「青空の社会学」

小選挙区制はトリックの選挙制度です。
比例代表制が民意を鏡のように反映させます。

★検証!「原発」!(19)原発に群がる「原発利益共同体」とは何か?

2011年09月30日 | 政治

=原発産業(国家ぐるみ)に巣くう巨大な寄生虫!=                      東電は財界トップクラス、政治献金御三家!                                                                
国民から上がる「莫大な電気料金」に寄生
し、大儲けをしてきた「原発利益共同体」とは一体どのようなものでしょうか?                                    
それは一言でいうなら「政、官、財」の「原発トライアングル」です。しかし原発産業は国家ぐるみであるため、スケールが大きくトライアングル(三角形)ならぬ「原発ペンタゴン(五角形)」といえそうです。                                                                                              

「原発利益共同体」のトップに立つのが電力会社です。                    
原発産業は東電を筆頭とした電力会社、そして電力会社の大株主の巨大金融資本、原発を建設してきたスーパーゼネコン、原子炉メーカー、鉄鋼メーカーなどいづれも
財界きってのトップグループで構成されます。                                                                                      

これまで歴史的に東電の会長が「経団連」や財界団体の会長や副会長を務め、長い間にわたって財界をリードしてきました。電力会社は〔1、競争のない発送電の地域独占。  2、絶対に損することのない、「総括原価方式」により国から保護]されてきました。これが日本のエネルギー政策を歪めている大きな原因になっています。
                                                                     

電力会社は国民から莫大な電気料金を徴収し、なおかつ国からエネルギー予算を収入する(共に税金のようなもの)公共的な民間会社です。本質は公益の収入を得ながら、利潤第一を追求する株式会社です。                            

 =不良債権にならず、確実な利益が入ってきた!=                 
電力会社の大株主は巨大金融資本       

電力会社の大株主は日本生命、第一生命、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほコー
ポレート銀行など巨大金融資本が名前を連ねます。これらの金融資本は財界のトップでありながら、政府の手厚い保護のもとで、莫大な内部留保金と投資資金を持っています。                                                       

資本主義社会の原則からいって、福島原発事故(人災)の第一義責任は人災事故を起こした東電とその大株主にあるはずです。原発人災事故の損害賠償は東電とこれら巨大金融資本の内部留保金などだけでも十分に賄えます。しかし
民主党政府は「原子力損害賠償支援機構」を作り、東電の内部留保金(約2、5兆円)や株式資産に手をつけることもなく、又大株主の巨大金融機関には人災事故の責任を全く問いません。

人災による損害賠償は大半が国民の大増税
になっています。完全な責任転嫁で、本当に異常な事です。                                                           
電力会社のスポンサーである巨大金融資本は、これまで確実な収益を上げることができ大儲けをしてきましたが、
民主党政府による「原子力損害賠償機構」により損害賠償責任を免れています。                                           

=原子炉建屋は大手ゼネコン5社が独占受注=                        大儲けをしてきたスーパーゼネコンと原子炉メーカー!                                                        
全国の原子力発電所の建設費用は約13兆円。原発建設関係は大手ゼネコン5社が独占受注
し、粗利益は20~30%と公共工事以上の高さです。その上一度仕事を取ると切れ目なく続きます。                                           
原子炉メーカーはほとんどを大手3社が受注。(三菱重工、日立、東芝)大手ゼネコンも原子炉メーカーもほとんどが競争入札なしの特命受注となっています。大手ゼネコンと原子炉メーカーは原発産業でも大儲けしてきました。              
                   
(注)鹿島建設と小沢一郎は共に原発建設にも大きな役割を果たしてきました。今日の日本の国債(借金)44兆円を作った立役者の大物コンビです。

政府、経産省の中は原発推進の巣窟!                                                             
原発産業を国家ぐるみで推進させるための、政党、行政トップ、御用学者達が回りを固めます。担当行政機関は経産省です。                                                                                       

政府内には原発推進のための「人脈配置」を原子力安全委員会、保安院、資源エネルギー庁や科学技術庁、その他配下の財団法人、社団法人に至るまで経産省天下り人達や電力会社の社員が(会社在籍のまま)くまなく配置されています。
                                                                    

大手メデァも電力会社による株式所有や莫大な広告料でテレビ局、大新聞を原発推進に協力させます。文部科学省の教科書でさえ「安全神話」を刷り込んでいます。                                                                                                         
まさに国民の莫大な電気料金と税金予算を基にした巨大な寄生虫です。                                                                 
こうした原発産業の「財界と政府の癒着体」こそが「原発利益共同体」で、日本を世界一ズバ抜けて高い電気料金に仕立て上げました。「財界の儲けのために」国家ぐるみで、国民の電気料金と税金を吸い取り、国民を危険にさらしてきたわけです。
                                   

