くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

イノーな昼下がり

2015-07-16 10:38:56 |  ダイビング
弾丸沖縄
6月17日水曜日、18時。
フツーに帰宅する体で、実はちょっと沖縄へ。
今夜20時の羽田発最終便で那覇へ飛び、あした20時40分の那覇発最終便で帰るという超弾丸。
目的はイノー(タイドプール)観察。
春先に、90年代からお世話になっている沖縄のイントラさんが、タイドプールのことをFacebookにアップしているのを見てから、どうしてもタイドプールに入りたくなった。
でも、2月は久米島、3月はモルディブ、4月はマクタンと、休みまくったため、予算も年休も渋い。
願わくば年休は温存して、かつ、もう寒くはない月に、なるべく時間とお金をかけずに行きたい。
まずは、イノー日和探しから。
海上保安庁の沖縄を管轄する第十一管区海上保安本部のホームページにイノーカレンダーが掲載されている。
1日だけ振替休日で平日休みとなる6月18日は◎。
Tide Calculatorなるアプリで計算したら、14時半ころが干潮なので、これは行けるかも。
イントラ氏に、タイドプール1ダイブだけでも引き受けてもらえるか早速メッセンジャー。
快く(?)OKをもらい、1泊2日1ダイブだけの沖縄ダイブトリップ決行。
いちばん深いところでも身の丈ほどで完結するイノー観察ならでは、圧縮空気吸ったって、飛行機へっちゃらなのだ。


那覇ゆき最終便 ANA479 羽田20:00 那覇22:35
1ダイブだけでも、タンクを背負うからには、フル器材を持ってゆく。
だから今朝は、わざわざ遠回りな浜松町に寄って、コインロッカーに荷物はつっこんでおいた。
東京モノレール…きょうもモノルン号は来てくれなかったし、見かけなかった。
平日夕方、羽田に向かう人びとは、いかにも出張帰りのビジネスマンふうの人ばかり。
モノレールの高架から見下ろす東京湾はベタなぎ。
でも、雨がしとしと。

シーズン前の、平日夜のフライトはがらがら。
離陸して、ベルト着用のサインが消えたら、待ってましたとばかりに腹ごしらえ。
さすがに夜遅くの那覇着で、夜な夜なステーキ(と思わないわけでもなかったけれど、国際通りの88のラストオーダーにも間に合わない時間だった)というわけにもいかない。
羽田に着くまでは、搭乗前に何か食べとこー、と思っていた。
荷物を預けてから出発まで1時間程度あったので、BIGBIRDをうろうろ。
たまには空弁もいいかな~?と思ったりもしたが、やはり暖かいものが食べたい。
と思ったのもつかの間、KIHACHIでソフトクリームを食べる人びとを見たら、その誘惑に勝てずに、暖かいどころかひんやり。
これで一時的にソフトばら。
でも、おなかがすくのは目に見えている。
ゲート近くで空弁買おうとしたら、最終便の時間帯だと、もういかにも売れ残りな感じの陳列。
ソフトが消化できたんじゃないかと思うほど、右往左往して、なんとか納得のゆく石垣牛焼肉弁当をGET。
ANAカードを持っていると1割引。

「おいシーサー」とシーサーの阿。

最初、「吽」に向かって「おい!シーサー」なんて呼びかけるなんて変と思い、「美味シーサー」とわかるのに3秒くらいかかったけれど、このゆるさがよろしいわ~。
「吽」のかわりにかわいい牛ちゃん。

チンできたら、もっとおいしんだろうに…。
ドリンクのサービスのとき、CAが「よろしかったらお下げいたしましょうか?」とお弁当のカラを撤収してくれた。
持ち込みなので、なんかきまづい。

那覇にはほぼ定刻に到着。
羽田で荷物が白いからとラッピングしてくれたビニールをぺりぺりとはがしていたら、もう周囲には誰もいなくなっていた。
白くったって、けっこうもう汚れているけれど…
個人的にANAは好きではないのだが、このあたりは、やっぱり日本の航空会社のサービスの素晴らしいところ。


那覇空港到着時についつい覗いてしまう水槽のナポレオンも、遅すぎてもうすやすや。

そういえば、プラチナドンキホーテの水槽は、オープンから3週間でヤッコ類が全滅したけれど、ここの子たちはご健勝でなにより。

そして、今宵もゆいれーるでロコアナハのある県庁前へ移動。
外に出たら、むむ、けっこう風が強い。
ゆいれーるは終電1本前。
県庁前に着いたら、23時をまわっていた。
通りに下りるエレベーターに乗ると、屋外設置のエレベーターなのにクーラーが入っていて、感激。

