健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

遺伝子導入による心筋梗塞の治療

2012-08-30 08:30:35 | 研究
心筋梗塞になると心臓では、拍動する心筋細胞が失われ、拍動しない繊維芽細胞に置き換わってしまいます。これが、心臓の収縮機能を低下あるいは失わせ、心不全に至る大きな原因となります。細胞に遺伝子を導入して別の細胞に変える「ダイレクト・リプログラミング」技術を使い、心筋誘導遺伝子と呼ばれる3種類の遺伝子を、心筋梗塞のマウスに導入したところ、病巣部にある繊維芽細胞を、心筋細胞に変えることに成功したと発表がありました(YOMIURI ONLINE)。生体内で行うこの方法は、もともと心臓にある細胞を心筋細胞にするため、移植の手間が省けるなど利点があります。しかし一方で、心筋細胞への変換効率は現在のところ1%未満にとどまっているということで、さらに効率を高める研究が必要ということです。心筋梗塞の新たな治療法につながる成果です。
Comment    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 体内時計 | TOP | 妊婦の血液でダウン症診断 »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | 研究