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浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

議員に渡される政務活動費の使途

2017-07-27 09:10:11 | その他
 議員といわれる人々、その多くは、国や自治体の行政にとりたてて関心を持っているわけではない。自己の名誉心や成り上がり感を満たすために立候補する。地方議員は当選しても、熱心に行政のチェックをするわけではなく、投票マシンとなって、ときどき政務活動費で豪華な海外旅行を楽しむ、というのが一般的である。

 だから、こういう輩が出て来る。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201707/CK2017072702000132.html

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170726-00000010-kobenext-soci

 政務活動費の不正使用は、あとを絶たない。富山市議会の例を見ても明らかだ。税金の無駄遣いである。

【本】亀田達也『モラルの起源』(岩波新書)

2017-07-27 09:05:04 | その他
 政治家や官僚にはモラルが皆無であることが露呈されている。こういう輩に権力が掌握されていることに唖然とする。日本は悪い国になった、と心から思うこの頃である。

 さてこの本は、社会科学と言っても実験的に調査研究しながら人間社会のモラルのありかを探ろうとしたものだ。

 もちろん焦点は人間の行動なのであるが、人間と同じように群れとして存在している昆虫やこうもりなどのほ乳類などとも比較しながら論じている。

 順次見ていこう。

 まず人間の社会行動は、「全体としての行動は「生き残りのためのシステム」として」存在している、とまず指摘する。これはすべての生命は、その種を保存できるように種全体として合理的な生き方をしているのだから、当然のことである。

人間も集団として生活しているから、「集団の中でうまくやっていくための心理・行動メカニズムを進化的に獲得しており、そのようなメカニズム」こそが「ヒトが備えている行動レパートリーの中でも中心的な位置を占める」(18)。

 ではどういうことがあるのか。

 「ヒトは、他者の意図を敏感に察知し、極めて戦略的に反応する「空気を読む」動物」(40)であり、「自分一人がみんなと違う考えをもっているのではないかと誰もが同時に思い込み、周囲に同調してしまう社会的現象」である「多元的無知」(41)。

 「人間の社会で互恵的利他主義が普遍的に見られ、平和な暮らしを築く重要な基礎となっている」(54)。

 「人は不公平な扱いをされると、強い情動反応を示す」(76)、「不正を罰することは「快」である」(77)。

 その他、「共感」する能力をもつなど、実験を通して得られた結果をもとに、人間の行動のあり方を探った本である。ただ、読んでいて、緻密な説明が欠けているように思えたし、また指摘された行動については既知であることが多い。実験をするまでもなく得られる結論ではなかったかと思う。


真実は明らかになっていく

2017-07-26 08:47:09 | その他
 ウソをつくことはいけないことだ、ウソをつくとそのウソはいつかあばかれる、というのが、庶民生活における知恵である。だから、ウソはつかないほうがよい。

 安倍首相の弁解は、ほんとうに力がない。彼にとって、今この「危機」を乗りこえればよい、という対応は、必ず失敗する。

 それを明示する事実。

「安倍総理が2015年12月に「今治に獣医学部を整備」と発言、加計学園の獣医学部新設は既定路線だった」

忘れないこと

2017-07-26 07:29:56 | その他
 国政にしても、地方自治体の政策にしても、公務員が具体的にはその運営を担っている。公務員の中でも、国家公務員の場合はキャリアと言われる人々(官僚)が大きな権限を持つ。

 今回の加計学園に関わった官僚たちの動きを見ると、彼らには公正さとか、正義とか、公平さというような倫理性はまったくみられない。ただただ政権への忠誠と、それに伴う立身出世だけがかれらの行動の原理であることがよくわかる。

 政治の私物化は、そうした腐敗した官僚たちに支えられていることがよくわかった。

 人間には、利他性というものが備わっていると思っているが、政治家や官僚になる者たちは、そうした志向を保持することなく、ただただ一部の者たちの、もちろんその中には彼ら自身も入るのだが、利益だけを最大限にしようという志向だけで動いているようだ。

