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神獄塔 メアリスケルター 〜光の在処〜の感想レビュー(ライトノベル)

2016年10月09日 23時53分38秒 | ライトノベル・小説
電撃文庫のラノベ、『神獄塔 メアリスケルター 〜光の在処〜』(乙野四方字先生著、ナナメダケイ先生イラスト)が発売中です。
表紙は、マモルとヒカリのノベル版主役コンビ。
ゲーム版では、アリスをはじめとしたヒロインズに戦ってもらって主人公のジャックがサポートに回る形ですが、こちらは大切な女の子を守るために男の子が頑張る!という王道ストーリーらしい構図ですね。

お話的には、ゲーム本編とリンクする感動的なアナザーストーリーという触れ込み通り、ゲームの事件の裏側でマモル達が体験した出来事を描くことで、本編中とは違った角度からいくつもの隠された重要な真実が浮かび上がっていく……という構成になっています。
というか、ゲームクリア後のエピローグ的な部分にまで踏み込んでいるので、ネタバレが嫌な方は、本編プレイ後にお読みになられるのが良いかと。
(具体的には170ページにその旨を記載した警告文が入っているので、そこまでは致命的なネタバレ無しに読めます。)
また、電プレのほうで短編を連載されていたゲーム原案の乙野先生(バックナンバー分はゲームの公式HPで公開されてます。)が書かれているということで、そちらを読まれていた方なら、よりすんなり世界観に入っていけると思います。

本作独特の世界観と、そこに生きる人々の想いが具体的に解説されているので、読み進めるだけでしっかりと情報が頭に入ってくるのが良いですね。
意外と早くからジャック&アリスが登場してテンションが上がりましたし、同じ場所で同じ様に大きなトラブルに見舞われつつも、わずかな違いから全く違った道を進み始めたマモル達が、紆余曲折を経てジャック達と邂逅を果たすという流れもドラマチックで((o(´∀`)o))ワクワクさせられました。
ゲーム組はチョロっと顔出ししてさよなら~、みたいな浅い絡み方ではなく、むしろジャック達よりも早い段階で神獄塔の真実にたどり着き、あまつさえ彼らの冒険を導くほどの存在になってしまうといっても良いぐらいの活躍ぶりだったのは嬉しい誤算でした。
ジャック達とは違って、メルヒェンと戦う力を持たないマモル達が、推測と度胸を頼りに行動を起こしていく姿は、世界が絶望に包まれた後も力強く生き抜いてきた彼ららしいものだったと言えるかもしれませんね。

そんなマモルの行動力の源泉となっているのが、ヒカリを守りたいという純粋な想いそのものというのもシンプルで判りやすかったです。
ゲームのイベントでは色々と扇情的なシーンが用意されていることが話題の本作ですが、ノベル版はとてもピュアなラブストーリーとして綺麗にまとめられており、これはこれで良かったと思います。
ぶっちゃけ、最初から相思相愛の仲という感じでしたし、ヒカリとの絆と、死線をともにくぐり抜けた仲間たちとの友情というふたつの芯がしっかり描かれているので、最後までブレずに真相に迫っていくことが出来ました。

イツキとカエデ、タクミという3人の仲間たちについては、年上ながらも意気投合して腹を割って話せる間柄となるわけですが、彼らの人脈が本作でも重要な組織である黎明と繋がっているのも興味深かったですね。
ゲームに登場するキャラクター達が見せる意外な素顔を覗くことが出来る、というのはレアだと思いますし、それが過去に起こったとある重要な事件とも密接な関わりを持っていたりと、短いページ数の中でも不自然じゃない形で物語が進んでいくのはお見事でした。
過去の黎明主要メンバーの生き様を知ることで、少なからず彼らに感情移入出来たと思いますし、それを伏線にした終盤のイベントがまたファン必見の内容かと。
このあたりは完全にネタバレゾーンに入っているので抽象的な表現になってしまいますが、おそらくは、ゲームをクリアした人が読んだ時に、ああ、あのシーンの裏側でこういうやりとりがあったのか!読んで良かった!(´;ω;`)ブワッと思える内容に仕上がってるんじゃないかなと思いました。
もちろん、ジャックのほうはジャックのほうで効果的な演出の元で真実が明かされるのだと思うのですが、彼視点では知り得ないイベントが描かれているのでレア度が高そう(;゚∀゚)=3ムッハー

エピローグ部分については、完全無欠のハッピーエンドというよりは若干ほろ苦い感じで締めくくられているのでハンカチ必須。
実際に、ゲームをクリアした時のような達成感が得られるので、とても満足度が高かったです。
色々とフォローなり救済なりも有り得そうに思えるのは救いですが、仮にメアリスケルター2が発売されるならなんらかの形でマモル達の出番があるような方向になっていると良いなぁ(気が早い)。

繰り返しになりますが、物語的な黒幕が誰で、どんな思惑で動いていたのか?神獄塔の存在する理由とはなんなのか?といった、ゲーム本編の致命的な情報がまるっとネタバレしているのでご注意を。
ただ、流石にジャック視点でのラスボス戦や、エピローグの詳細については直接触れられていないので、その結末が見たい人は是非ゲーム版をプレイしてね!ということでしょうね。
個人的には、折角読み進めてめっちゃ盛り上がったところでいきなり「ここから先はプレイ後に読んでね♡」という寸止めプレイ必須とはゲーム販促としてどうなの?(そもそもラノベ読みとして我慢する事が出来るのか、いや出来ない:反語表現)と思わなくも無かったですが、長い期間をかけたコラボ小説企画の集大成としてはこれ以上無い締めくくりだったと思いますし、後悔はしていない( ー`дー´)キリッ
むしろ、ゲームのほうを予約しようと思ったら限定版の受付が軒並み終わってたことが後悔……というか、予約済みの人勝ち組やでぇ!



気になった方は是非、チェックなさってみてくださいませ。


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