5/23にバイクで走ってきた話、その4です。
オロフレ峠へ向かう舗装路の入り口を素通りし、
蟠渓地区の橋を渡ったところで右折する。
白水川に架かる橋を渡り、少し行った先の左側に
ダートが延びている。
「白水川林道」の入り口だ。
数年前に1度来た時は、秋。
路面には落ち葉がたくさん敷かれていて、滑りながら走ったっけ。
今日の路面は、“砂利少なめダート”って感じで走りやすい。
落ち葉は、雪融け水が洗い流してくれたのだろうか。
山の北側を登っていくこの林道は、まだ葉をつけている木が少ない。
見通しはまぁまぁだ。
ふもとには、雪の気配は無い。
早月林道の件もあるから、どこかで雪が出てくる可能性は高い。
しかし、雪については出た時考えれば良い話なので、
考えずに、坂道林道を走っていった。
順調に走っていくと、時々“折れた枝”に遭遇するようになってきた。
ポツリポツリと不自然に、路上に枝が落ちているのだ。
ほとんどの枝が、“進行方向を塞ぐ向き”で規則正しく落ちている。
誰かが通行の邪魔をする目的で、ワザと置いたかのように思えてくる。
走りながら少し考えてみた。
ただ単に、雪の重さで折れたのだろうけどね。
山の斜面を通る林道だから、“右が山なら左は谷”“左が山なら右は谷”
という場合が、行程のほとんどを占めている。
雪は高いほうから低いほうへと落ちていくから、必然的に林道上の
“進行方向を塞ぐ向き”で枝は折れ、落ちることになる。
そして気温が上がると、枝を残して犯人の雪は消えていく...。
不自然さが解決して、ちょっとスッキリした気分で走る。
小さな枝ならば、何も無いかのように通過。
長い枝の場合は、太い枝から小枝が多数伸びている。
基本的に避けて走るが、道全体をふさいでいる場合には、その上を走る。
バイクの下から、「カラカラ」とか「カツカカカ」という音が聞こえた。
折れずに、曲がった状態の枝も出てくる。
スピードを落とし、体を伏せてアーチ状の枝の下をくぐって進む(写真)。
枝の位置が低い場合には、一番枝の薄い場所を突っ切る。
上はヘルメットから下はタイヤまでが、枝に接触するわけで、
今度は全体から枝の当たる音が聞こえた。
何度も何度も枝に邪魔をされながら、つづら折れになっている道を
上っていく。
「なんだこれは!!」
コーナーを抜けた先の短い直線に、“大量の枝”が“進行方向を塞ぐ向き”で
並んでいた。
見た感じを字にすると、
“枝、枝”、
“枝、枝、枝、枝”、
“枝、枝、枝、枝、枝、枝、枝、枝、枝、枝”、
“枝、枝、枝”、
“枝、枝”、
“枝、枝、枝、枝、枝、枝”、
“枝、枝、枝、枝、枝、枝、枝、枝”。
置きムラはあるが、小枝をたくさんつけた太めの枝が道幅いっぱいに
並んでいた。
「これは絶対に人のしわざだろーに。」
これだけ多く並んでいると、そう思えてしょうがない。
これまでの道を塞いでいた枝の状態から、4輪が入った形跡は無いのだが、
本気でそう思えてしまう。
この先も同じような場面が出てこないことを祈りながら、
とりあえずバイクを降り、枝を動かす。
小さい枝は無視して、邪魔になりそうな太い枝のみ動かす。
直径10cm以上ある太い枝は、けっこう重い。
ズルズル引きずりながら動かす。
暑い。
10本以上は動かした。
あとは通過するだけだ。
道の左端、谷側をゆっくり進む。
小枝をバイクに引っかけつつ、進む。
あと、もう少し。
めんどくさくなって動かさなかった、直径10cmクラスの枝が現れた。
他の枝が邪魔だから、通るのは左端だ。
左側の谷が近いから、助走はつけない。
フロントタイヤが当たったが、乗り越えなかった。
一度フロントのサスを沈めてから、反動を使って乗り越えた。
今度はリアタイヤだ。
木は摩擦が小さいから、タイヤが空転するだけだった。
2本の足を突っ張り、両腕でハンドルを前に押して乗り越えた。
障害は通過できた。
まだ邪魔な枝はまだあるが、バイクから降りるようなものは見えない。
ジャケットの前を開けて、涼みながら進んでいった。
「げ。」
少し進んだ先。
直線の先に、白いカタマリが見えた。
とうとうと言うか、やっぱり現れた残雪だ。
近づいてみると、突破できそうな厚みだ。
しかし、
そのまた先に見える、こんもりとした白いカタマリ。
これが厚かった。
距離は短いのだが、タイヤがすっぽり埋まってしまうくらいの厚み。
スコップでも無ければ、とても突破はできない。
あっさり諦めた。
一服した後、来た道を戻る。
枝に注意しながら、スイスイと下って行く。
下りだから、先ほどの太い枝もスムーズに越えられた。
走りながら考える。
現在、16時30分。
どうやって帰ろうか。
最短ルートを通れば明るい時間に帰宅できそうだが、
それじゃ来た道と同じ道だ。
面白くない。
来た道と違う道を通って帰ろう。
白水川林道を走り終え、左に曲がり、
オロフレ峠に向かう道に入る。
時間が時間だけに、一般車がほとんどいない。
ほぼ貸切状態、ハイペースで駆け上っていった。
峠付近は、朝から続く快晴のおかげで見晴らしがいい。
少し寒さを感じたけれど。
下りは、コーナーごとに細かい縦溝がつけられている。
いつもは腹立たしく思えるこの縦溝。
今日は、しばらく砂利道を走ったおかげで、このおかしな操縦感
も気にならなかった。
登別で、国道を苫小牧方面へと進む。
白老で給油した後、苫小牧に入った途端気温が下がった。
3度くらいは下がった感じだ。
さすが苫小牧。
フリースを追加して走る。
苫小牧西ICを目印に、支笏湖方面へと進路を変える。
この道路も、ほぼ貸切状態だ。
日没後の薄暗くなってきた道を、ハイペースで走る。
樽前山の近くが、全面舗装になっていた。
道幅はそのままなので、ダートの時とペースは変わらないで
走り抜けた。
気温が下がってきた。
支笏湖畔では、仕事帰りっぽい4輪の後ろを、のんびりと走った。
ポロピナイでトイレ休憩。
駐車場のまわりを見渡すが、誰もいない。
それに加え、薄暗いのと、10度くらいに下がった気温。
さみしさ満点だ。
特にさみしいワケではないが。
引き続き、ハイペースで走る。
暴走族風の3人とバイク2台が、途中の道端に停まっていた。
通り過ぎる時、「ウォンウォン」と空ぶかしが聞こえた。
人が居ない場所で、練習?
よくわからん。
山を出た後は、真っ暗になった道路を、
安全運転で帰宅。
終わり。
Yahoo!ニュース - 新ムネオハウス誕生!北海道・足寄の生家に民宿「大地」開業
宗男氏は、「北海道観光で自転車やオートバイで来た人が、
『ちょっと休んでいこうか』という時など、気軽に使っても
らえれば」と語る。
泊まれば記念になるでしょう。
ムネオファンの方、どうぞ~。