キヤノンの新しい単焦点レンズ「EF50mm F1.8 STM 」。発売日に届いた本体に続いて、フィルターとレンズフードも届きました。
EOS 6D に「EF50mm F1.8 STM 」とレンズフードを付けたところ。フィルターも装着しています。
なかなかいい感じですね。
レンズフードの造りはしっかりしていて、着脱用のボタンも付いています。使用中にうっかり外れる心配もなさそう。
収納の時、逆向きにすることもできます。
カバンに入れるときは、こういう格好に。レンズフードをなくすこともないし、便利です。
ムム、でも外観がスマートとはいいがたい…
何となく、ブサイクなワンちゃんの顔みたいで。
まあいいか、収納する時だけのことですものね。
さっそく5月22日、大阪・長居公園(長居植物園)へ試し撮りに行ってきました。
◆EF50mm F1.8 STM 実写画像
まず見たかったのはボケ味。
EOS 6D 、 EF50mm F1.8 STM 、 絞り優先AE(F1.8、1/400秒)、ISO 100、露出補正 -2/3、ホワイトバランス・太陽光、画質RAW
おお、ボケるボケる~
さすがに明るい単焦点レンズ。良くボケます。
ただ、背景の玉ボケは輪郭がはっきりしているので、樹の枝などは二線ボケになりそうですね。でも、これは旧型からの特徴。レンズ構成が変わっていないということで、やむを得ないです。
EOS 6D 、 EF50mm F1.8 STM 、 絞り優先AE(F1.8、1/1000秒)、ISO 100、露出補正 0、ホワイトバランス・太陽光、画質RAW
背景の玉ボケに口径食(レモン型)が見られますが…
EOS 6D 、 EF50mm F1.8 STM 、 絞り優先AE(F2.8、1/400秒)、ISO 100、露出補正 +1/3、ホワイトバランス・太陽光、画質RAW
このように、絞りをF2.8 まで絞ると、口径食がなくなり、きれいな円形の玉ボケになりました。
同じ場面で、旧型のEF50mm F1.8 II だと、開放から少しでも絞ると、5角形のボケになります(絞りが5枚羽根のため)。
でもEF50mm F1.8 STM は7枚羽根の円形絞りに改良された結果、絞った場合でも円形を保っています。
新モデルになって、これが一番うれしいところです。
もうひとつ、ありがたいのは最短撮影距離が短縮されたこと。
EOS 6D 、 EF50mm F1.8 II 、 絞り優先AE(F5.6、1/125秒)、ISO 200、露出補正 0、ホワイトバランス・太陽光、画質RAW
旧型ではここまでしか寄れませんが…
EOS 6D 、 EF50mm F1.8 STM 、 絞り優先AE(F5.6、1/80秒)、ISO 200、露出補正 0、ホワイトバランス・太陽光、画質RAW
新しいEF50mm F1.8 STM は、さらに10センチ寄れるので、ここまでアップにできます。
この違いは大きいですね。
単にトリミングするというのではなく、近寄ることで背景のボケ量が増すため、ぐっと立体感が出てきます。
料理などをアップで撮るのにも良いのではないでしょうか。
とまあ、ここまではよかったのですが。
◆周辺減光が…
EOS 6D 、 EF50mm F1.8 II 、 絞り優先AE(F1.8、1/4000秒)、ISO 200、露出補正 0、ホワイトバランス・太陽光、画質RAW
上の風景は、旧型で撮影(わざと絞り開放にしています)。次に、新型レンズに付け替えると…
EOS 6D 、 EF50mm F1.8 STM 、 絞り優先AE(F1.8、1/4000秒)、ISO 200、露出補正 0、ホワイトバランス・太陽光、画質RAW
「あれ、暗くなった!」。カメラの再生画像ではっきり違いが分かりました。
同じレンズ構成なのに、なぜ?
新型レンズの方が暗い? ? これは大変。
AF ポイント周辺を100%拡大してみました。
旧型のEF50mm F1.8 II 100% 拡大画像(赤い四角がAF フレーム)。
新型のEF50mm F1.8 STM 100% 拡大画像(赤い四角がAF フレーム。手持ち撮影のため、位置は微妙にずれています)。
AF ポイント周辺で見る限りは、それほど明るさに違いがあるようには見えません。
つまり、「周辺減光」!
新しいEF50mm F1.8 STM は、絞り開放では周辺減光が目立つ、ということになります(絞りを絞ると改善)。
でも、何か妙だな…
ちょっとばかり気落ちしながら、カメラの設定を確かめて、原因がわかりました。
EOS 6D の「レンズ光学補正」設定画面。
個人的にいつも、「周辺光量補正・する」 に設定しているのですが、発売されたばかりのEF50mm F1.8 STM は補正データがないため、周辺光量補正が効いていなかったのです。
これでは旧型に比べて周辺減光になるのも当たり前。
補正データさえあれば、旧型と同じく周辺までピシッと明るい写真になるはずです。
そのEF50mm F1.8 STM 補正データですが、まだキヤノンから提供されていない模様。
早く提供してもらいたいですね。
この周辺減光は、かなり気になります。
試し撮りではこのあと、長居公園で開かれている、ビールを楽しむイベント「オオサカ オクトーバーフェスト2015」(5/31まで)も撮ってきました。
その写真は次回に。
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