花夢

うたうつぶやく

014:温うた

2008年02月20日 | 題詠2007感想

体温がゆっくり上がる夜だろう地底にくらい水があふれて
西巻 真

温かいスープを出されてしまってはもう席を立つことができない
佐原みつる

ふくれゆく気温に潰されてしまう楽譜に書いてあることしかできない
たたみ

発熱の一歩手前の体温で例の呪文をつぶやいている
月原真幸

生温いだるさのなかにひとり居て地球のかたちのまるさに気付く




たたみさんの潰されかたが切実。
月原真幸さんの「例の呪文」が気になります。


2 コメント

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どうもありがとうございます (月原真幸)
2008-03-02 15:44:05
はじめまして。感想どうもありがとうございます!
この歌は「挫けそうな時にすがりつく自分だけのひかり」みたいなイメージですが
お好きなように読んでいただければ嬉しいです。
今年もゆるゆる走るので、どうぞよろしくお願いします。
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ありがとうございます。 (花夢)
2008-03-02 16:13:27
月原さん、ありがとうございます。

「発熱の一歩手前の体温」というなにかがむっくり出そうな瞬間に発される呪文。
なにかがゆっくり傾く静かな瞬間に触れたような、不思議な感覚がして、面白いなと思いました。

今年も楽しみにしています。
ありがとうございました。
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