金魚に多彩な形や色の品種があるのは、体の設計図にあたる遺伝情報(ゲノム)が倍増する「全ゲノム重複」というまれな現象が、1400万年前の祖先で起きたためだとする研究成果が発表されたそうです(読売新聞オンライン)。全ゲノム重複は、何らかの原因で遺伝子の数が2倍になる現象だそうです。重複した遺伝子は世代を経るにつれて消えるそうですが、変異して新しい形や性質を作る役割を持つと、新遺伝子として子孫に受け継がれ、進化につながると考えられているそうです。脊椎動物の祖先では5億年前のカンブリア紀に2回起こり、多種多様な動物が出現するきっかけになったとされるとのこと。研究では、フナに近い金魚「ワキン」のゲノムを解読。その結果、進化の上では比較的最近の1400万年前に全ゲノム重複が起こり、重複する遺伝子が88%残っていることがわかったそうです。これらの遺伝子が、品種改良で多彩な品種を作り出すことに役立ったとみられるということです。
https://www.yomiuri.co.jp/science/20190714-OYT1T50127/
https://www.yomiuri.co.jp/science/20190714-OYT1T50127/