気等のオンロードバイクに乗ってきた、中年男性。
もう1人は、ハーレーのラットバイクに乗ってきた、少し年上の男性。
すぐに打ち解けて、楽しい時間を過ごす。
少しマジメそうに見える中年男性の取り出したカメラは、自分のカメラと同じだった。
マニアックなコンパクトデジカメだ。
他の人が持っているのを初めて見た。
そのカメラには、オプションのレンズフードがつけられている。
自分のカメラを取り出し、カメラ談義で盛り上がった。
ハーレーの男性とは、笑い話で盛り上がった。
彼らはそれぞれ、ホテルと昔働いていた民宿に泊まるのだという。
自分はキャンプ場に泊まるから、みんなバラバラだ。
でも狭い島内、必ず会うことになるだろう。
曇り空の隙間に、短い時間だけ利尻が姿を見せてくれた。
フェリーを降りると、利尻はほとんど雲に隠れてしまっていた。
2人のオートバイ乗りに挨拶をして、香深のマリンストアに向かった。
店の前では高校時代からの友人Kが、笑顔で出迎えてくれた。
去年の9月以来の再会だ。
元気そうだ。
なんか嬉しい。
取り急ぎ話したいことを話した後、明日の夜一緒に食事をする約束をし、
時々小さな雨粒が落ちてくる中、香深井の緑ヶ丘キャンプ場に向かった。
キャンプ場に到着すると、既に6張りほどのテントが板張りの台の上に張ら
れていた。
台の上でテントを張る用意をしてないのと寝心地の良さを考えて、手前の芝生
の上にテントを張った。
テントを張り終わり、連泊中のオートバイ乗り2人と会話する。
2人ともソロライダーだ。
1人は稚内でオートバイが壊れてしまい、しょうがなくテントを持って礼文に
渡ってきた男性。
オートバイはすぐに修理出来ない状態なんだとか。
友人が稚内に迎えに来るまでの数日、礼文に滞在しているという。
もう1人は、そんなに大きくない島だから徒歩でまわれるだろうと、稚内に
オートバイを置いてきた女性。
実際来てみると交通の便が良くないのが判り、ハーレーを置いてきたことを
後悔していた。
彼らに聞くと、天気は今日から悪くなったそうだ。
前日は、青空が広がる最高の天気だったそう。
開陽台をもう1日早く出ていれば良かったと、少し後悔した。
話を続けていると真っ暗になってきたので、食事の準備にかかる。
スパゲティでも食べようか。
準備をしていると、クルマで誰かがやってきた。
ヘッドライトの方向で、キャンパーらしくないクルマの停め方だと分かる。
クルマを出て、テントサイトに歩いて下りてくる。
暗い中、薄っすらとシルエットが見える。
見覚えのあるシルエット...。
友人Kだ!
手を降り、自分のテントのほうに呼んだ。
食事の約束は、明日の夜だ。
どうしたのさ?と思ったら、仕事帰りに差し入れを持ってきてくれたのだった。
スパゲティを茹でる直前。
さすがは友人K、良いタイミングで来てくれた。
差し入れを2人でゆっくりと食べながら、いろんな話をした。
友人Kとは、今までこういう場所でゆっくり話をする機会が無かった。
昔からの友人と、こういう場所で過ごすのも良いもんだなと感じた。
食べ終わると、差し入れが多かったのでお腹がいっぱいだ。
ごちそうさま。
また明日会う約束をし、友人Kを見送った。
先ほど話をしていた2人がいた場所に戻ってしばらく話を楽しんだ後、
テントに戻り、眠りについた...。
つづく。