地元の静岡新聞に掲載(けいさい)された行事、救命筏(きゅうめいいかだ)の講習です。
昔は大型船には救難(きゅうなん)用にカッターボートが搭載(とうさい)されていました。
今は膨張式(ぼうちょうしき)のゴムボートが、この白いケースに入っています。
このケースは目にした方も多いのではないですか?
午前中は学科講習。
救命筏の歴史に始まり、人命を守るための法律、救命筏の仕組みを学びます。
ケースにはボートだけなく、非常時に必要な物資も入っています。
発煙筒、非常食、医薬品...
非常食は実際に食べてみました。
午後は港に移動。
発煙筒を実際に使いました。
そして、海面着色料の効果をタライで確認。
最後は「わかたか」から救命筏を投下。
泳いで筏に移り、筏内の水のかき出しなどを行いました。
海難事故はあってはなりません。
万が一のときは、最悪でも人命だけは守る。
そのための訓練でした。
学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
7月の見学会は28日と29日です。
詳しくはホームページをご覧ください。
www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940
園長のつぶやき
意外に思うかもしれませんが、学園では魚を捕る直接の技術はあまりやりません。
それは、漁業の種類はたくさんあって、それぞれにやり方が違うからです。
しかも、一人前になるには10年かかると言われるように、少しずつ技術を磨くものです。
とても学園の一年間で、多くを授けることができません。
ただし、毎日行うことなので、自然に身につく技術でもあります。
一方で、どんな漁業にでも共通の技術があります。
そこを学園で教えます。
ロープワークがどんな漁業でも使うことは想像がつくと思います。
しかし、学園の授業の中心になる海技士になる勉強もムダになりません。
海技士は20トン以上の船で必要な資格です。
19トン以下では必要がありません。
それでも、航海の海技士として学ぶ気象、海事法規(=海の上での法律)などは船を使う以上は必要な知識です。
小型船でも必ずエンジンはあります。エンジンが壊れたら近海漁船でも救助を求めることになります。
機関の知識があれば、エンジンを壊さないように運航することができます。
そして、漁船に就職してからでは簡単に得られない知識です。
学園はエリート漁師をめざす学校です。
今回の救命筏講習もそうですが、就職してからでは覚えることができない知識。
でも重要なこと...も身につけていきます。