深夜のパレットくもじ前。
ストリートミュージシャンのお兄さんが、女性の気持ちをけだるく歌っているのを横目にロコアナハへ。
国際通り入り口も、23時過ぎともなると、人影もまばら。


ロコアナハ
1階のファミマでオリオンビールとさんぴん茶を買ってからチェックイン。
「シングルのお部屋でご予約いただいておりましたが、ダブルでご用意できました。」とフロント。
でも、案内された部屋は、今宵も3階。
2月も3階だった。
安いと3階という仕打ち(?)のようだ。

ダブルといっても狭いさー。

のろのろ入浴し、さらにビールも飲んだら、なんだかんだで午前1時。
6時間は眠れるから、ま、いいか。


アレッタの朝食
さて、この旅で、イノーの次に楽しみにしていたのは、レストランアレッタでの朝食。
ホテルをもっと低予算にできたものを、この朝食目当てで、あえてロコアナハにしたのだ。
トリップアドバイザーで、「朝食のおいしいホテルランキング」沖縄で2年連続1位になりました!んだそーだ。
なので、朝食開始の7時にあわせてアラームをセットしておいた。
シェードをあげれば朝早くから、夏の強い日差し。
1週間前に梅雨があけた沖縄。

やっぱり夏の朝って素晴らしい。
3階の裏側の部屋は、バルコニーつきだけれど、このかんかん照りじゃ、とても出ちゃいられない。

7時ちょいすいぎにアレッタに入ると、席はもう8割方埋まっていた。
ラッシュガードの上にTシャツやポロシャツ姿の人が目立ち、ラッシュでレストランってありかね?と思うが、朝は自由なのか。
でもって、みんなハイエナ状態。
私も負けずにハイエナ化。
種類は、看板に偽りなくとても豊富。
でも、今朝はオキナワンにこだわってみた。
沖縄そばに…

ぐるくんてんぷら、五種海藻サラダ、島ぶどうのサラダ、ピンポンポテト、クープイリチ、根菜蒸し、もずく、紅いもサラダ…

おいしそうに撮れない。
でも、事実、どれも特別おいしいとは思えなかった。
たぶん、バイキングだと、やはりできたてあつあつといかないのがいけないのかと思う。
しいて言えば、いろいろな種類が食べられるのがうれしい。
フコダインまつりで健康的だし…。
朝からアイスもあるけれど、ウベも紅いももマカプもないからパスした。
次は素泊まりで、定食屋へ行こうかな…。


路線バスで恩納村へ
今回はタイドプール1本だけのためだし、他のゲストがいるかもしれないので、恩納村までバスで行って、ピックアップしてもらうことにしていた。
知らない土地の路線バスってのは、一抹の不安があると同時に、妙なうきうき感がある。
恩納村方面への路線バスは20番か120番。
県庁北口9時発の120番に乗ろうと、。10分前からバス停でスタンバイ。
ひとつのバス停に、次から次へといろんな系統のバスが来るので、なんとなく心配になる。
ここでいいのかな?
バス待ちの人の多くは、観光客やチャイニーズばかりで、聞けそうな人がいない。
これはベンチでまったりしている、ローカルのまだ若めのおばあに聞いてみよう。
「恩納村方面はここでいいですか?」とたずねたら、「さー、私にはよくわかりません…」と謝られた…。

その後、9時をいいかげんまわっても、20番も120番もいっこうに来ない。
ここであってるんだろうか?
だんだん猜疑心のかたまりになってきた。
もしかして、乗ろうとしているバスは、もう行ってしまったんじゃないか?
そうこうするうちに、名護行きのバスが来た。
番号は20でも120でもない。
でも、むかう方向は同じだから、これに乗ればなんとかなるんでね?
ドライバーさんに、「りゅうきゅうそんに行きますか?」と尋ねたら、「どこ?」と聞かれ、「りゅうきゅうそん」と言ったら、「ああ、リュウキュウムラね、これじゃなくて20番か120番だから、ここで待ってなさい」と言われた。
へー、沖縄なのにソンじゃなくてムラなんだ。
とりあえず、停留所は間違っていなかったわけで、安堵。

