情報が過多の世の中となった。種々の情報が容易に得られる時代となったが、情報は量よりも質である。情報には他人の手を通すごとに正確になっていくものと、脚色され、尾ひれがつくものとがある。前者は「真理」に近づいていくが、後者は誰かの損得に係る影響を受けた情報となる。誤った情報は、不確かな価値観を作らせ、判断力を狂わせる。「百聞は一見にしかず」は昔のことである。複雑な現代では「百見」もあてにならない。真実を知るためには、色々な視点から検証する必要があり、検証する能力も求められる。それも各人がしなければならない。検証する能力や真実を判断する基準は、各人が自ら確立し身に着けなければならない。今まで以上に高度な能力が求められる時代となったことを自覚すべきである。