カメラマンたれ ~宮嶋 茂樹さんのこと~

2007-01-30 17:15:22 | エッセイ風
 不思議と今、好きな俳優の名を言えというと出てこなかったりするのですが、好きなカメラマンの名前を言えといえば出てきてしまうのです。

 それが、宮嶋 茂樹さん。
 ご存知の方はご存知でしょうが、「週刊文春」紙上で、不肖・宮嶋の名で作品を発表していらっしゃる方がいます。その不肖・宮嶋こと、宮嶋カメラマンが私の好きなカメラマンなのです。

 カメラマンなので、普通なら写真集を多く出している筈なのですが、何故かエッセイ(?)本を多く出していらっしゃいます。
 私が始めて出逢ったのも「不肖・宮嶋踊る大取材線(新潮社)」と言う本でした。
 
 まー、どこかで聞いたタイトルです。
 
 
 雑誌、「フライデー」で専属カメラマンをしていた方ですが、後に報道、しかも戦場カメラマンへとなっていく方です。近くは成田闘争のあった三里塚。韓国、光州。モザンピークに、ボスニア、ケニア、ルーマニア、湾岸戦争、南極・・・等々。地理と歴史に疎い私ですので、行かれた順番、事件の起きた順番は目茶苦茶ですがそういった世界をフィールドに活躍されています。

 「人間である前にカメラマンたれ」そうおっしゃる方です。「現場こそ我が家、修羅場こそ団欒」とおっしゃる方です。
 こういうプロフェッショナル感は好きです。
 私も基本、人間である前に作家でありたい人ですから。

 あんまり、タレントさんのサイン会などに行かないのに、思わず行ってしまった方です。普通タレントさんにお逢いしてもツーショット写真など撮らない私が、思わずツーショット写真を撮っていただいた方です。
 ・・・カメラマンの方なのに・・・。一緒に写ってどうする? って所ですが。

 凄いと思うのですよ、「フライデー」で芸能人のスキャンダル写真を撮っていらした時期もあるのに、戦場まで出向くカメラマンになられた。そのやりたいことを現実にしたって言う所が、凄く好き。その行動力、見習いたい所です。
 
 でも、実は私、宮嶋さんの著書は多く持っているのに、写真集は持っていないのです。何故なら、やはり生易しい写真ではないからです。
 エッセイ(?)の方は今まで経験した現場を面白おかしく書いて下さってるので、楽しんで読めるのですが、写真となると・・・やはり正視するのは恐ろしい戦争の現実って奴が沢山あるのです。
 そのサインをいただいた時、写真展をされていまして、その時もコミカルに笑える写真もあったのですが、やはり現実を突きつけられるものもあって・・・。考えさせられること山の如しって所でした。
 
 この方のご覧になった現実の前では、私の書く作品世界など、なんと人を知らず物を知らず貧相なことだろうと思ってしまうのです。

 精進せねばなぁと渇を入れられる思いなのです。
 
 最近でもカメラマンの肩書きで情報番組のコメンテーターをされたりしてまして、いつ何処に出るのか判らないのですが、見れたら結構嬉しいのです。

 

 明日は・・・好きな映画で1つ。


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