自民党、公明党、民主党ら総ぐるみの原発推進!!                                                           
過去に原発推進、増設を進めてきたのは自公政権でしたが、2009年小選挙区制の下で地すべり大勝利をした民主党は自公政権の原発推進を受け継ぎ、さらに、
「INDEX2010」のエネルギー政策で既存の原発54基の外にさらに14基の原発を増設するとしました。54+14=68基はアメリカに次ぐ世界第二の原発大国を目指すとしたものです。                                                          

また民主党政権になってからは、
前菅総理や前原政策委員長らが直に「原発輸出」のセールスに赴き、財界の意向を受けて盛んに「原発輸出推進」を進めています。                 
                                                              
自民党にも、民主党にも電力業界からの多額の政治献金が流れています。                                                               

8月に民主党野田政権が誕生しましたが、原発の安全を世界最高水準に高め、原発の再稼動を急いでいくとしています。世界的な原発撤退の世論に反しても、なおも原発を続けていこうとする姿勢が見えます。
                                              




★=「日本原子力産業」の主要100社の内部留保金は計80兆円!=                                                         
(注)原発事業を推進してきた「日本原子力産業」の会員主要企業100社の
内部留保金の合計は80兆円に上ります。                                                                               
そのうち
利益剰余金は57兆に積みあがっています。原発事業でいかに利益を上げてきたかがわかります。                                                                                   
こうした原発事業で莫大な利益を上げてきた主要企業にも原発人災事故の賠償負担を求めるべきです。

★検証!「原発」!(18)バラ撒かれる巨額の「原発交付金」!

2011年09月27日 | 政治


=バラ撒かれる原発交付金=


町に謎の巨額寄付金が!?


                                              
福井県の若狭湾には15基もの原発が集中し、「原発銀座」と呼ばれています。若狭湾に「美浜原発」のある美浜町には、06年度の一般会計に12億3000万、07年度は10億2000万の寄付金が入りました。寄付者は名前がない「匿名寄付者」です。                                                                                                                                                                    
美浜町では04年8月、美浜原発3号機で11人の死傷者を出す蒸気漏れ事故が発生しました。しかし、06年西川福井県知事は3号機の運転再開を了承する意向を示し、07年2月には運転が再開されたのです。


また若狭湾にある人口9000人のおおい町には「大飯原発」があります。この町にも長年にわたって巨額の寄付金が流れ込んできました。町当局は寄付金の出所は公表していませんが、「関電マネー」であることを否定する人はいません。                                                                                                                             

高速増殖炉「もんじゅ」が立地する敦賀市の場合は、電源三法交付金は1974~2010年の合計で462億7000万に上ります。                                                                                       



福井県では国から支給される電源三法交付金は年間100億にも上ります。                                                              原発交付金は日本中の原発の立地する県や市町村、関連地域などにバラ撒かれています。青森県でも、福島県でも日本中どこでも原発の立地する自冶体及び関連施設に莫大な原発交付金がバラまかれています。

まさに危険極まりのない原発を「強行に推進」するための政府と財界、産業界(原発利益共同体)の野望です。          



[原発交付金で建てられたハコ物]                                  

                                                                

原発交付金は危険と知りながら、立地自冶体を札束で頬を引っぱたき、「原発交付金漬け」にして、ウムを言わせないやり方です。原資は国民から徴収した莫大な「電気料金」です。                                                                                                                                   

上図は、「原発にしがみつく人びとの群れ」(小松公生)より

                    

                               
                                                    

=原発交付金は何をもたらしたか?=
                     

「原発推進」は地域産業を衰退させた!         
    

こうした原発産業は莫大な資金が動くため、電力会社の下、下請けの下に下請けの構造を生み(1次~5,6次まで)、地域の産業と労働力を吸い取り、地域の健全な農業も、漁業も、地場産業も衰退させてきました。

原発産業で大儲けしたのは大株主(巨大金融資本)やゼネコン、原子炉メーカーなどの原発利益共同体だけです。その
犠牲にされたのは地域の健全な農林、漁業や、物づくり産業です。                                                                              



原発交付金は政府の政策として進められたものですが、政府は決して地方や、地域の産業育成には力を入れることはありませんでした。巨額の予算は地方や地域の産業のために投入したのではなく、原発推進のために投入したのです。原発交付金を受け取った地方自冶体は次々とハコ物を立てることになりました。                                                                     



およそ立地自冶体の人口にふさわしくないハコ物は、今や維持管理に大きな負担がかかり、赤字経営の原因にもなっています。                                                                                    

地域経済、産業は今や瀕死の状態です。地方の雇用確保のためにも
地域経済、産業の復興、育成が強く求められています。                                                                                          



今日本経済、産業は財界、大企業の身勝手な海外進出のために大きく空洞化しています。疲弊した日本国内や地方の産業育成が問答無用に求められています。
政府はこうした国内や地方の産業育成にこそ支援し、大きな予算を組むべきではないでしょうか?

