様々な細胞に変えられる人のES細胞(胚性幹細胞)やiPS細胞(人工多能性幹細胞)から、構造や動きが本物に近いミニ小腸を作製できたという論文が、臨床研究学会誌に発表されたそうです(YOMIURI ONLINE)。小腸は食べ物を消化・吸収しながら、大腸へ送り出しています。構造は複雑で培養は難しいとされており、組織の一部を平面に作った例はあるが、立体に再現したのは初めてだそうです。培養液の中に、細胞が集まりやすい特殊なプレートを敷いてES細胞を3種類のたんぱく質を加えて培養。約2か月後、1~2センチ程度の袋状の組織に成長し、自然にプレートから離れて培養液に浮かんだそうです。この組織を調べると、消化液を分泌し、栄養を吸収する組織や筋肉、神経が確認できたそうです。食べ物を送る「蠕動運動」のような動きも繰り返し、便秘薬や下痢止めの薬にも反応したそうです。クローン病など腸の難病の原因解明や新薬開発などへの利用が期待されるそうです。
http://www.yomiuri.co.jp/science/20170112-OYT1T50169.html?from=ycont_top_txt
http://www.yomiuri.co.jp/science/20170112-OYT1T50169.html?from=ycont_top_txt