 彼らの動きを見ていると、人間不信に陥ってしまう。

 彼らは、この二日間の国会審議で幕引きを図り、国民の忘却力に依存して、今後の最大限利益の追求に勤しもうとしている。

 彼らの忘却力への期待に対して、私たちは記憶力で対抗しなければならない。忘れない、これはたいへんな武器になる。

 そして追及をあきらめないことである。


東京オリンピック

2017-07-25 19:23:16 | その他
 東京オリンピックの費用は、もっとも招致に熱心であった東京都が担うべきだ。

 だいたい真夏の東京なんて、その暑さを考えるとまったく行こうという気がしない。私からすれば、勝手にやれば、である。もちろんやらないのが一番。

 その東京が、全国の自治体からタダで材木を集めようと画策している。東京都には、カネがいちばんたくさん集まっているのだから、たまには地方のためにつかったらどうか。高額で買ってやれよ!

http://buzzap.jp/news/20170725-tokyo-olympic-woods/

蝉の、その短い生命のように

2017-07-25 07:01:04 | その他
 今朝も蝉の大合唱である。時に小鳥のさえずりも聞こえるが、蝉の大合唱にかき消されている。蝉の必死さも、しかし当然だろう。土の中での生活を終えた蝉は、残された短い生命をひたすら生きようとしてるのだから。

 さて昨日はオリンピックの報道があった。あと3年だそうだ。

 しかし日本の猛暑、この気候でオリンピックはできるのだろうか。東京招致に狂っていた政治家やアスリートの気が知れない。私は、彼らの個人的な欲望のもとに招致がなされたと考えている。決して社会のためではない。政治家は、オリンピック開催に伴って競技場の建設などにより大金が動く。その動きの中で、政治家もその一部を懐に入れることができる。アスリートも、長時間の練習をしてきたから、大きな大会で良い結果を残したいと考えるのだろう。

 だが、新競技場の建設に伴い、住居を追い立てられた人びとがいる、オリンピックのあと赤字を垂れ流し続ける不要な施設に多額の税金が投入される、もう住民無視の無駄遣いとしかいいようがない。

 いつものことだが、建設に携わるゼネコンに、いつも大金が投じられるのだ。ゼネコン関係者は、選挙ともなると保守系(自民党を中心とした政治屋たち)の選挙運動を支える。儲けさせてくれる政治屋への恩返しである。こうした構図は、戦前から続いている。

 安倍政権のもとで白日の下にさらされた、政治が特定の者や集団に利益をもたらす仕組み。その構図は、これも戦前からのものである。だが、これほど明々白々に明らかになったことはないのではないか。日本の政治は、いつも特定の集団への利益誘導に貫かれてきた。税制だって、いつも大企業優遇であったし、今もそれが続く。

 安倍政権では、政治や財政を、みずからの友人たちの利益となるように駆使することが、国民の眼前で繰り広げられたのである。「公正」さなんかなんのそのという姿勢である。

 こうした政治の私物化が眼前で行われているのだが、ひょっとしたら日本社会はそれほどまでに病み、すでに断末魔に至っているのではないかと思ってしまう。まったく不健全である。

 少子化が進んでいるが、その原因は低賃金や長時間労働だけが原因なのではなく、もっと広い意味で、若者たちは日本の未来を見通すことができなくなっているのではないか、と思う。ある種の「絶望」である。

 今日も猛暑が続くという。この猛暑にも、だんだん耐えられなくなってきている。熱中症で人々が倒れる。地球環境も含めて、未来が明るくなるという気がしない。

 蝉は、その短い生命を燃やし尽くすように、全身で泣き叫ぶ。今の日本は、泣き叫ぶことはしないが、静かに絶望しているのではないだろうか。

軍用機の飛来

2017-07-24 22:45:54 | その他
 明日は静岡市に行く。静岡市で仕事をするときは、その静かさを感じる。静岡市に行ったから静か、というわけではない。

