ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

ハンナ(ジョー・ライト監督)

2012-05-02 | Weblog
キャスト:シアーシャ・ローナン、エリック・バナ、ケイト・ブランシェット、トム・ホランダー、オリヴィア・ウィリアムズ、ジェイソン・フレミング、マルティン・ヴィトケ
ストーリー:金髪の少女ハンナは「父」からサバイバルや語学の授業を受けつつ、電気製品がまったくないフィンランドの木製の小屋で暮らす。ある日、「外」にでむいたハンナは、モロッコのCIA支部に監禁される‥
コメント:アクション映画ではあるが、フィンランド、モロッコ、スペイン、ドイツとロケーションを変えていくロードムービーでもある。アメリカで制作されたのに画面は異国風だ。撮影はドイツ、フィンランド、モロッコでおこなわれたというが、アクションシーン1つにしても空気や光の色がハリウッドのほかの映画とはぜんぜん違う。ベルリンの住宅街も通常のハリウッド映画で使用されるようなロケーションとは異なり生活の匂いがする。ヴィム・ベンダースなどドイツ出身の監督はやはり空気の質感が違うが、その理由はこのアクション映画をみるとなんだかよくわかる。自動車のシーンでは「風」がうまく表現されており、アクション映画は「風」の表現で良し悪しが決まるという気がした。ダニー・ボイル監督の「28日後‥」でも意味なく英国郊外の風景の「風」をキリアン・マーフィの「手」が演出していたが、この映画では主役のシアーシャ・ローナンの「髪の毛」が風の演出をしている。
 俳優では不気味な元CIAエージェント役のトム・ホランダーが圧巻。身長は165センチと欧米人にしては低いが、その身長の低さが役柄にマッチ。「パイレーツ・オブ・カリビアン」でもベケット卿の役がはまっていたが、エリック・バナやケイト・ブランシェットに勝るとも劣らないキャラの立ち具合。「何かとてつもない手ごわい敵」というのもアクション映画では必要不可避だが、予算がたくさんあれば「ロード・イブ・ザ・リング」のように悪の大群を画面に映し出すことは可能。ただそうでなければ「レオン」のゲイリー・オールドマンや「ダイ・ハード」のアラン・リックマンのような個性豊かな悪役を画面に出すにかぎる。この映画ではトム・ホランダーがその重責を担い、十分にその役割を果たしている。


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