やがて120番のバスが、16~7分遅れでやって来た。
路線バスだから、器材一式入ったメッシュもって、混んでたら厄介だなー、と心配していたが、数名しか乗っていなかった。
やがて58号線に入ると、みんな降りてしまい、乗客は二人だけになった。
と思ったら、チャイニーズ5人が、なんでこんなところから?と思うローカルなホームセンター前から乗ってきた。
別に爆買い帰りではない。
日本語のしゃべれるリーダーぽい男性が、地図を片手に「リュウキュウムラハコレデイイデスカ」と言いながら…。
この人たちがガタガタ降りるだろうから、寝過ごす心配もないと、ちょっと安心。

しばらくしてダイビングサービスから、朝、シュノーケリングのガイドに時間がかかって、少し遅れるかもというメッセンジャーが入ったが、ご心配なく、バスは大幅に遅れた…。

「琉球村」に着くと、梅雨空の東京から来た身には、この青い空、強い日差しが爽快。




チャイニーズたちはいそいそと琉球村に吸い込まれていき、そして、私は無事ピックアップしてもらった。
昔、モルディブのヴァドゥーで働いていたイントラさんで、かれこれ20年以上の長きにわたって、お世話になっている。 
そうそう、確か、最初に会ったのは、尾崎豊が亡くなって間もない頃。
沖縄で独立されたあと、この前お世話になったのは2002年?
超ごぶさたなのに、たった1本だけのタイドプールはマンツーでおつきあいいただくことになり、さーせん…。
お店にゆくと3匹のネコが、フレンドリーに出迎えてくれた。
みんな野良出身だそうだが、なかなか高級に見える。
そして、ちゃっちゃと準備を済ませ、海へと出発。
きょうも熱風がガンガン吹いていて、車から見える海は、白波がたっている。
タイドプールはひたすら穏やからしいけれど…。


沖縄そば
時間は12時ちょい前。
また引きがいまいちのようで、先にランチ行っとく?ということになり。
恩納村の有名な「なかむらそば」。


イントラ氏のすすめるまま、アーサそば。

麺にもアーサが練りこんである。
東京の沖縄料理屋より麺の密度が高いし、三枚肉も肉厚。
おいしー。


アポガマインリーフ
13時ちょっと前、獣道みたいなところをとことこ歩いて、木々が途切れると、そこはもうビーチ。
粗いビーチで、フルフットフィン用のブーツじゃ足裏が痛い。
その後は平べったい岩場で、フナムシがササーっとで、きも・いら。
フナムシなんて、何十年ぶりに見ただろ?
慣れないスチールタンクが重い。
そして水に入る。

顔を水につけると、そこここにロウソクギンポがいる。

超浅瀬は明るさで、コンデジの液晶のぞくとわからなくなっちゃう。
そんななかでも、鮮やかに目の前を横切るのが、ルリスズメダイ。

いつだって、不適な面魂。

ほらまたあそこにロウソクがいるよと教えられ…

少し目が慣れてきた。
かと思ったら、キンチャクガニを差し出され…。

そうだ!顕微鏡モードを活用しよう。

活発なので、なかなか撮りきれない…。
と格闘していたら、今度は不明なハゼ。
見たことないけど、別になんの変哲もないハゼじゃん、と素人の浅はかさ。
が、イントラ氏激写、私にも撮れるように、ハゼを追い込んでくれようとするんだけど、これが素早くて、決してピンがあわない。
その執着ぶりから、そうとう珍しいらしい。

