すんすんと伸びる真竹に夏の日のひとりごとなら寂しくないわ 066:ひとりごと(kei) おもむろに正しいものになりかわる日没とともに葱をきざめば 067:葱(斉藤そよ) このカラダ水にさらした玉葱のようだね少し透きとほっている 067:葱(紫月雲) 灰色の別れ話がちらほらと この踊り場は廣すぎないか 068:踊(酒井景二郎) 腕の中の深い呼吸の音階が俺の危險な部分に觸れた 069:呼吸(酒井景二郎) 病む人のうすき呼吸をたしかめて白き花瓶に挿す夏の花 069:呼吸(ひぐらしひなつ) 籍という名前の錨を持たせてもわたしの痛みはわたしのものだ 070:籍(こはく) 本籍はみずうみにおく ほとぼりがさめるころには雪も降るから 070:籍(斉藤そよ) 後半にさしかかると、走っている人たちの持久力が試されますね。 題詠って、前半に新鮮さ生かして度肝を抜くような走り方を見せる人と、後半にハイになってぐんぐん良くなってく人がいて、面白いなぁ。と思います。 そのなかで、コンスタントにいいものを詠み続けている人もいるわけですが。 |