森喜朗のおしゃべりが止まりません。昨日のサンプロでも次のような発言をしていました。産経新聞<森氏、「官房長官は福田さんがいい」 総裁選後人事で>より
<引用始め>
自民党の森喜朗前首相は13日のテレビ朝日の番組で、ポスト小泉の最有力候補となっている安倍晋三官房長官が首相に就任した場合の自民党幹事長人事に関し、来年夏の参院選が厳しい情勢との見通しの上で、党の参院側幹部と太いパイプを持つ人物が必要との認識を示した。具体名として中川秀直政調会長や古賀誠元幹事長、久間章生総務会長、額賀福志郎防衛庁長官を列挙した。
また官房長官に必要な資質については(1)歯切れの良い言葉を使う(2)閣僚、役所をまとめるリーダーシップ―を挙げ「本当は福田康夫元官房長官がいいが、絶対に受けないと思う」と述べた。
外相人事に関しては、麻生太郎外相の留任の可能性ととともに民間からの登用がありうるとの認識を示した。
<引用終わり>
ここまで軽口をたたけるような総裁選の状況になってきているのでしょう。森喜朗を元気にしたのが、津島派が額賀防衛庁長官の擁立を断念したこと、二階派の応援を取り付けられる可能性が高まったことです。
ますます安倍晋三、麻生太郎、谷垣禎一の三名の総裁候補に対して派閥ごとの支援の動向が鮮明になってきています。
現在の自民党の派閥は以下のようになっています。(06年8月7日現在)
森派(清和政策研究会) 86人(衆60人、参26人)
津島派(平成研究会) 75人(衆40人、参35人)
丹羽・古賀派(宏池会) 48人(衆33人、参15人)
山崎派(近未来政治研究会) 36人(衆31人、参5人)
伊吹派(志帥会) 33人(衆18人、参15人)
高村派(番町政策研究所) 15人(衆13人、参2人)
谷垣派(宏池会) 15人(衆11人、参4人)
二階グループ(新しい波) 15人(衆13人、参2人)
河野グループ(大勇会) 11人(衆10人、参1人)
自由民主党の派閥 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』参照
麻生太郎は河野グループ、谷垣禎一は谷垣派ですが両名とも立候補に必要な20名以下の派閥に属しています。いろいろな派閥から推薦人の協力を得ているからこそ出馬表明はしているのですが、それでも少数。大半は安倍晋三支持です。
腰砕けに終わったのが山崎拓と古賀誠の動きです。
山崎拓は自らの出馬に関して「天の時、地の利、人の和がそろわないと出られないが、今回はいずれも欠けているので自重することにした」と珍妙なことを言って逃亡してしまった感じです。
そして以外と言うよりやっぱりという感じで、古賀誠は早々と白旗を揚げてしまいました。白旗を揚げたのに、すわ自分に都合のいいコメントをし始めました。
NHKで<古賀氏 安倍氏支持の考え示唆>という報道がありました。以下に引用してみます。
<引用始め>
自民党の古賀元幹事長は、12日、北九州市で講演し、来月の総裁選挙では党の結束を最優先に考えるべきだとして、きわめて優勢な流れとなっている安倍官房長官を支持する考えを示唆しました。
この中で、古賀元幹事長は「小泉政権で成功したと言えることは5年間という長期政権となったことだ。政局と政治の安定がいかに大事かということを実証した。ポスト小泉の政権でもいたずらに足を引っ張ったり党内抗争を繰り広げることのないようにしなければならない」と述べました。
そのうえで、古賀氏は「総裁選挙に向けて、今、名前の上がっている候補者は、カリスマ性、指導力という面では小泉総理大臣と比べると劣る。そうであればあるほど党が結束して新しい政権をいかに長期に安定させていくかということに協力していく必要がある」と述べ、総裁選挙では党の結束を最優先に考えるべきだとして、きわめて優勢な流れとなっている安倍官房長官を支持する考えを示唆しました。
<引用終わり>
古賀の目的はただ一つ、特定道路財源など道路関係の利権の確保にあると噂されています。小泉首相の時代は大人しくしていましたが、安倍晋三ならなんとかなると計算したのでしょう。挙党体制という言葉は聞こえがいいですが、要は昔の自民党へ戻す作戦を考えているように見えます。
2001(平成13)年7月の参院選の直前に一度だけ古賀誠と会ったことがあります。その当時は自民党幹事長、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いでした。
参院選ではマスコミを利用されて、個人的にちょっと苦い思いをさせられてことがありました。あの当時が古賀誠の絶頂だったのかもしれません。
安倍晋三という御輿の担ぎ手が増えてきました。
みなさんも地域のお祭りで御輿を担いだことがあると思いますが、とっても重たくて翌日には肩がすり切れていた経験があるはずです。
しかし、御輿でも最近多いのが女性の担ぎ手。でもこれってぶら下がっているだけの人が多いのも事実。また神社や神酒所などたくさんの人が見ているところでは担ぐのですが、あとのところは担ごうとしない人も結構います。
古賀誠を筆頭に「安倍みこし」にどうやってうまくぶら下がるかを考えている議員が急増しています。もちろん森派のなかでさえも本気で担ぐ人は少ないようです。
なにせ派閥のドン・森喜朗がみこしの上に登りたくてしょうがないのですから。
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