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社労士受験支援塾(三好塾)

社会保険労務士受験に役立つ情報をお伝えしたいと思っています。

労働相談事件簿(10)外国人の年次有給休暇

2006-09-30 02:57:49 | 労働相談事件簿
労働相談事件簿(担当:社労士久) 外国人の年次有給休暇

外国人の相談も結構あります。今回はアメリカ人Aの年次有給休暇の相談(質問)。
Aは日本語がまだ堪能でないので正確ではないかもしれませんが、要は、英語教室Bで5年半も働いているのに年次有給休暇(例によって以下「年休」と言う)の付与日数が18日もない。Bでは10日だと言う。Aは勤務記録を一部しか持参しないため、前年度の「全労働日の8割以上勤務」が明らかにならない。
データを持って通訳を連れて再度相談に来ることになっているが、実はこのA以前にも年休で監督署に「申告」し、賃金不払を勝ち取っている。
今回はどうなるのか? 私は、アメリカ人の権利意識がどのようなものか実際に聞けるのでAの相談に興味を持っているのであります。


労働相談事件簿(9)賃金不払

2006-09-23 02:06:42 | 労働相談事件簿
労働相談事件簿(担当:社労士久) 賃金不払

最近続けて、この4月に高校を卒業し就職したばかりの人から「賃金不払」の相談を受けた。
Aは、B社にアルバイトから引き続き勤め始め“一身上の都合”で6月末に退職することになったが、退職日直前の賃金が不払いになっているとのこと。「自分では何もわからない」ので相談に来たとのこと。自分でB社に行って請求して来るようアドバイス。
Cは、地方からD店に就職し、勤務態度を窘められ、「来なくていい」と言われ、2か月間わけのわからない賃金控除があり直前の賃金も不払いになっている。あわせて解雇予告手当も支払われていないという相談。こちらは、遠方なので文書で請求するようアドバイス。
AとCに共通なのは、いずれも親が怒り、親が相談をリードしている。いずれも気が弱いのだそうだ。
私は、いずれも当然のことでしょうが、本人がきっぱりと意思表示するよう意見している。
今までにも、妻にリードされて相談に来る夫が結構いて、やはり夫は気が弱いと言う。
ジコチューが多いのに(多いから)、肝心なとき自分がどうしたらいいのかよくわからない人が増えているのでしょうか?

労働相談事件簿(8)割増賃金

2006-09-22 01:47:46 | 労働相談事件簿
労働相談事件簿(担当:H生) 時間外労働割増

こういう相談(質問)があった。「所定労働時間が拘束20時から5時までうち休憩が1時間(24時から1時までの間)の8時間の人がその後も労働を続け、9時に終業した。この場合の割増は?」と聞かれた。

まさに労働相談のポイント17の事例なのである。

(例によって変形労働時間制でないことが前提であるが)「労働時間8時間超えの5時から9時までの4時間に対しては、1.25倍の割増で、深夜時間帯の22時から5時までの7時間から休憩の1時間を引いた6時間に対して0.25倍の割増となる」と話すと、いらついて「1.50倍にはならないのですか?もっとわかる人と代わって」と“のたまわる”。確かに、ポイント17でもこの計算はややこしいと解説したので、理解し難いと思うが、このように「他の人と代われ」という相談者(今回は女)ほど嫌味な人間はいない。こちらも腹立たしくなり相談どころでなくなる。

こういう人間を雇う使用者もご苦労なこととご同情申し上げたい。

労働相談事件簿(7)不当解雇?

2006-09-21 01:51:27 | 労働相談事件簿
労働相談事件簿(担当:H生) 不当解雇? 

Aは求人誌を見て、早朝(2時間時給1,000円)のアルバイトを開始した(昼間は別の会社に勤務)。初日はまともに2時間働いたが、2日目は5分遅刻したので10分延長して2時間5分働き、3日目は10分遅刻したところオーナーBから「帰っていいよ」と言われたらしい。4日目はBに「やる気があるなら」と言われていたので出社すると代わりの人がいてタイムカードもなくなっていたとのこと。不当解雇なので解雇予告手当を請求したいと言う。

Aは「解雇」では争う気はなさそうです。争えませんよね。本人もやはり後ろめたい気があるようですし、採用して2日目、3日目と続けて遅刻する人はBも「あてにならない」と言うように、自他共に「解雇はやむを得ない」と思っている“ふし”があるのです。だからこの解雇は不当解雇とは言わないのではないでしょうか(労基法第18条の2の問題)? どうも「不当解雇」を間違って使う人が多い。

問題は、解雇予告手当を支払わなければならないのかどうか(労基法第20条の問題)にあるのではないでしょうか。Aもこちらの方を不当解雇と言っているようだ(あえて言えばこちらは不法解雇だ)。

このBのアルバイトの採用方法がいかにも杜撰な方法なのです。口頭で、期間の定めもないのです。「試用期間」の設定もないのです。人を採用するには、就業規則を定めるとか、労働条件を明示するとか、経営者のモラルが確立していないと余計なトラブルに巻き込まれると言う一例です。

後日、Bは「解雇はしていない」と主張して解雇予告手当の支払を免れました。

労働相談事件簿(6)経歴詐称?

2006-09-20 02:25:38 | 労働相談事件簿
労働相談事件簿(担当:H生) 経歴詐称?

