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ひとひら6巻の感想レビュー(コミック)

2008年12月13日 20時16分08秒 | コミック・雑誌
双葉社から『ひとひら』(桐原いづみ先生原作)の6巻が発売中です。

去年野乃さん達と過ごした、思い出深い合宿所で、今年も演劇部の合宿が行われる事に。

麦と武田の親密な様子に甲斐君は動揺しっぱなし!
甲斐君を意識し始めたちとせも、止められなくなってきた自分の気持ちに向き合わざるを得なくなり…と、青春全開の恋愛模様が描かれる一方、部長としてみんなを引っ張っていかないと!と気負うたま先輩が遂に…。

些細な気持ちのズレが原因で、チームワークに陰りが見られる演劇部メンバーですが、無事に公演までたどり着けるのでしょうか?

この巻ではやはり、ちとせの苦悩が印象的でした。

ちとせ自身が何か悪いことをしている訳じゃ無いところがポイントですよね。

好きになった人がいて、でもその人は別の人が好きで、その別の人は自分の親友で…という典型的な『報われない恋』のパターンだと、自分自身で気付きつつ、でも誰にも相談できないまま傷口が大きくなっていくという辺りが切なすぎです。

初めから甲斐君をめぐって麦とライバル関係だったわけではなく、むしろ2人がうまく行くように見守っている間に、甲斐君の優しさに惹かれる自分に気がついて…という辺りも、ある意味リアルかなと思います。

アニメやマンガだと、どのキャラがどのキャラを好きかというカップリングについては、劇中でも分かり易く示される場合が多いと思います。
ゲームやライトノベルなんかでも、その傾向は更に強まる訳ですが、ちとせの想い人である甲斐君にしても、ヒロインである麦にしても、今の段階ではちとせの苦しい胸の内について、全く気がついていません。
それどころか、悩みを持っていることにすら気がついていない、と。

で、麦が他の男の子の事を気にしている様子を見て『そのままくっつけば良いのに』と思った後、そんな事を思った自分はヤな女かも、と自己嫌悪してしまう、と。

…コレを切ないと言わずして、何を切ないと言うのか…!
(T_T)

明るいムードメーカーとして周囲に認識されているちとせですが、そんな日々が続いたら、そりゃ精神的に参ってしまうのも無理ないです。
だからこそのラストのセリフなんでしょうね。

勿論、麦や甲斐君も頑張ってます。
むしろどんどん成長しています。
だからこそ、前に進めないちとせには、2人の様子がより眩しく映ってしまうのではないでしょうか。

恋愛ではありませんが、部長としての責任という重圧に同じく悩んでいたたま先輩は、許容値を超えてしまいつつも周りの人々に支えてもらえました。
それが描かれているからこそ、余計にちとせの辛さが浮き彫りになっている感じですね。
この対称的な2人を描いた演出が見事だったと思います。

桂木先輩には玉砕を承知で告白出来たちとせですが、甲斐君に対しては次巻以降、想いを伝えることが出来るのでしょうか?
楽しみに続きを待ちたいと思います。

アニメ化されたこともある、ステキな作品です。
気になった方は是非チェックなさってみて下さいませ。



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