折々のうま-当たらぬでもなし

裏金じゃないよ、脱税だよ。

「原発の仕組みは蒸気機関車」

2013年11月08日 05時54分41秒 | 東日本大震災
原発に頼らなくても日本は成長できる――エネルギー大転換の経済学
(DIAMOND online)

少数精鋭の読者諸兄には食傷気味だろうが、
「原発は原子力で動く悪魔の蒸気機関車」論は、識者の常識となっている。
本著は環境論の本ではないので触れていないが、深刻なのが「熱汚染」の問題だ。
炉の形式、年式にもよるが、一般の火力発電の熱効率が47%前後であるのに対し、
21世紀初頭の原子力発電は30%前後に過ぎない。

地球温暖化という観点から言えば、温暖効果ガスが地球の熱を逃げにくくするという、
言わば「間接的」な影響であるのに対し、原発は火力の3分の2の熱効率しかなく、
7割以上を「直接」放出していることが問題である。
断熱材とたき火のどちらが熱くなりやすいのかという話だ。

私は反原発ファシズムには与(くみ)しないので、
変電所規模の小規模原発の可能性についても承知しており、
「瞬間」冷却さえ実用化すれば、有望な選択肢になりうると考えていた。

しかし、私は東日本大震災による福島の惨状を目の当たりにし、
人間の技術の作り上げた技術の過信・盲信を悔い、
最終処分方法がないという厳粛な現実に目を背け続けてきた自分に対する
怒りがこみ上げてきたのである。

私はもう誰のせいにもしない。
原発はクリーンでもエコでも経済的合理性もない。
私にとっての反原発は大げさに言えばキリスト教における
パウロの回心に匹敵する。
過ちを改むるに憚ることなかれ、である。



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