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僕と彼女のゲーム戦争10巻の感想レビュー(ライトノベル完結巻)

2016年12月10日 23時27分48秒 | ライトノベル・小説
電撃文庫のラノベ、『僕と彼女のゲーム戦争10』(師走トオル先生原作、八宝備仁先生イラスト)が発売中です。
表紙は、メインヒロイン三人娘。
桜の花びらが舞い散る様子が完結=卒業っぽくてグッと来ますね。
カラー口絵のほうには水着バージョンも収録されていて(・∀・)ニヤニヤ

お話的には、卒業を間近に控え、進路について悩み始める岸嶺くんは、色々と親交を深めてきた宵闇の魔術師こと権田原にアドバイスを貰うことに。
おぼろげながら見え始めたビジョンに戸惑いつつも、現代遊戯部として大会に臨む岸嶺くんに勝利の女神は微笑むのか!?という展開です。

人気のLOLに加え、最終巻で新たに取り上げられたのはディビジョンとオーバーウォッチの2作品でしたね。
両作とも色々と話題になった作品なので、どちらかは入りそうかなぁと思っていましたが、両方いっぺんに押さえてくるとは嬉しい誤算でした。
アニメ風のキャラデザでFPSらしくスピーディーに攻防が入り混じるオーバーウォッチと、リアルに再現されたニューヨークを舞台にオープンワールドオンラインRPGとして普通のTPSとはまた違った操作感が味わえるディビジョンでは異なる部分も多いわけですが、今まで現代遊戯部として多数のFPSをプレイすることで蓄積されてきた経験を活かすにはうってつけのチョイスといえるかと。

個人的には、自分がオーバーウォッチをプレイしていた時のバージョンと劇中のバージョンが丁度重なっていたっぽいことで無駄にテンションが上った&ゲーム内での状況を脳内でシミュレートしやすかったですね。
あのマップだとこういう戦術がセオリーだな!とか、このキャラを使うときはこういう立ち回りになるよね!といった部分に全く違和感がなかったですし、ゲーム内でのここが勝負の分かれ目!!となりやすいポイントが無理なく作品のシナリオ展開に組み込まれているのがお見事でした。
権田原率いるプロゲーマーチームによる様々な神プレイ&綿密な戦略に対し、チームワーク主体の岸嶺くんたちがどこまで食らいついていけるのかは大きな見所かと。

過去に戦ってきた他校のゲーム部員の面々も登場し、まさにオールスター的な作風となった今回ですが、シリーズお馴染みの土壇場になると岸嶺くんがソウルトランスしてヒャッハー&大逆転!!的なパターンにならなかったのは個人的に意外でした。
ソウルトランス中のキャラなりきり描写が好きだった自分としては最後にもう一度見たかった!というのが正直なところですが、これが高校生活最後となるかも知れない大会で、ゲーム終了まで岸嶺くん自身の判断に従って戦ったことには大きな意味があったと思いますし、心置きなく全力を出し切れたからこそ色々と得られたものもあったのではないかと。
改めて、“「FPS」=F(ふっと気を抜くと)P(パーンと撃たれて)S(すぐ死ぬゲーム)”という言葉が染みるぜぇw

ラブコメ関連については、個人的には色々ハッキリさせて欲しかったですが、本作らしいまとめかたではありましたし、狭い部室で美少女に囲まれながらゲームという時点である意味理想は既に叶えられた!状態でもあったかなと。
ゲーム以外のイチャイチャもたっぷりの大学生編とか社会人編とかも普通に見たいですが、それだと今作の本分から離れていってしまいますし、あとは個々人で脳内補完してねということですねわかりますw
ラノベ的なヾ(*´∀`*)ノキャッキャ(´∀`*)ウフフよりも、eスポーツやプロゲーマー、アフィリエイトブログ等も含むリアルのゲーム業界を取り巻く事情やお金絡みの案件に優先して触れていくあたりに、それらの面に真摯に向き合い、取り組んでいこうとされる師走先生の想いが伝わってくるようで胸熱。
本シリーズを読んだことで、単なる趣味というだけでなく、自らの進路としてこの業界に興味を持つ&就職する読者さんが現れる……というのもありかも知れませんね。


とにもかくにも、両先生ともシリーズ完結おめでとうございました&素敵な作品をありがとうございました。
現実のゲームを作品に登場するようにメーカーさんと交渉して下さった編集スタッフさんにも感謝とリスペクトを。
著作権的な問題はもちろん、旬を読み間違うリスク等など、普通の作品とは異なる配慮も多くて大変だったと思いますが、その分、他作品には真似出来ない魅力のある作品として楽しませて頂きました。
両先生の次回作に期待するとともに、本シリーズに続くようなテーマの作品が現れることも心待ちにしております。


気になった方は、是非チェックなさってみてくださいませ。

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