ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

S.W.A.T(クラーク・ジョンソン監督)

2007-12-31 | Weblog
ストーリー ;人質立てこもり事件にロスアンゼルス市警の特殊警察部隊が出動。人質をたてに犯人たちと警察との銃撃戦が続く中、ジョンソンとストリートの二人は本部の指示を無視して突入し、市民の一人に傷をおわせてしまう‥。
出演;サミュエル・L・ジャクソン 、コリン・ファレル、ミシェル・ロドリゲス
コメント;ロスアンゼルスの特殊警察部隊(Special Weapons And Tactics)の6人の小隊を描く。アクション物としては、「人を殺す舞台ではなく人の命を救う組織だ」という主張が貫かれており、この前提にたったストーリー展開。地味なストーリーではあるが、相手がどこにいるのかもわからない犯罪から、国際指名手配犯人を刑務所に届けるまでのストーリーというのが面白い。この筋立てだと今度は刑務所内部の刑務官を主人公にしても閉鎖的アクション映画は作成できるとは思うけれども。ロスアンゼルス市警(LAPD)のこうしたポリシーはシークレット・サービスやFBIの捜査官にも有用なので研修には参加希望者が多いらしい。実体としては、約60人の警官と7人の管理職が組織を運営しているらしいが、処理事件は立てこもり事件が焼く80件と50件の凶悪事件が年間発生するというので、相当な激務ではある。ただしこの映画の眼目は、現場と管理の対立という観点からするときわめて興味深い。判断ミスでSWATから武器保管所へ「左遷」されたのがストリート(コリン・ファレル)だが、上司のホンドー巡査部長(サミュエル・L・ジャクソン)も左遷から現場へ帰ってくる。こうした憂き目にあう人間は数多いが、「正義感」と「やりがい」を求める世代と、マスコミ対策と組織を重視する管理職とでは当然立場が違うので、こうした対立は多いはず。これは警察だけでなく会社組織でも同様かもしれない。一種のアクション映画ではあるけれども、冒頭から「命令無視」か「現場の判断重視」かという究極の選択を迫られる場面がでてくるが、これは微妙な問題。日本の「踊る大捜査線」では「現場重視」ということになるが、それでも現実的にはそうはいかない。巡査部長が他の5人を組織化していることは間違いないわけだし、警部と警部補、巡査部長、巡査という組織の前に「現場の判断」を重視しすぎると、おそらく統制がきかなくなる。日本にも特殊部隊はあるが略称はSAT。「踊る大捜査線」ではなんと本部の指示を無視した特殊捜査部隊が自分の判断で動いてしまったが、現実的には考えられない。
ドミニカ共和国出身のミシェル・ロドリゲスの健康的な動きが画面では心地よい。コリン・ファレルの苦渋に満ちた表情も今後のさらなる大活躍を予感させる。個人的には非常に楽しめた作品だが、それは上記のとおりアクションとしてより一種のビジネスパーソン物語として最高クラスのストーリーということで。銃撃戦自体は今のところ、「フェイス・オフ」以上の場面にはまだお目にかかっていない。

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