健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

高齢社会に関する見通し

2012-06-06 08:30:24 | 研究
超高齢社会にある日本。今後の日本における高齢者社会に関して面白い論評を見つけましたので紹介します。それは『高齢社会に関する「三つの勘違い」』というものです。これは国際医療福祉大学大学院教授の高橋泰氏によるものです。

「三つの勘違い」とは、以下の通りです。

1.今後数十年に、日本中で高齢者が増え続ける
 ⇒ 「高齢化率の上昇=高齢者数の増加」と思い込んでいると、勘違いが生じる。65歳以上の高齢者数は、2015年を過ぎるとほとんど増えなくなり、2030年過ぎには75歳以上の後期高齢者が減り始める。一方、「0歳から64歳」は2005年頃から急速に減少し始め、その傾向は今後数十年続く。つまり、「高齢化率」の分母が減少するため、分子は大きくならなくても、高齢化率は上昇する。「支える世代はずっと減少していく。支える人にいかに負担をかけない老い方・死に方をするかが、重要になってくる。その意識転換をしないと社会がもたない」。

2.高齢化が過疎地を中心に進展
 ⇒ 2005年頃から都市部の高齢化のスピードが加速。2010年から2025年までの15年間で、全国で700万人の後期高齢者が増加するが、その増加分の約55%が、日本の国土面積のわずか2%にすぎない首都圏、大阪圏、名古屋圏に集中。

3.高齢化は全国共通の問題
 ⇒ 全国共通ではなく、地域別に考える必要がある。2010年から2030年までの間に、75歳以上の後期高齢者は、埼玉:2.15倍、千葉:2.03倍、神奈川:1.93倍などに倍増するのに対し、島根:1.18倍、山形:1.2倍、秋田:1.22倍などは1倍強にとどまる。

確かにその通りかもしれません。非常に参考になります。
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