 浜松市には航空自衛隊浜松基地があり、練習機やエーワックスが我が物顔に飛び回り騒音をまき散らしている。時に米軍機が来るときがある。自衛隊機と異なり、騒音がひどい。ただ最近自衛隊も米軍機と同様のものを購入しているから、自衛隊機かもしれない。

 いずれにしても、米軍機のうるささは耐えられるものではない。会話もできないし、音楽を聴いていてもかき消されてしまう。

 今日の『東京新聞』の「特報欄」は、岩国基地周辺での米軍機の訓練に伴って起きた騒音問題を取り上げていた。市街地上空で米軍機が訓練したという。それはたいへんだっただろう、と思う。

 しかし岩国市民は、現市長を当選させた。現市長は米軍艦載機の岩国移転に賛成した人だ。そういう人を当選させたために、岩国市民は米軍に甘く見られてしまったのだ。

 政府は、市民がそういう市長に投票するように、財政的に締め上げてきた。そうしたことを考えると同情の余地もあるが、しかし選んでしまった以上、政府や米軍は、札束をちらつかせながら、岩国市は言うことを聞け、市民は甘受せよ、という政策を推進してくるだろう。

 米軍機がいるところは、原則的に住人がいないところである。だから音を気にしないでつくられる。米国民は、住宅地や市街地上空に飛来しないよう米軍に制限を課している。

 ところがアメリカの隷属国家・日本では、米軍機は自由に空を飛ぶことができる。住宅地であろうと、市街地であろうと、どこでも、である。

 こういう21世紀の植民地状況に日本人が気付き、それはおかしいと言うようになったとき、日本の独立が見えてくるのだろう。しかしそれはいつのことか。日本人は、米国や米軍に飼い慣らされているから。

政権を担える政治勢力が欲しい

2017-07-24 14:02:42 | その他
 今日は、国会が開いている。しかし、安倍政権は、関与せず、記憶にないなどを連発して、すべての疑惑解明には協力しないはずだ。今までもそういう姿勢を貫いてきた。今更変更するわけがない。

 状況証拠から、安倍政権主導で加計学園の獣医学部新設をすすめてきたことは明らかであるが、決定的な証拠は出てこないだろう。決定的なものが出てこない以上は、シラを切り続けること、これが安倍政権の戦術だろう。

 国政選挙で、自民党、公明党がかくも多数当選させているからこそ、安倍は神がかり的な自信を持って政治に臨んでいるのである。

 次の選挙では、自民党、公明党政権に変わり政権を担当できる政治勢力を生み出すことが必要だ。民進党は、それができるだろうか。自民党政権の支持率が下がっているとき、野党の政治責任は大きい。

栄転

2017-07-23 07:43:37 | その他
 佐川前理財局長が国税庁長官に就任した。国有財産をタダ同然で森友学園に払い下げようとした張本人が、今度は税の取り立てのトップに座る。

 これに対して、厳しい批判がなされた。たとえば『毎日新聞』記事。

https://mainichi.jp/articles/20170723/k00/00m/040/036000c?fm=mnm

 しかし、こういう悪事を働く者が「出世」するということは、公務員の世界ではよくあることだ。公務員の世界では、まじめに仕事をしている人は「出世」しない。仕事をする気はないけれども有力者とつながっていたり、「悪事」をしたり、ごますりをする者が「出世」していく。民間でも、おなじ傾向はあるだろう。仕事の「評価」というのは、曖昧模糊とした世界である。「成果主義」というのは、上司にどれほど気に入られたかの「成果」であって、仕事そのものの「成果」ではない。

 佐川前財務局長は、安倍政権の「悪事」を隠し、安倍政権に気に入られたから国税庁長官になったのだ。