腸管からコレステロールを吸収するタンパク質の吸収特性と、その働きを阻害するポリフェノールが明らかになったそうです(財経新聞)。高コレステロール血症は、動脈硬化をはじめとする様々な疾患を引き起こすため、その予防は多くの先進国にとって重要な課題となっているのは言うまでもありません。しかし、これまで腸管からコレステロールが吸収される仕組みについてはほとんど明らかになっていませんでした。今回の研究では、ヒトの腸管上皮のモデル細胞を用いて、コレステロールを吸収する際の時間依存性や濃度依存的な輸送活性などを解明し、ポリフェノールの一種でリンゴ、玉ねぎ、シソなどに含まれるルテオリンとケルセチンが、コレステロール吸収やコレステロール輸送を阻害することを発見したというもの。高コレステロール血症の予防に繋がると期待されるものだそうです。
先日、あのソーシャルゲーム大手のディー・エヌ・エー(DeNA)が、個人向けの遺伝子検査サービスを7月下旬に始めると発表したという報道がありました(YOMIURI ONLINE)。経営多角化の一環で、健康事業参入の第1弾となるそうです。利用者は自宅に検査キットを取り寄せ、唾液を採取して送り返せば、数週間で生活習慣病やがんのかかりやすさを示した検査結果が届けられるそうです。検査項目数が異なる複数のサービスを用意し、料金は1万円前後~数万円を想定しているとも。さて・・・・・。どうでしょう。
大腸がんの患者が増えているというのはよく聞きますね。先日、大腸がんの治療や予防の新しい手がかりになる成果が発見されたと報道がありました(サイエンスポータル)。炎症が起きた時に、大腸組織に浸潤してくる免疫細胞の一種(マスト細胞)が生理活性物質のプロスタグランジンD2(PGD2)をつくり、このPGD2が腸炎の重症化やそれに続く大腸がんの発症を強く抑えることをマウスで発見したというもの。薬の投与でPGD2の働きを刺激すれば、大腸炎の症状が改善されて、大腸がんの発症が抑えられることもマウス実験で確認されたそうです。早く薬が開発されることを期待したいですね。
生きたマウスの全身の細胞で、DNAのメチル化を可視化することに成功したというニュースが先日報道されていました(日刊工業新聞)。DNAメチル化のin vivoイメージングが可能となったということですね。DNAのメチル化は「エピジェネティクス」の1つで、メチル化の制御異常はがんなどの疾患にも関与することが明らかにされていますが、これまでメチル化の状況は静止z画像でしか捉えることができませんでした。これに限らず、多くの生体現象は、静止画像でしか捉えることができません。そこで、メチル化DNAを認識する遺伝子、MBD1に赤色蛍光たんぱく質を融合した蛍光プローブを作製し、この遺伝子を全身で発現することが知られている遺伝子ROSA26にノックインして、全身がプローブ発現するマウスを開発したというもの。ライブセルイメージング技術を取り入れると可視化できたというのです。このマウスは「メチロー」と名付けられたそうです。
先日、「ILEI」と呼ばれるたんぱく質にアルツハイマー病の発症を抑制する効果があることが発見されたそうです(毎日新聞)。アルツハイマー病患者の脳は、たんぱく質「アミロイドベータ(Aβ)」が蓄積し、記憶障害などを引き起こすとされる。このため、Aβが作られる原因となる酵素の働きを阻害する治療法が研究されていたそうです。しかし、この治療法では皮膚がんの発症など重い副作用が出ることが課題だったそうです。そこで、Aβの生成に関係する複数のたんぱく質を調査し、アルツハイマー病の人は健康な人に比べ、脳内のILEIが半減していることを発見したそうです。また、アルツハイマー病になりやすいよう遺伝子操作したマウスの脳内でILEIの量を強制的に増やし、迷路を走らせて実験したところ、記憶障害をほとんど起こさず、正常なマウスと同じ約60%の正答率となることが判明したというもの。副作用も起きなかったそうです。これまで治療薬を開発する際は副作用が最大の壁だったそうです。副作用のない新たな治療薬の開発につながる研究成果だそうです。
言葉や記号に比べて、顔を予測する時の方が素早くおこなっていることが明らかになったそうです(財経新聞)。人間には、行動を迅速かつ適切におこなうために、物事を予期する能力が備わっていると言われているそうです。知覚刺激が与えらた際にその刺激を受け取る数秒前からの脳波を調べたものをSPN(刺激先行陰性電位)と呼んでおり、SPNは右半球優位性を持っているが、例外も確認されていたため、詳細な研究が求められいたそうです。今回の研究では、被験者30名に対して、顔・言語・記号という3つの視覚刺激を与え、脳活動やSPNの右半球優位性について調べたそうです。すると、言語や記号と比べて顔が出現する際は情報処理が早く、1秒以上も前から脳活動を開始していることが明らかとなったというもの。また、「めずらしいもの」を見つける注意システムでは右半球優位性があり、顔や言語には相手の「やる気」を操作する機能が備わっていることが分かったそうです。色々なことが分かっていきますね。
