健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

予防接種の回数と子どもの免疫力

2018-03-21 08:30:25 | 研究
子どもたちが受けるワクチンの接種回数は以前の世代に比べてはるかに増えているが、それによって子どもの免疫力が低下したり、他の感染症にかかりやすくなったりすることはないようだとする米国の研究論文がJAMAに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。現在推奨されている最大16回のワクチン接種を含む予防接種スケジュールと、米国の子どもが受けるワクチンと無関係な感染症や病気の発症率との間の関連性を調査したのは今回の研究が初めてだそうです。今回の研究で、ワクチン接種が原因で免疫系が損なわれ、子どもたちが感染症にかかりやすくなるようなことはないとみられることに。研究では、呼吸器や胃腸の病気やその他のウイルスや細菌の感染症と診断された子ども193人から無作為に抽出したサンプルを、感染症と診断されなかった子ども751人の対照群と比較。子どもの生後2年間におけるワクチン抗原への暴露レベルを調査し、その後の感染症発症との関連を調査。論文によると、この子どものワクチン抗原への総暴露量は、その後の24か月におけるワクチン対象外の感染症発症リスクの上昇とは関連がなかったということです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3166426
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飛べないテントウムシを活用

2018-03-20 08:30:44 | 研究
農作物に付く害虫を駆除する菌を、テントウムシが人間に代わって散布する方法を千葉県立農業大学校が開発したそうです(YOMIURI ONLINE)。同校が商品化した「飛べないテントウムシ」を活用し、菌を付着させて農場に放すことで農家の負担を軽減するとともに、化学合成農薬の使用を減らすことが期待されており、同校は実用化を目指して研究を進めるとのこと。羽を樹脂で固めた「飛べないテントウムシ」の羽に、粘り気のある長芋を使って菌を付着させ、散布する。菌は長芋の中で増殖を繰り返すため、1か月間は効果が持続することが確認されているそうです。この菌は自然界に存在する上、ナスなどの野菜類に付くコナジラミなど限られた害虫を標的にするそうです。テントウムシや作物、人体への影響はないそうです。同校が既に商品化している飛べないテントウムシは、野菜や果物などに付く害虫のアブラムシを食べるのが役目だったが、1匹で二役を担うことになるそうです。同校は今後、実用化に向け、農薬会社などと共同研究を行うとのことです。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20180311-OYT1T50048.html?from=ycont_top_txt
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老兵アリ

2018-03-19 08:30:21 | 研究
シロアリは、余命の短い「老兵アリ」が巣の入り口で天敵の侵入を防ぐ役割を担うという論文がBilogy Lettersに発表されたそうです(YOMIURI ONLINE)。実験には「ヤマトシロアリ」を用いたそうです。このシロアリは、巣作りなどを担う働きアリの一部が孵化後1~3年で脱皮して巣を守る兵隊アリになり、さらに約5年生きるそうです。透明なシャーレの中に厚紙で人工的な巣を作り、脱皮後1か月の「新兵アリ」と脱皮後1年以上の「老兵アリ」を1匹ずつ、働きアリ5匹の計7匹を入れ、天敵のオオハリアリが巣に近づく様子を観察。侵入を防ぐため、巣の入り口を頭部で塞いだ回数は、「老兵アリ」が「新兵アリ」の4倍に。別の実験では、女王アリがいる巣の中心部に「新兵アリ」が集中し、「近衛兵」のような役割を果たしていることも明らかに。老兵と新兵で、攻撃に対する防御力に差はないそうで、年長者がリスクの高い仕事を引き受け、若いシロアリの命の損失を減らすことで、巣の繁栄に貢献する分業システムがとられているということです。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20180310-OYT1T50050.html?from=ycont_top_txt
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「高分子ミセル」を用いた医療

2018-03-18 08:30:57 | 研究
100ナノ・メートル(1万分の1ミリ・メートル)以下の超小型カプセル「高分子ミセル」を用いた医療についての講演があったそうです(YOMIURI ONLINE)。高分子ミセルに抗がん剤を入れて病巣へ送り込み、がん細胞を狙い撃ちにする治療法の研究などを紹介。膵臓がんなどを対象に臨床試験が進んでいるそうです。体内で病気などの異常を自動的に感知、治療できる超小型カプセルの実現を目指すとのこと。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20180310-OYT1T50106.html
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「チョコで若返り」は・・・・・

2018-03-17 08:30:53 | 研究
高カカオチョコレートが脳機能の若返りに効果がある可能性を報告した国の研究プロジェクトについて、内閣府の有識者会議は、データが不十分な予備実験の結果だとして、「発表するのは適切でなかった」との検証結果をまとめたそうです(YOMIURI ONLINE)。一方、研究の方向性は適当と認め、データを増やすため追試するよう求めたそうです。このプロジェクトは、国の大型研究支援事業「革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)」の16プログラムの一つで、脳関連研究の一環として行われたものだそうです。検証では、研究内容について、〈1〉チョコを食べていない被験者との比較がない〈2〉被験者の数が少なく実験期間も短い――などの問題点を指摘。発表にあたり、研究の統括者が内容をしっかり管理するとともに、内閣府のチェック体制も必要だとしたそうです。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20180308-OYT1T50057.html
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オルニチン3倍の酒

