チェ・ゲバラになれなかった男―世紀の瞬間&日本の未解決事件スペシャルを見て

2014-09-01 02:01:01 | ドラマ/映画/ドキュメンタリー
 他の番組とザッピングしながら見た為、内容は抜けてる部分が多いです。

 1995年に国松警察庁長官(当時)の狙撃事件が起きた。

 この当時はまだ私の年が若かったからよく理解できなかったけど、警察のトップを狙うのは立派なテロ行為だ。 

 でも、よく考えてみれば、この当時、日本はそのわりにのほほんとしていた気もするが…。

 ここら辺で日本の安全神話が壊れ出したのに、そのことに危機感を抱く日本人は少なかったような…。

 この国松長官の狙撃犯は未解決のまま時効を迎えた。その犯人を番組で推理したものだ。

 当時、オウム事件が相次ぎ、オウムによる犯行と思われていたが、犯人は全く別の所にいたらしい。

 現在84歳になる中村泰(ひろし)受刑者だ。


 彼は旧満州で育つが、高校時代に日本へ戻り、東大へ進む。

 ここでは秀才と言われ、将来ノーベル賞も獲れると賞賛されていたが、何故か道を誤った。

 彼はチェ・ゲバラに憧れた。
 チェ・ゲバラはアルゼンチンの革命家で好きな人は多い。

 ゲバラももそうなりたくてなったわけではなくて、時代と国の情勢でたまたまそうなっちゃっただけのように思う。

 でも憧れる人物は多い。英雄視されている。

 この中村受刑者もしていた1人だ。

 彼は日本の未来を思うが左翼思考だったらしく、日本を変えようと何故か金庫破りの計画を立てる。(ここら辺は違ったかもしれない)
 待っている間、運が悪くというか、いつまでも止まっている車を不審に思った警官に職質をかけられ、そのまま、適当なことを言って、免許を見せて(この頃から変な組織と繋がりがあったのか偽造パスポート等をもっていたのかな?)そしてこの日は諦めればよかったのに、何故か警官を射殺してしまう。

 ここら辺からよく判らない。単に警察というものに恨みがあったというか、間違っていると思っていた思いが出たものか、お陰で20年近い実刑を喰らうことになり、若い時代を刑務所で過ごすことになる。


 そして50代くらいで自由の身になる。

 この理由は忘れたが、中村受刑者はこのあと銀行を襲い5000万円を盗む。

 彼はまだ革命家になる夢を捨てていなかったのね。

 そして米国に渡り、銃の腕を磨く。(この腕を磨いたのは20年の懲役のすぐあとだったかもしれない)

 そして64歳のとき、彼に最大の、国松長官には最悪の自体が起きる。


 不思議なものでこの国松長官(当時)も東大を出てるような人で、警察のトップに立つだろうと言われていた人だった。

 でも、同じ立つんでも、なーんにもない平和な時に立つ人と大変な時に立つ人といて、まさにオウムと重なり合う大変な時に立っちゃったのが国松氏である。

 ちょうど、この当時国松長官が立っていた頃、地下鉄サリンが起き、オウムで世間がひっくり返っていた頃だから、この長官狙撃も自然、オウムの仕業と思われていた。

 元オウム信者の巡査が自分がやったと名乗り出たりしたし…しかし供述が一貫しなくて、日によってやった、現場にいただけ、やってない、いややったとどんどん言うことが変わる。

 人がそうだろうというと、そうだと言っちゃう、流されやすい性格の人のようだ。

 そしてこの番組を放送したテレビ朝日に当時の国松長官が撃たれた後、このあと、その下の役付きの人達が怪我をするぞという電話がかかってきたりする。…これは誰か知らない。判ったのかもしれないけど、そこは見てないわ。

 そして謎のスナイパーとして当時64歳の中村が浮かび上がる。

 彼はコルトパイソンで当時の長官を撃ったという。


 www.angs.co.jp(出典)

 こんな奴ね。銃身が長いもの。長そうな写真を選んでみたんだけど、短いかしら?
 どうもこっち方面には疎くて。勉強しておきます。

 警察官が持ってるのがもっと銃身が短いものらしい。名前控えておけばよかったわ。やっぱり名前を忘れた。

 彼はこれを米国で購入し、分解して日本へ持ち込み、自分で組み立て直したのだ。

 彼が長官を撃とうと思ったのはやはりオウム事件に端を発する。こういう輩をのさばらせておく警察が悪いと思うわけだ。オウムのせいにして実行する。

 警察を正すため(?)であり、オウムを一網打尽にするため(?)だったんだろうか。

 でもこのとき64歳よ。もう革命と言わず何かを悟ってもいい頃だと思う。
 でも、よど号事件の犯人も未だ北朝鮮にいるものね。

 内心はどう思っているのか判らないが、若い頃、こうと思ったことは年齢がいくほど、間違っていたと思えないのかもしれない。
 

 彼は間が悪いというか、神様がそっちじゃないと教えているのかとりあえず、若い時代にニカラグアで革命があると言えばそこへ出向くけど、ついた頃には沈静化していて、出る幕がなかった。

 やっぱりあんたの進むべき道はそっちじゃないと自然が示唆していたのかもしれない。それに逆らって自分の夢を追った結果が飛んでもないことに突き進むことになった。

 彼の行動の裏付けは当時警察でなされ、かなり確実視されていたようだ。

 しかし国松長官射撃事件は時効を迎え、中村のことに触れることなく終わってしまった。

 唯一確実な物証となるコルトパイソンも分解して東京から東京の島へ向かう途中の船の上から海に捨ててしまったそうだ。

 絶対に見つからないだろう。

 この辺はなんだか、プロだ。



 84歳になった彼は今、また服役している。銀行を襲ったからだ。体調も悪いらしい。

 でも国松長官狙撃をしたのは自分だと獄中から番組に手紙を送っていた。


 いくらでも他に進める道はあったのに、獄中でその人生の大半をすごすことになってしまった彼は今は何を思うのだろう。

 まだ、チェ・ゲバラになりたいと思っているのだろうか?

 

 詳しいことは、鹿島圭介 『警察庁長官を撃った男』(新潮社)〈新潮文庫〉、2012年に書かれているようです。番組もこれを下敷きにして制作したような感じです。


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1 コメント

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警官 (とみ)
2014-09-01 03:01:51
警官の銃はニューナンブですよ
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