検証!原発!(30) | 検証!原発!part2(10) | 消費税の本質(16) | 財界の内部留保と法人税 |
政治とカネ (8) | 新自由主義とTPP(4) | 橋下「維新の会」の正体(6) | 書籍案内(50)選 |
「小選挙区制」の大罪(3) | 小沢一郎の罪(4) | 社会保障 |
〈小沢金脈の2つの流れ〉その2。
今日の日本の膨大に膨れ上がった国債(国の借金)は20世紀後半1970、80、90年代のゼネコン政治によって作られたものです。ゼネコン政治のツケを国民に回された結果、現在の国債としてそっくり残されてしまいました。
ゼネコン政治の元祖が小沢一郎の師匠、元首相田中角栄です。角栄は日本列島(ブルドーザー)改造論を打ち上げ、首相になりましたがロッキードの贈収賄事件で逮捕されました。角栄の土建(ゼネコン)政治を立派に受け継いだNO1が小沢一郎です。
小沢一郎には元々、父佐重喜から受け継いだ基盤(父佐重喜は運輸、逓信、建設大臣を歴任)もあり、1989年自民党の幹事長の頃からゼネコン、道路族議員のドンの存在となっています。
以降小沢にはゼネコンを采配する立場からの政治献金の見返りが後を絶ちません。(特に東北地方は小沢一郎と鹿島建設の支配下にあると言われています。)
そのほんの氷山の一角として準大手ゼネコン西松建設事件が発覚しました。
政治献金は不当な金額で公共工事を受注する見返りとして行うもので原資は国民の税金です。
2009年、大久保隆規の初公判で東京地検特捜部が赤坂の小沢事務所から押収したパソコンにゼネコン各社の献金額が記録されていたことを披露しました。
それによりますと2000年から2006年まで7年間で、鹿島建設、清水建設、大成建設、大林組、鉄建建設ら、胆沢ダムの受注者を含むゼネコン各社から総額6億円近い献金を小沢側は受けていました。
しかも下請業者に分散させるなどして、政治資金報告書には出てこないようにしていました。
1、西松建設事件!
2009年3月3日に小沢一郎の公設秘書である大久保隆規と西松建設社長の國澤幹雄と西松建設幹部1人が政治資金規正法違反で逮捕されました。
西松建設は胆沢ダム工事や岩手県公共工事に食い込むため、20億円の裏がねを国内外に作り、自民党族議員などに政治献金としてばら撒きました。
〈リンク1〉 西松建設事件。
〈リンク2〉 西松建設事件。
西松建設は政治献金を表に出ないように「ダミー団体」を使いました。西松のダミー団体は「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」です。小沢一郎の関係する政治団体への献金が大部分を占め、3億円を超えるといわれます。
小沢一郎自身は知らぬ、存ぜぬを言い張っていますが、小沢事務所では以前からゼネコン各社に対してあらかじめ献金額を決めて要求していたといいます。10年ほど前の中規模ゼネコンで毎年2000万円だといいます。
西松建設はまた小沢王国である岩手県でも多くの公共工事も随意契約等により受注してます。(下図)
2、「小沢王国」と「小沢ダム」!
岩手県は「小沢王国」と呼ばれています。(現)岩手県知事、達増拓也氏も(前)知事の増田寛也氏も小沢のゼネコン選挙の恩恵に預かるものだからです。
現知事の達増知事(上写真)は自ら「小沢チルドレンであることが私の誇りだ」と公言してはばかりません。岩手県議会には民主党にも自民党にも「小沢チルドレン」がいていわゆる小沢派が多数を占めています。そのため岩手県の公共工事は小沢事務所を通さないと受注できないといわれます。文字どおり小沢事務所が全てを仕切っています。
胆沢ダムは国直轄の事業でありながら「小沢ダム」と呼ばれています。1990年に告示された基本計画では総事業費1360億円、完成は1999年のはずでした。
ところがなぜか2000年(平成12年)に基本計画は変更になり、完成予定は2013年度と14年も延ばされ、総事業費も1080億も増加され2440億円に膨れ上がっています。
このダム工事には、鹿島建設を筆頭にして、清水、大本JV、大成、熊谷、間JVなどの大手ゼネコン、そして西松、佐藤、東急JVなどの準ゼネコンが名を連ねます。下請には小沢事務所に2回に分けて1億円を渡したと証言した水谷建設の名もあります。
胆沢ダムの仕切り役(天の声)はやはり小沢事務所で、大手ゼネコンの上に君臨しています。
ゼネコン、道路族議員のドン!
<リンク>小沢は建設族議員のドン。
3、ゼネコン選挙の実態!
(以下、小沢一郎全研究より抜粋)松田賢也。
岩手県に限らず小沢一郎傘下のそれなりの選挙には大掛かりなゼネコン選挙がつきまといます。小沢が岩手でゼネコン選挙に乗り出したのは、新生党代表幹事として仕切った1993年(平成5年)7月の衆院選からだ。
この選挙で小沢は旧岩手1区から工藤堅太郎を擁立。ゼネコンは鹿島の盛岡営業所長を統括責任者に、ゼネコン60社からなる独自の裏選対を作った。
裏選対には各ゼネコンの東北支店や盛岡営業所から社員らが動員された。無論車も経費も各社の自前だ。各ゼネコンは下請の建設業者らも徹底的に動員する。結果工藤は約7万3000票を集めて当選した。
ちなみに小沢は同選挙に岩手2区から立候補し過去最高の14万票余りを獲得してトップ当選を果たしている。だが自身は最後まで地元に入ることはなかった。
<参考資料>1998年神奈川選挙区(自由党候補)と、2000年衆院選岩手1区(自由党候補)への動員。
4、不可思議な前福島県知事、収賄事件。 2006年、木戸川ダム建設の工事(総工費100億円)に前福島県知事が「天の声」を発したとして弟の祐二氏と共に検察に逮捕された事件は実に不可思議だ。
佐藤栄佐久氏(前福島県知事)は東京電力の福島第一原発プルサーマルに徹底抗議をしてきた人物である。この知事が追い落とされて、東京電力のトラブル隠しやプルサーマルに反対するものはいなくなった。なにやら原子力村による国策捜査(仕組まれた冤罪事件)のような気がしてならない。
<リンク>福島原発の真実。
日本の原発は6割が鹿島建設が作っています。もちろん小沢一郎も原発を積極的に推進してきました。東北の公共工事は鹿島建設と小沢一郎が仕切っているとも言われています。福島はもちろん青森の原発施設も両者は深く関与しています。