2018-03-16 08:30:32 | 研究
シジミに多く含まれ、二日酔い対策や疲労回復に効くとされるアミノ酸の一種「オルニチン」が、通常の3倍含まれる日本酒が開発されたそうです(YOMIURI ONLINE)。この日本酒1合で、シジミ約50個分に相当するそうです。2013年、酵母を選抜する研究をしていたところ、オルニチンを13倍含むものを発見。製造試験を経て、酒造が昨秋、商品化。日本酒になる段階でオルニチンは減少したが、製造法などについて県と特許を取得。日本酒は機能性表示食品制度の対象外で、「肝臓に効く」などとPRできないそうですが、オルニチン特有の苦みはなく、飲みやすいそうです。ちなみにアルコール度数は15度とのこと。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20180308-OYT1T50083.html
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自閉スペクトラム症の治験

2018-03-15 08:30:45 | 研究
対人関係を築きにくい自閉スペクトラム症について、鼻にスプレーするだけでコミュニケーション能力の改善を図る新薬の臨床試験(治験)が始まったそうです(YOMIURI ONLINE)。中心症状であるコミュニケーション不全自体にアプローチする薬は初めてだそうで、5年程度での製品化を目指すとのこと。自閉スペクトラム症に対してはこれまで、障害に伴う不安やうつ、興奮など二次的な症状に対応する薬が用いられてきたそうです。「幸せホルモン」と呼ばれ、女性に多いオキシトシンに注目し、脳に作用し、協調性を高めるなどとする報告をふまえて研究を重ね、鼻から吸収させるスプレーを企業と共同で開発したそうです。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20180307-OYT1T50011.html
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人への臓器移植用ブタ

2018-03-14 08:30:38 | 研究
人への移植用のブタが作製されたそうです(YOMIURI ONLINE)。動物の臓器や細胞を人に移植する「異種移植」に関する国の指針に基づき、移植用動物を作ったのは初めてだそうで、来年初めには民間企業と共同でブタの供給を始める方針とのこと。異種移植は臓器不足を解消する手段として、ニュージーランドやロシアなどで臓器の機能が人に近いブタから人への移植が200例以上行われているそうですが、国内での実施例はありません。厚生労働省は2016年、移植用動物の作製法などを定めた指針を改定。ブタは隔離した清潔な環境で育て、約40種類のウイルスの検査を行い、人への感染を防ぐなど安全性を確保するよう求めているそうです。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20180305-OYT1T50023.html
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メロンでリステリア菌感染

2018-03-13 08:30:43 | 研究
オーストラリアで、メロンが感染源とみられるリステリア症でこれまでに3人が死亡そうです(AFPBB NEWS)。保健当局は感染リスクが高い人々がカット済みメロンを購入した場合には処分するよう促しているそうです。リステリア菌は様々な食品から検出される細菌で、これを摂取することによって引き起こされるリステリア症は悪寒や発熱、筋肉痛といったインフルエンザに類似した症状を発症。汚染された食品を摂取してから発症するまでには最長で6週間かかる場合もあるそうです。ほとんどの場合はリステリア菌を摂取しても感染症にかかることはないが、高齢者や妊婦、糖尿病やがんなど重い疾患がある人たちには深刻な健康リスクとなるそうです。豪保健当局がリステリア症への警戒を呼び掛けたのは先月だそうですが、以来、少なくとも15人の感染が報告されているそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3166028
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温暖化ガス抑制の経済効果

2018-03-12 08:30:57 | 研究
地球温暖化ガスの排出抑制にかかる費用は、大気汚染によって死亡したり病気になったりする人が減ることで得られる経済的利益で十分に相殺され得るとする研究結果がThe Lancet Planetary Health電子版に発表されたそうです(AFPBB NEWS)。研究では、2020~2050年に世界の平均気温の上昇を産業革命前と比較して2度未満にするには22兆1000億~41兆6000億ドル(約2340兆~4400兆円)、1.5度未満にするには39兆7000億~56兆1000億ドル(約4200兆~5930兆円)の費用がかかると推計。また同期間の大気汚染による死者は前者の目標を達成できた場合は21~27%抑制されて約1億人に、後者の目標を達成できた場合は28~32%抑制されて約9000万人になると推計。コンピューターモデルを使用し、今後予想される地球温暖化ガスの排気量、さまざまなシナリオでの地球温暖化ガスの抑制費用、大気汚染を原因とする死者数を試算。どのような気候変動緩和策を取るかによるそうですが、世界全体で見ると大気汚染の抑制によって節約される保健コストは気候変動緩和にかかる費用の1.4~2.5倍になるとみられるとしているとのこと。大気汚染を原因とする保健コストには治療費、患者の世話にかかる費用、生産性の損失額などが含まれるそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3165968
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