★検証!「原発}!(17)ブラックボックスの電力会社!国民に正しい情報公開を!

2011年09月24日 | 政治

=ブラックボックスの電力会社! 国民に正しい情報公開を!=
                     原発事故後も、なおつづく電力会社のブラックボックス!      
電力会社は国民から莫大な電気料金(半税金)を徴収する公益企業です。にもかかわらず
経営内容や政策、手法は闇の中に包まれています。                                                                          
電力会社はこれまで公共的なテレビや新聞で「原発発電が最もコストが安い」と大宣伝してきましたが、その
発電コストの決め方は全くのブラックボックスです。国民はおろか専門家でさえ誰も知りません。承認した経産省の人間でさえ説明できません。知っているのは広告を作成した本人だけです。                                                                                     

      
早く!                                                                        
また近年毎年、
原発立地自冶体に「匿名による巨大な寄付金」が届けられているそうですが、受け取っている立地自冶体もどうも電力会社らしいと言って年度末に予算収入に記載しているそうです。全くの謎金です。                                                                                    
また9/9のNHKニュースでは、東京電力は福島原発事故で(4/1~4/6まで)2号機取水付近から海に流した放射線物質を4700テラベクレルと発表していますが、原子力開発機構によると実はその3倍の量1万5000テラベクレルを流失していたということです。海への流失とはいえ、どうして3倍もの放射線量が違うのでしょうか?                               




★[東電の原発事故時における運転操作手順報告書]NHKニュース                                                            
(黒塗りの報告書を平気で国会に提出してきた。)
                                                        





また何よりも悪質なのは、最近の九州電力や北海電力による「やらせ」による原発強行再開です。                                                
またそれよりさらに
数十倍悪質なのが、原発事故のトラブルや発生を隠蔽し、データを改竄して、なおかつ莫大な費用(電気料金=税金)を使ってウソの「安全神話」を宣伝し続けたことです。こうした大変立派な「犯罪行為」はなぜか何の処罰も受けません。                                                             

国民から莫大な公共的な電気料金(半税金)を徴収しながら、その本当の運営状態を公開しないのは大問題です。こうした事が福島原発事故を招き、国民を不幸にしています。                                                      
国民には「事実を知る権利」があります。

電力会社には「事実を情報公開する義務」があります。にもかかわらず電力会社が事実を情報公開しないのであれば、政府が厳しく電力会社に対して指導し、「情報公開」をさせなければなりません。                                                 

                                                                                                     
しかし残念ながらこれまで自民党政権も民主党政権も正しい「情報公開」を指導することはありませんでした。なお電力業界は財界きっての「政治献金者」であり「政治献金御三家」と呼ばれています。自民党にも民主党にも(電気料金で徴収した一部から)毎年多額の政治献金をしています。                                          
健全なエネルギー政策にとって、ウソ偽りのない「透明な情報公開」こそが国民の生命線
だと思うのですが、、、
                          

電力会社の「発電」、「送電」、「販売」の分離を!           
日本は「世界で一番高い電気料金の国」と言われていますが、その原因は「電源三法」にあります。この電源三法により電力会社は競争のない「地域独占」と「発送電一体」の独占企業になっています。その弊害が電力会社の秘密主義になり、野放図な放漫経営で「世界で一番高い電気料金の国」になり「福島原発人災事故」を起こしてきました。                                                          

2000年から電力の自由化が始まりましたが、電力会社は送電線の利権で、他の数多くある独立系発電業者に対して、高額の送電使用量を請求して発電事業を排除してきました。実は日本の総電力はこうした
独立系の発電業者だけの発電量で原発54基分の電力を全てを賄うことができます。
                                   
                                                                                           
 
欧米社会ではみな
「発電」、「送電」、「卸電力」とそれぞれの業者が正しく競争できるシステムになっています。日本の国だけが「地域独占」、「発送電一体」となった異常な社会システムになっています。                                                                                              
電力会社が盛んに宣伝する電力不足は、日本政府がこうした独立系発電業者に発電を要請すれば一変に解決することになるのですが。、、、                                       





