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サプリメント「アルギニン」の効能と副作用

2006-06-10 22:24:26 | 健康と美容

1.アルギニンの特徴 

 「アルギニン」のサプリメント業者の宣伝広告をみると、「体力に満ちあふれたあのころに若返りたい」「ついでに下半身の機能も強化できたら」「血液がサラサラにするには」等々の宣伝文句が目につき、それらの希望がすべて実現するような錯覚におちいります。

 アルギニンは、肝臓で、他のアミノ酸が変化することによってつくられます。そのため、わざわざ食事からとらなくても大丈夫なため、必須アミノ酸(必須アミノ酸は一種類でも欠けると重大な栄養障害を起こす可能性があるほど大切なもので、毎日の食事で絶対にとらなければならない)には分類されていません

 しかし、身体の成長期やストレス、ウィルス感染時などの状態や状況時には十分なアルギニンを摂取する必要があります。つまり、アルギニンは必須アミノ酸となるのです。このような身体状況時には、体内でつくられる量では間に合わないのです。生体が危険な状況にあるときこそ、アルギニンが大切な働きをします。その役割を説明します。

 ①アルギニンは体内のアンモニアを毒性の少ない尿酸に変換させる

 食物でとったタンパク質は、からだのなかで代謝されます。代謝の過程を経て最終的にアンモニアができるのです。このアンモニアはからだの細胞にとってかなりの毒物なのです。また、アデニンやグアニンといった遺伝子の部品が代謝されても、腸内細菌によってアミノ酸からアミノ基を取り除いても、アンモニアがでてくるのです。さらに、恐ろしいのは、アンモニアは血液-脳関門を通過できるため、脳神経細胞に致命的な損害を与えます。生体にとって毒物であるアンモニアを毒性のない尿酸に変換するのがアルギニンなのです。

 ②アルギニンは伝達物質のうちの唯一のガスである一酸化窒素をつくる

 一酸化窒素は、血管をゆるめ、動脈を軟らかくし、高血圧、狭心症、心筋梗塞の治療に使われます。アルギニンはこの一酸化窒素を作る働きがあります。

 1997年にポーランド学術研究所のセレマジンスキー博士が、アルギニンの効果を「アメリカ心臓病雑誌」に報告しています。

 その結果、狭心症や心筋梗塞を患った経験のある患者の持久力が偽薬グループよりも勝っており、アルギニン摂取により脳の血管が拡張し、脳の血流量が高まるので、脳の活性化期待されているのです。

 また、勃起不全の改善効果をイスラエルのテルアビブ大学医学部のマッキン教授が報告しています。

 ③成長ホルモンを放出する効果がある

 1975年、ワシントン大学医学部のパグリアラ教授が、アルギニンとドーパの併用により成長ホルモンを放出させることを雑誌「小児科学」で報告しています。成長ホルモンが放出されれば、ケガや傷の修復が進みます。アルギニン摂取が成長ホルモンの放出を促進し、傷の修復が早まると期待されています。

 ④アルギニンは免疫力を高める

 アルギニンは、心臓のやや上にある胸腺という器官を刺激して、白血球を増産させるため、感染症、傷、やけどからの回復スピードが上がります。このことを「アルギニン効果」といっています。

 2.アルギニンの副作用

 アルギニンの副作用として、毎日5グラム以上のアルギニンを摂取すると下痢の症状が見られ肝臓の悪い人、腎機能の低下した人が、1日に40~50グラムのアルギニンを摂取すると、腎臓がやられてしまい、生命に危険が及ぶことが報告されています。

 また、統合失調症患者アルギニンを摂取してはならないしヘルペスウィルス他のウィルスに感染している人は避けたほうがよいといわれています。

美容と健康


「マカ」の強壮効果その他

2006-06-10 18:01:37 | 健康と美容

 「マカ」は、強壮作用があり、不妊症や生理不順、更年期障害、冷え性などの改善作用がある、美容にもよいと宣伝され、男女を問わず中高年層に大人気です。

 マカは、南米ペルーの海抜4,000メートルの高地に植生するアブラナ科の植物の根のことをいいます。インカ帝国の時代からマカは、滋養強壮食材として広く利用されてきています。

 マカの強壮効果について科学的に証明しようとしたのが、ニュージャージー州にあるビュア・ワールド・ボタニカル社のゼンダ博士だそうです。ゼンダ博士は、マカの強壮効果を、マウスを使って調べ、強壮効果が認められる結果を、雑誌「泌尿器科学」で報告しています。

 その報告内容は、マカを22日間経口投与した雄のネズミを、処女のメスのネズミと同じカゴに入れて、3時間での性交回数を観察したものです。それによると、3時間での回数が67回で、偽薬による22日間の経口投与した雄ネズミの性交回数は21回だったそうです。また、性交後の不応期から回復までの時間が、マカを投与したネズミのほうが短かったと報告しています。

 この結果によれば、マカの強壮効果ネズミには認められるようです

 ただし、ネズミに投与したマカの量を、体重60kgの人間に換算すると108gに相当し、非常に大量の投与であり、通常、人間が経口する少量時の強壮効果を調査してみないと強壮効果があるとはいえないようです

 人間の男性でのマカの強壮効果について、ベルー大学のゴンザレス教授が調査し、2002年に、その結果を「男性病学」という雑誌に報告したそうです。

 その調査内容は、21~56歳の健康な男性45人を、15人の3つのグループに分け、1日に1500mgのマカを、4、8、12週間服用するグループ、1日に3000mgのマカを4、8、12週間服用するグループ、偽薬を同じように服用するグループで比較したものです。

 その調査結果は、マカを服用したグループでは4週間まで性欲に変化がなかったが、8週間後から変化があらわれた。それに対して偽薬グループではどの期間も変化がなかったということです。マカの服用量による明確な差異がなく、結果が同じであったと報告されています。

 また、テストテロンなどの性欲を高めるホルモンの値を測定したが、どれも上昇していなかったということです。 マカの強壮効果については、遅効性がありながらも、上記結果から一定の男性機能回復効果が認められるのではないかといえそうです。

 服用量による強壮効果に差異がないことやどんな仕組みで男性の性欲が高まるのかについては解明されておりません。つまり、適切な服用量効果の仕組みが、科学的に解明されていない段階は、摂取を避けた方がよいと考えられます。

 さらに、女性の不妊症、生理不順、更年期障害などに対する改善効果科学的根拠見つかっておりません。そのため、女性の方は効果を期待しないほうが得策です。

美容と健康