あとから聞いたところによると、たぶんボウズハゼの仲間とか。

ヤエヤマギンポ。


顕微鏡モードでぐいぐいいっても、ひるまない。


どんだけ寄っても微動だにしない。

お…おもしろい。おもしろすぎる。
まあ、頭上のデコラなこと。


みつけたらどんどん顕微鏡。






イバラカンザシだって閉じない。


リーフ上はとにかく浅く。


立ち上がれば…




でも、こんな浅瀬にブレニーワールド全開。
イシガキさん…。




超ちびもいる。



残念ながら、どのイシガキさんも、笑顔はとれなかった…。

カモハラギンポ。お初にお目にかかります…。ものすごく警戒心が強く、これだけ撮るのがやっと。


テンクロスジギンポ。個人的に、ギンポのなかでは、あんまり好かない部類。このへらへら感がいや。


ギンポばっかり見ていると、ときにずりずりコウワンテグリ。


でもまたブレニーワールド。


ロウソクギンポ、出てきてくれない。


でも、アイシャドゥと目の形がなんともいえない。


キカイカエルウオ。なじみがないなぁ…。


出てこないんだけれど、デカっ!って感じだった。


風が強くてさざなみだっているので、鏡のようにはならないけど、このギンポが上空を見上げる姿勢って、なんか萌えポイント。


ロウソクギンポをストーキング。1ダースほど…























ときどきはねるのだけれど、そんなの撮れない。
動画でスタンバイすれば、飛んでくれない。





そして、ミニミニウミウシ、これが手ごわく、ちゃんと映らないけれど、泡マクロ全開。


TGシリーズのキラキラモードでファンタジーな写真をと言われても、かんじんなウミウシがボケボケ。


外洋からどんどん冷たい潮が入ってくるのが心地よい。
ずいぶん観察していたけれど、どのくらい時間たったんだろ?と思って時計を見たら15時すぎ。
やばい、もう2時間もたっている。
名残惜しいけれど、そろそろ帰らないと。

足首までも水深のない浅瀬を歩いてビーチへ戻ろうとすると、ルリスズメのこどもたちが、浅い水溜りで元気よく泳いでいた。

たぶん熱いお風呂みたいな感じだけれど、元気なもんだ。
そして、水がなくなると、またまたフナムシササーっ。
タイドプールで唯一いやなのが、フナムシだ。


高速バスで那覇へ
ショップに戻って小一時間、強烈な日差しで器材はだいたい乾いた。
夕方の路線バスは、渋滞で何時間かかるかわからないとのことで、帰りは石川インターまで送ってもらい、高速バスで那覇に戻る。

旭橋のバスターミナルで降りて、ゆいれーるで県庁前までは一駅。
旭橋といえば、ジャッキーに行ってステーキ食べたい…。
でも、そんな時間はない。
当初の想定では、17時頃までに帰ってきて、お土産仕入れて帰るはずだったのが、もう18時をまわっている。
荷物を預けてあったロコアナハに戻って、器材をスーツケースに押し込んだら、さあ、帰ろう。

それでもゆいれーるに乗る前に、パレットくもじにあるブルーシールで、紅いも&ウベのダブル。
沖縄にきたら、やっぱり欠かせない。
ソフトクリームにはじまりブルーシールで終わる、だ。


羽田ゆき最終便 ANA478 那覇2040 羽田2300
沖縄最後の晩餐は、空港食堂で定食とオリオンビールか、A&Wか。
ゆいれーるの中では、そればかり考えていた。
どちらも19時45分がラストオーダー。
ゆいれーるが空港に着いたのが19時35分。
どっちに走るか最後まで迷うが、空港食堂は到着階のすみっこなので、楽して出発階にあるA&Wにした。
ビアはビアでもルートビアが飲みたい。
店内は、もう閉店準備のお掃除モード。

オリオンビールにはじまり、ルートビアに終わる…。

でも、ブルーシールが効いていて、く…苦しい。
スイーツは食後だったら別腹になるのに、食前だとそうはいかないのが残念!?
それでもよせばいいのに、ルートビア、おかわり!
うー、おなかいっぱいでつらい。
オリオンにも未練があるが、これ以上飲んだら、絶対、気分が悪くなる。
口直しにさんぴん茶を買っていると、ANAから遅延のアナウンス。
23時台の到着なのに困るなぁ…。
売店のおねえさんが、「飛行機が全部遅れてるよー」と話している。
全部遅れてるなんて、ANA、ダメじゃんと思うと同時に、iPhoneに遅延メールも届いた。
もうチェックインも終わって、出発時間というときに遅延メールを送ってくるANAもなんだかな、と思いつつ。
結局20分の遅延。
それでも滞沖時間24時間にも満たず、那覇を飛び立った。
帰りもガラガラ。
3席並び、横になって仮眠。

羽田に着くと、梅雨明け爽快な那覇とはうってかわって、びちゃびちゃ降ってるわ、どうやって帰ろうかで、いっきょに現実に引き戻される。
荷物をピックアップしたら、もう、モノレールも京急品川ゆきも終電を残すのみ。
仕方がないので、京急品川から山手線を乗り継ぐことにした。

羽田からの京急の終電はがらがら。
8両編成が無駄なくらい、1車両に2~3人しか乗っていない。
駅からタクシー覚悟でいたが、八ツ山橋あたりまでくると、だいぶ小ぶりになっていた。
品川で山手線ホームに下りると、すぐに来たのは、むなしい大崎どまり。
結局、池袋ゆきも終電。
最終便のリスクを思い知った気がした。
家にたどりついたら午前1時近く。
それでもめげずに、器材の潮抜きには着手しておく。
かなり疲れたけれど、イノーの子たちに癒されて、なんだか命の洗濯になった1日。


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