悪性度が高く有効な治療薬もない「スキルス胃がん」は特定の遺伝子変異が一因で起きることが明らかにされたそうです(MSN産経ニュース)。スキルス胃がんは、日本で年間約5万人が死亡する胃がんの中で最も悪性度が高いものだそうです。胃の粘膜の下を広がっていくことが多く、早期発見が困難な上、進行が極めて速く、転移しやすいそうです。研究ではスキルス胃がん87症例のがん細胞を遺伝子解析し、22症例で細胞の運動や増殖を制御する遺伝子の変異を確認。変異遺伝子はスキルス胃がんの発生原因として働いており、この機能を阻害すると、がん細胞の増殖が大幅に低下することも確認したそうです。変異遺伝子の働きを抑えることで治療薬の開発につながると期待されるそうです。
乳がんリスクを高めることが知られている遺伝子「BRCA2」の異常が、喫煙者の肺がん発症リスクを2倍近く高めるとした研究論文が、ネイチャー・ジェネティクス(Nature Genetics)で発表されたそうです(AFPBB NEWS)。4件の研究論文をメタ分析した結果、生涯に肺がんを発症する割合は、喫煙者人口全体では13%であるのに対し、BRCA2という遺伝子に特定の異常が存在する喫煙者では全体の約25%に達することが分かったそうです。分析では、肺がん患者1万1348人のDNAを、患者でない1万5861人のDNAと比較。英がん研究所(Institute of Cancer Research、ICR)は声明を発表し、「乳がん、卵巣がんなどのがんリスクを高めることが知られているBRCA2の遺伝子異常と肺がんとの関連性は、肺がんの最も多くみられる亜型の扁平上皮がんの患者で特に強い」と。肺がんリスクについては、別の遺伝子との関連性が以前より指摘されていたそうですが、BRCA2に関してはこれまで知られていなかったそうです。全人口の約2%が保有するこの異常変異だが、肺がんとの遺伝的な関連性については、これまで報告されている中で最も強いそうです。国連世界保健機関(World Health Organization、WHO)の付属機関である国際がん研究機関(International Agency for Research on Cancer、IARC)によると、がん関連死で最も大きな割合を占めているのが肺がんだそうです。2012年には、がんで死亡した人のほぼ5人に1人に相当する159万人が、肺がんで死亡したと推定されているとも。遺伝子の変異ですか・・・・。
重症急性呼吸器症候群(Severe Acute Respiratory Syndrome、SARS)と中東呼吸器症候群(Middle East Respiratory Syndrome、MERS)感染症を引き起こすコロナウイルスに対して効果を持つ可能性のある化合物が特定されたそうです(AFPBB NEWS)。研究では、化合物1万6671種類を調べた。その結果、軽い風邪のような症状を引き起こす、弱い型のコロナウイルスに対して「K22」が効果を持つことを突き止めた。さらに、SARSやMERSなど、より強い株に対しての効果を検証すべく研究を続けているそうです。コロナウイルスは、気道の上部と下部に影響をもたらし、一般的な風邪の約3分の1の原因とされているそうです。2002年に世界的に大流行したSARSは、より強いコロナウイルスの新種の株が原因とされており、コウモリにその起源をたどることができるそうです。一方のMARSウイルスは、2012年に見つかった新しい株で、ラクダが発生源と考えられているそうです。現在点で、SARSとMERSに対する治療法は存在しないそうです。
米国では今年これまでに、はしか患者が288人確認されており、過去20年間で最も多くなっているそうです(AFPBB NEWS)。感染例が増えている背景には、予防接種を受けていない人の増加があるそうです。米疾病対策センター(Centers for Disease Control and Prevention、CDC)の発表によると、1~5月の5か月で報告された症例数としては1994年以来最高で、感染した人のほぼ全員が予防接種を受けていない米国人で、旅行先の外国で感染したそうです。感染した人の多くが、2013年以来はしかが大流行しているフィリピンへ旅行した後に発症しているそうです。感染した人が米国内に持ち帰ったウイルスが予防接種を受けていない人が多いところで広がっているそうです。CDCによると、米国内のはしか患者の90%は予防接種を受けていないか接種状況が不明で、予防接種を受けていない人の85%は「宗教的、哲学的、または個人的理由から」接種を拒否した人たちだとも。世界全体では毎年2000万人がはしかにかかり、うち12万2000人が死亡していると推計されているそうです。