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豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

誕生日遅い児童をADHDと過剰診断する傾向

2018-12-10 08:30:03 | 研究
クラスで誕生日が最も遅い子どもは、誕生日が早い子どもと比べて注意欠陥多動性障害(ADHD)と診断されやすい傾向にあるとする研究論文がNew England Journal of Medicineに掲載され、ADHDの過剰診断をめぐる議論が再燃しているそうです(AFPBB NEWS)。ADHDの診断をめぐる問題は、特に米国で白熱した議論を呼んでいるそうです。同国では2016年、2~17歳の子どもの5%がADHD治療薬を処方されたそうです。その影響を一番受けているのは、誕生日が最も遅い子どもで、2007~2012年に、ADHDと診断された2~5歳の子どもは50%増加したそうです。今回の研究では、9月1日までに少なくとも5歳になった子どもは、その年の9月に始まる小学校に入学しなければならないという厳しい年齢制限が課されている州で、4~7歳の子ども約40万人を対象に、8月生まれと9月生まれを比較。こうした州の学校のクラスでは、9月生まれが最年長で、8月生まれが最年少に。その結果、ADHDと診断される割合について、8月生まれは9月生まれよりも34%高いことを発見。一方、就学義務年齢を定めていない州では、顕著な違いは見られなかったそうです。今回の研究は、米国をはじめとする国々で、これまでに行われてきた類似の研究結果を裏付けているそうです。注意散漫だと最初に指摘するのは教師であることが多いが、誕生日が遅い子どもは、単に発達が遅いせいで、集中力や注意力が欠如し、ADHDに似た症状を示すことがあるそうです。ADHDに関する完璧な客観テストというものは存在せず、診断は主観的な分析に基づくため、教師の意見が重視されることになっているそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3200067?cx_part=search
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