Aは採用内定後に、「結婚している」ことがわかった。また、入社式後、「子供がいる」ことがわかった。Bから「Aの採用を取り消したいが」と聞かれた。

Bは、今は個人情報保護に気を使い、プライべート(?)なことを聞きづらくて「家族」のことを確認しにくいのだとも言う(確かに行政は「採用時の提出書類」は住民票ではなく、住民票記載事項証明書とするよう指導もしている)。また、面接でも聞きづらいとも言う。

私は、「採用後の解雇でしょう。結婚していたこと、子供がいたことを隠していたことを理由に解雇しても負けるでしょう」と答えておきました。




労働相談事件簿(5)年次有給休暇

2006-09-19 02:01:26 | 労働相談事件簿
労働相談事件簿(担当:H生) 年次有給休暇

年次有給休暇が法定されていることを知らずにいて会社からも知らされないため、数年間年休をとれなかったのは、「法律が悪い」と言うのだ。「会社を罰せよ」と言う人がいた。

前にも書いたように、自分の会社には年休がないと誤解している人は結構いる。しかし、普通は説明すると「知らなかった」と言って、今後の糧にする人が多いのだが、なかにはこうして腹を立てる人もいる。

権利として行使できるものは、堂々と行使すればいいのだが、弱者であり「会社にはまともに文句は言えない」というのだ。

知らないと損することはほかにも沢山ある。知る努力が自己責任ならば、「知らせろ」というのは他者責任か。「知らせろ」と「罰せよ」と言うだけでは無責任とも言えるのではないでしょうか。


労働相談事件簿(4)賃金不払

2006-09-18 01:40:46 | 労働相談事件簿
労働相談事件簿(担当:H生) ある店長の賃金不払

ある有名店の店長さんがハローワークの求人票に記載されている通り「賃金を支払わない」とパートさんから相談があった。

まず、ハローワークの求人票記載の労働条件について
ハローワークの求人票記載の労働条件が労働契約の内容となるか?
直ぐに「労働契約となる」とは言えないが、あらためて労働契約が明示されない(実は、明示しないのは法違反)限りそれが労働契約になると解されている。

そこで、実際に働いた時間に時間給をかけて計算し不足額の支払いを求めるようアドバイス。相談者は計算して本社(ここがミソ)に請求したところ、直ぐに店長名で「ミスでした。請求通り支払いします」との返事。あまりに単純で変な表現ですが、“さわやかな感じ”すらした一件でした。



労働相談事件簿(3)うつ病だけでも解雇は難しい

2006-09-17 01:39:05 | 労働相談事件簿
労働相談事件簿 うつ病だけでも解雇は難しい

「うつ病で通院している、薬を服用している」だけでは、会社を解雇されることはない。

遅刻・早退が続く、事務ミスを繰り返す、欠勤が多くなる、取引先から苦情が来る等勤務に支障が生じてくると解雇されることになる。

但し、うつ病の人は、常に寝不足であったり、人と話すのが辛かったり、精神が集中しないのだから仕事をするうえでかなりのハンデを負う(本当は言葉では言い表せない苦しみを負う)。
また、うつ病の人は、発症するまでにいじめにあったり、残業が続いたり、過酷な労働環境に耐えられない状況が続いていることが多く、既に職場に適応していないのだから「勤務に支障がある」とされやすいので、やはり事は単純ではない。

最近“不当待遇”でうつ病になった人の労災が認定されたが、画期的なことです。

労働相談事件簿(2)不倫で懲戒解雇?

2006-09-16 01:38:21 | 労働相談事件簿
労働相談事件簿(担当:H生) 不倫だけでは懲戒解雇は難しい

職場内で不倫をした労働者の懲戒解雇についての裁判例をみると、不倫は私生活上の問題であり、それが会社の業務、会社の体面・信用等にどのような影響を与えたか、会社がどのような損害を受けたかという点が判断の分かれ目になるようです。

一昨日聞いたある会社の社員の不倫(相手は職場外。事例は込み入っているのですが、詳細は書けません)についても、労働基準監督署長が認定する解雇予告除外の認定はもとより、懲戒解雇自体が難しいようです(会社は社員の無責任な態度に憤慨し退職金を減らしたいようです)。

私生活上の非行を理由とする懲戒解雇は「慎重な判断を要する」という一例です。


労働相談事件簿(1)採用内定取消

2006-09-15 01:26:05 | 労働相談事件簿
労働相談事件(担当:H生) 採用内定取消

今回は採用が内定していたAさんが内定を取り消けされた事件です。
事件は、AさんがB社の社員募集に応募。面接の後採用が内定、後日正式に採用手続をすることになっていたのですが、採用手続前に、B社が内定を取り消してきたことから始まりました。

採用は労働基準法では特に規定されておらず、労働基準監督署が立ち入る問題ではないのです。しかし、現在は労働局が労働紛争を裁判の前に労使が自主的に解決することを支援する「助言」とか「あっせん」の制度があります。

採用の内定を取り消されたAさんは、この「あっせん」を利用することにして、B社に補償金の支払を請求したのです。B社はミスを認めて補償金の一部を支払い、和解を求めてきたというのが事件の“概略”です。

採用は使用者の裁量により自由にできますが、一旦決めた採用の内定を取り消しすると「解雇並み」の補償を求められることがあるという一例です。