ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

フレディ対ジェイソン(ロニー・ユー)

2007-11-23 | Weblog
ストーリー;エルム街ではフレディの名前も忘れされ、悪夢をみた子どもたちは病院に隔離されていた。危機感を覚えたフレディはジェイソンを使ってエルム街に恐怖心を巻き起こし、復活を果たそうとするが‥
出演 ;ロバート・イングランド ケン・カージンガー モニカ・キーナ
「エルム街の悪夢」が公開されたのは1984年。現在より20年前なので、当時のファンは現在30代以上だと思う。ジョニー・デップも殺され役で出演しており、監督のウェス・クレイブンはその後、「スクリーム」シリーズでワンパターンなホラー映画を風刺した。もちろんこのシリーズは見たのだが、一番面白かったのが「エルム街の悪夢4ドリームマスター」だった。意外な画面の切り替えが、恐怖を呼び起こし、あざといといえばあざといのだが、ホラー映画のレベルを格段に引き上げた。「13日の金曜日」の第1作は1980年。現在より24年前でこのシリーズのファンもおそらく35歳以上ということになるだろう。第1 作では実はフレディは登場せず、その母親が殺人鬼の役を演じており、さらにはケビン・ベーコンがベッドで殺害される役で出演していた。フレディが出演するのはその第2弾からであったと記憶する。
 さてこの映画では80年代の二大スターが共演しているわけだが、現在の10代・20代のファンを掘り起こすためか、やや最初は説明(しかもかなり大雑把な)的なシーンがある。ただし実際にはもっと複雑な過去をフレディは背負っており、真のファンならば「えー」と抗議の声をあげるだろう。そもそもありえないシーンの切り替えしと「そこまで追いかけるのか」という執拗さがウリなのだが、この映画では案外「淡白」な恐怖シーンだ。フレディもとにかくパート13ぐらいまではつきあった記憶があるが、とにかく何回もやっつけられている。一度は東京の暴走族とも戦ったはずだが‥。はるばるアメリカから日本まで来てくれたホラーヒーローなのだが、この映画では「地の利」が説かれたりもする。おかしい。
 一応お膳だてはそろっており、精神病院に入院する過去の被害者、野原でドラッグやダンスといった光景もあり、うまくシナリオを練れば21世紀のホラー映画ができたかもしれない。しかしハリウッドのホラー映画は「リング」もしくは「呪怨」の大ヒットに象徴される和製映画が得意とした湿った画面によるこったストーリー展開が主流になりそうだ。実際のところ「リング」は和製の原作よりも恐怖感をあおるものだったが、あの映画の原点はエルム街シリーズにあるともいえる。この映画では冒頭にいきなりヌードシーンなどがあり、血もドバドバ流れるのでR指定となっている。ただお姉ちゃんたちのほとんど全員は明らかに整形手術によるものであろうし(また実際そうとしか思えない不自然な体つきでもある)、流血シーンも21世紀だというのに「血糊」である。現代には通用しないホラー映画になってしまった。1980年代の総決算として位置づけられ、おそらく2000年代は「呪怨」的な方向で予算をあまりかけない「アンチ・ヒーロー」型ホラー映画の流れになるのかもしれない。そう、「リング」のナオミ・ワッツも結局は恐怖の前に無力をあらわにしていたが、そうした脱力感こそが、ホラー映画のホラー足りうる真骨頂なのだ。キャアキャア騒ぐのがホラー映画というわけではなかろう。

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