<独立系発電事業者>                                        
新日本製鉄、JFEスチール、東京ガス、大阪ガス、荏原製作所、昭和電工、新日本石油、出光興産、宇部興産、コスモ石油、など数多くの大企業が発電能力を持ち、電力を売ることができます。その他数多くの中小企業も発電能力を持っています。           





<世界は今、ガス黄金時代に入った>                               
最近世界では大量の液化天然ガス(LNG)の油田が次々と発見され、国際エネルギー機関は(IEA)は世界はガス黄金時代に入ったと言っています。                                                                       アメリカでは既にシェールガスが発掘され、エネルギー大消費国のアメリカ国内のエネルギーのほとんどがシェールガスで賄えるとしています。シェールガスは世界32ヵ国に存在し、技術的に回収可能な量だけでも、現在の消費量の54年分になるとしています。          





最近では日本の地方自冶体でも自然エネルギーによる発電を始めていますが、政府は積極的にこうした事業を支援するべきだと思うのですが。、、、衰退した地方振興の再建にも大いに貢献すると思うのですが。、、、                                                                                               

★検証!「原発」!(16)救済する相手が違う!賠償財源は東電と大株主(巨大金融資本)から!

2011年09月22日 | 政治
 
=東日本大震災の復旧、復興財源は=
                             
「金余りの財界」から! 


                                                                                                                                    
政府が決めた復興基本方針は「復興債」とは別枠に、復興財源確保のため、国民に約10兆円の増税を打ち出しました。所得税や法人税、消費税などの基幹税を引き上げるとしたものです。また日銀引き受けの「復興国債」を発行するものとなっています。                                                           

   
結局国民大増税を打ち出し、更なる赤字国債を増やしていくものです。既に日本は借金まみれになっており(1000兆近く)日本の財政は借金のために借金する大変歪な形になっています。                                            
<関連リンク>
検証!「原発」!(6)国民大増税の大ラッシュ!復興財源は「金余りの財界」から!
                                               





  =増税、電気料金(税金)の値上げは全く必要なし!=                 
「原発人災事故」の賠償は東電と大株主から!        

=財源は大株主の巨大金融機関に数限りなくあります。=
                                                                                          
一方、原発人災事故の第一義責任者東電に対しては責任を軽減する賠償機構を作り、東電の余剰資金2,5兆円、投資その他の資産2兆円に全く手をつけることもありません。東電による賠償は政府保証の2兆円の金融借り入れで被害者に賠償するとしたものです。

                                                      

※[原子力損害賠償支援機構](法)
は被害者救済を目的にしたものではなく、東電や大株主の3大メガバンク、日本生命など巨大金融資本の責任回避を目的にしたものになっています。(東電や大株主に損害賠償させるものではなく、ほとんどが国(国民)負担になっています。)                                                                                                          

機構による政府保証つきの資金は機構を通じて、政府は何度でも東電に公的資金を投入でき、東電の事業収益に応じ、「払えるだけ払う」仕組み
で事実上の東電への救済を目的にしたものになっています。機構には東電をはじめ原発を持つ電力会社が参加します。参加社が機構に拠出する出資金や負担金は電気料金に上乗せされ、国民にはね返る仕組みとなっています。                                                                                               

                                                                                                                                      
また異常なことに、東電に出資する(これまでに絶対損がなく、大儲けしてきた)大株主(日本生命、第一生命、3大メガバンク等)に対してはその賠償責任を全く問いません。こうした巨大金融資本こそ膨大な余剰資金が有り余っており、大株主責任は免れようがないはずです。                                                        
結局加害者である東電や大株主には、何らの賠償責任を求めず、被害者である国民にだけ、全ての賠償責任をなすりつけるものとなっています。
                                                                        
<関連リンク>★法人税5%値下げを実行!3大メガバンクは法人税0!
                                                                

電力会社は今、「発電」と「送電」、「販売」の分離が強く求められていますが、そうした改革にも全く手をつけようとしません。まさに
加害者と被害者の「逆さまの政治」であり、「不毛の政治」です。 東電と大株主責任、そして経産省にある「原発積み立て金」を活用すれば、増税の必要も電気量の値上げ(増税)も全く必要ありません。                        




                                
上図は公益社団法人「日本経済研究センター」(JCER)の研究本部がまとめたリポートからの図です。(2011/4月) これによりますと東電の引当金や純資産をあてたうえ、既存の原子力予算を見直し、一部を賠償財源に回せば事足りるとしています。      
                                                                          

                                                                                                                                                                                                                                                                                        

元気一番!!